ワイヤレスイヤホンを様々試してきた中で、良かった製品の記事を書いていきます。
今回は定番のAirPods Pro。
AirPods Proは、完全ワイヤレスイヤホン(TWS)の中でも、圧倒的なシェアを誇る製品です。
発売直後に購入し、2年ほど長らく愛用してきた製品であり、その後色んなイヤホンを試していく中でも、未だにAirPods Proを手にとってしまうこともしばしば。
そんなAirPods Proの魅力はどこにあるのか、今更ながら語りたいと思います。
もくじ
AirPods Proは何がそんなに良いの?
実際、AirPods Proはなぜここまで人気なのでしょうか?
私も2年くらい利用してきましたので、実際の利用感と共に語ります。
シームレスに利用できる
一番推したいポイントなのはこれ。AirPods ProはAppleデバイスを複数台利用している場合、接続性にかなり優れます。
まず、iPhoneへ初回ペアリングをする際の設定がものすごく簡単です。

更に良いのは、一度iCloud上のどれかとペアリングすれば、同じiCloudでリンクされている他のAppleデバイスにもペアリング情報が配信されます。
つまり、他のイヤホンのようにマルチペアリングの作業をしなくても、すぐに他のAppleデバイスで利用できるのがメリットです。


ワイヤレスイヤホンは、製品ごとに再ペアリングの方法が違い、説明書を確認しながら接続する必要があるので、それが不要なのはラクで良いですね。
しかも使い勝手が良いのが、以下の自動切り替え機能。
- iPhoneへ接続していても、iPadで動画を見た際にAirPods Proが自動で接続切り替えをし、iPadへ接続する
- iPadとペアリングして音楽を聴いている際にiPhoneに電話がかかってきた時、iPhoneで電話を受ければ自動的にiPhoneに接続される(マルチポイントのようなもの)
AirPods Proは今使っているデバイスを認識して、そのデバイスへ自動で接続してくれるんです!Appleデバイスを複数使っている自分にとっては、これがめちゃくちゃ便利。
各種設定もiOSの中で設定でき、他社のように別途アプリをダウンロードする必要もありません。



こういった、設定面でのストレスがなく、デバイス間の接続も自然なので、ものすごくシームレスなんですよね。
このような、「面倒くささが無い」のがAirPods Proの最も良い点です。
装着疲れのしにくいコンパクトな作り
AirPods Proの本体は、とても軽く特殊な形をしています。
カナル式のイヤホンですが、耳につけても圧迫感を感じず、ずっと装着してても疲れにくいです。



そのため、密閉感がそこまでありませんが、後述するノイズキャンセリングが強力なため、あまり気になりません。
実際、耳が痛くなってしまうと長時間使うことはできないですし、その点でAirPods Proは耳に馴染みやすいのが良いです。


- 1回押す:再生または一時停止
- 2回押す:次の曲へスキップ
- 3回押す:曲の初め(前の曲)に戻る
- 長押し:ノイズキャンセリングと外音取り込みのモード切り替え
- Hey Siriと話しかける:Siriを起動
俗に”うどん”部分を「ステム」と言い、ここでコントロール可能。割当の変更も可能。
ちなみに、カナル式の耳栓のような感じがどうしても合わないという方は、普通のAirPodsを購入しましょう。
ノイズキャンセリング・外音取り込みが非常に優秀
AirPods Proの最大の特徴は、ノイズキャンセリングの強度がかなり強いことです。
実際、様々なところで試していますが、電車や車のロードノイズやエンジン音をしっかりかき消してくれます。
その強度は、最新型のWF-1000XM4にも未だに匹敵するほどと感じています。




これのおかげで、音楽を集中的に聴けるだけでなく、オーディオブックや語学系の音を聴く際にも、ハッキリと聴こえるようになります。
加えて、AirPods Proの良い点が、外音取り込みの性能です。
他のワイヤレスイヤホンだと、作られたような機械的な音に感じますが、AirPods Proは比較的自然に聞こえます。
コンビニの買い物でレジの人と会話する際や、徒歩中でも何か外の音を聞こうとする際には、外音取り込みをオンにすれば、全く問題なく外音を聴き取れます。
こういった点でも、AirPods Proは優秀なんです。

音質は良い意味でクセがなくフラット
AirPods Proの音質は、非常に聞きやすく低中高音バランスの取れたフラット傾向となっています。
他の同価格帯ワイヤレスイヤホンと比べると、若干解像感が少なく柔らかい印象。
ただ、それは音質が悪いというわけでもなく、聴き疲れしにくい分、万人受けする音質だと感じています。
様々な楽曲を聴いてきて、AirPods Proの音質評価は以下のとおりです。
このAirPods Proの音質は、iOSのアップデートとともに若干改善されているようで、更に最近ではApple Musicの空間オーディオ(Dolby Atmos)にも対応しています。
空間オーディオは、音の奥行きと言いますか、左右だけでなく上下に広がる感じがして、より音場の広がりを感じます。
若干ではありますが、スタジオやコンサートホールにいるような感覚が増しますね。


このように、単に音質が良いというだけでなく、Appleのアップデートにも追従するということに、AirPods Proの価値があると感じています。
何だかんだAppleのブランド感
何だかんだ、一番の選ぶポイントはここかもしれません。
この製品は、Appleが作っているので、何というか安心感があるんですよね。
機能がOSレベルで紐付いていることで、Apple特有の心地よい囲い込みをこの製品で感じることができますし、使い勝手も良く、空間オーディオなど最新アップデートもしっかりと享受できるのも純正ならではの良さ。
かつては「うどん」などとも呼ばれていましたが、あまりにも高いシェアを誇ることで、誰かが装着しているのを見ても稀有な感じで見られることは少なくなったとも。
機能や音質は置いておいても、やっぱり業界標準的な良さが、AirPods Proにはあるのです。
なので、安心して買える・設定も簡単でトラブルも少ないのは、ならではの良さだと感じますね。
AirPods Proの微妙な点
次にAirPods Proの微妙に感じる点をまとめます。
Apple製品を利用していないと機能性が悪い部分も
あえて言う必要もないですが、AirPods Proは、Apple製品を複数台もっていないと先述のようなメリットを感じにくいデバイスです。
最大のメリットとも言える機器間の連携というのも、iPhone一台だけでは享受できませんし、そもそもスマホがAndroidだと機能が大きく制限されます。
音質が突出して良いわけでもないため、特にスマホがAndroidである場合、別のイヤホンをチョイスしたほうがコスパが良く済みます。
このように、「iPhone」「iPad」「Apple Watch」「Mac」のどれか複数台のApple製品を利用していないと、機能性が悪い部分もあります。
音質に特徴がない
AirPods Proは、先程フラットな音質と書きましたが、悪く言えば特徴がないです。
特に、ドンシャリ系のイヤホンと比べると、少し退屈というか、低高音バリバリでクラブ系やロック系を聴くにはもっと安くて音質の良い他社製品のほうがある、というのが正直な感想です。
例えばこのへん
そのため、人によっては合わない、音質が悪いとも感じるかもしれません。
総じて言うと、AirPods ProはApple製品間で「シームレスに利用できること」「ノイキャン・外音取り込み」「アップデート追従」あたりの機能面がウリの製品という印象で、音質重視で買うべき製品では無いと感じています。
レビューまとめ
今回は、今更ながらAirPods Proをレビューしましたが、発売されてから約2年、様々なワイヤレスイヤホンを使ってきた中でも、やっぱりこれを使ってしまうというか、特有の安心感があります。
実際、発売から2年経った今でも、先述のシームレスな接続性を持つTWSは、AirPodsシリーズのみであり、ノイキャンや外音取り込みなどの総合的な機能性を考えると、純正ならではの使い勝手の良さには他社のどの製品よりも勝ります。
最後に、メリットとデメリットをまとめておきます。
- 密閉感は少ない
- 音質が悪い意味で特徴がない
- シームレスに接続できる(複数のAppleデバイスを利用している場合)
- コンパクトで装着疲れがしにくい
- ノイズキャンセリング・外音取り込みが非常に優秀
- Appleのアップデートを享受しやすい
結論として、複数のAppleデバイスを利用していれば「未だに買い」の製品です。
以上です!また、ご予算に合わない場合、若干機能や音質が劣りますが、BeatsもTWSとして「Beats Studio Buds」を発売したので、合わせてご検討下さい。