プロジェクター一体型シーリングライトで大人気の「popIn Aladdin」、私も初代から長く愛用しており、映画やテレビを見たり、アラジンの世界観を楽しんでいます。
ただ、唯一ネックだったのが、HDMIでつなぐゲーム機やBlu-rayレコーダーが利用できないこと。。。
そもそもシーリングライトなので仕方がないのですが、普通のプロジェクターと比較すると大きな欠点でした。
しかし、2021年4月にその欠点を「ワイヤレスHDMI」という形で解消する、Aladdin Connectorがリリース。
ついにpopIn Aladdin 2でも家庭用ゲーム機が利用できるのか…!ということで、先着3,000台限定の予約販売に飛びつきましたw
8月に到着し、早速利用してみましたので、レビューをお届けします!

Kou
一般発売も開始されているようです!
もくじ
Aladdin Connector(アラジンコネクター)の仕組み
通常、ゲーム機とプロジェクターを接続する場合は、有線のHDMIケーブルを利用します。
しかし、popIn Aladdinはシーリングライトと一体になっていることで、有線接続が難しく、専用のHDMIコネクタもありません。
そのため、これまではゲーム機やBlu-RayレコーダーといったHDMI接続機器を利用できませんでしたが、この欠点を「HDMIを無線化」する形で解消したのが、本製品となります。


(Wi-Fi経由で接続)
以下、スペックです。
項目 | スペック |
---|---|
通信帯域 | 2.4GHz/5GHz |
解像度 | 1920×1080@35fps |
最小遅延 | 実験室の計測値 0.1秒 |
送信端子/電源端子 | HDMI/USB-C |
サイズ | 72.7mm(幅) x 19.2mm(高さ) x 72.7mm(奥行) mm、150g |
価格 | 15,800円(税込) |
一般的なワイヤレスHDMIと比較しても、遅延は0.1秒と最小クラスで、かつ価格も相場帯よりも安いです。
さらに、チップセットメーカーと2ヶ月間に渡り試行錯誤を続けたとのことで、独自のチューニングがどうなっているのかも気になる所。
ということで、早速本体を設定し、利用してみたいと思います。
本体外観と設定
Aladdin Connectorの本体外観を見ていきつつ、セットアップをしていきます。



まずは、本体に電源を入れて、アプリでセットアップしていきます。





Aladdin Connectorは、Wi-Fiを利用して画面転送するので、できれば高速で干渉が少ない5GHzで接続しましょう。
これで、Aladdin Connectorが利用できるようになります。
あとは、接続したいHDMI機器とAladdin ConnectorをHDMIケーブルで接続するのみです。




Kou
最初にゲーム画面が映ったときは、感動しました!!
なお、映像が投影されない場合は、HDMIケーブル・電源ケーブルの抜き差し(再起動)や、本体中央のスイッチャーを押して切り替えると解決します。

色んな機器に接続して利用してみた
さて、接続したところで、早速Aladdin Connectorを色々な機器で利用してみました。
ニンテンドースイッチで利用
まずは、一番の購入目的だった、Nintendo Switchでの利用。
自宅の寝室は、テレビがなくpopIn Aladdinに任せていたので、これでゲームができるのは最高です!

今回の検証では、「桃鉄・あつもり・スプラトゥーン2」の3つのソフトで試してみました。
どのゲームでも画質は綺麗で、映りや接続自体に問題はありません。
計20時間程度プレイしてみましたが、映像が途切れたりすることもありませんでした。

あつ森のキャラコンで、遅延をチェックしています。
一方で、スプラトゥーン2のような、対戦ゲームには向いていません。
このようなFPS系ゲームは、シビアな操作が求められるため、「遅延0.1秒」というのがネックです。
加えて、Aladdin Connector接続では、「最大35fps(フレームレート)」となっているため、最大60fpsのスプラトゥーン2では、画面の滑らかさがやや落ちます。
このため、キャラコンやエイムがしにくく、このような対戦系(ましてFPS)のゲームには、本製品は向いていないと感じました。
ただ、桃鉄のようなアクション要素の少ないゲームでプレイするには十分です。
Fire TV Stickで利用
続いて、Fire TV Stickで利用してみます。

Fire TV Stickを挿すと、popIn Aladdinにはないコンテンツが再生できるのが良いですね。
特に、「TVer・Disney+・Amazon Music」あたりが再生できるのは大きいです。


これも映像が途中で途切れたりすることなく、安心です。
Chromecast with Google TVで利用
Fire TV Stickと同じような位置づけで、「Chromecast with Google TV」も動作検証してみました。


Android端末で、Chromecast with Google TVのキャスト機能を利用し、レスポンスを検証してみました。

これも映像も途切れることはなく、問題なく動作しました。
Apple TVで利用
Apple TVでも検証してみました。
Apple TVは、個人的にUIが滑らかでデザインも良いと思っていて、これがpopIn Aladdinでも利用できるのは嬉しいです。


こちらも、AirPlay 2を利用して画面共有をし、レスポンスチェックしてみます。(popIn Aladdin 2本体でも利用できるが、検証として利用)

AmazonのFire TV Stick、GoogleのChromecast、Apple TVと3大セットトップボックスの全てでしっかり動作するのは良いですね。
popIn Aladdinにないコンテンツを、拡張的に利用することができるようになります。
Blu-Rayレコーダーで利用
Blu-rayレコーダーでもチェックしてみました。



本編は1.5時間強ありますが、止まることなくノンストップで見れました。
画質はAladdin Connector・popIn Aladdin 2共に4K視聴には対応しておらず、フルHDでの視聴となります。(それでも画質は十分綺麗です)
MacBook Proで利用
HDMIに接続できるということで、MacBook Proでも接続してみました。
最近は外部出力もUSB-CポートのみであるPCも多いので、その場合は変換ハブを利用します。

配置が難しいですが、popIn Aladdinを外部モニターのように利用できますね。

(私の家では画面が大きすぎて実用性がないですが。。。)
動作は特に問題なく、Macのクラムシェルモードでも利用できました。
popIn Aladdin 2は、AirPlayによるミラーリングに対応していますが、Aladdin Connectorがあると、「ディスプレイを拡張(2画面目として表示)」できるのが良い点です。
メリット
Nintendo Switchをメインに、ざっと色んなデバイスで利用していきましたが、その上でまずはメリットを述べていきます。
初物にしては動作が安定している
この製品、「HDMIを無線接続すること」「シーリングライトにプロジェクターが搭載していること」など画期的な技術が満載であるがゆえに、購入当初は本当にちゃんと動作するのか不安でした。
ところが、実際に利用してみると、画質は綺麗ですし、映像は途切れることなく・遅延も最小限でとても満足しています。
私は遭遇しませんでしたが、発売当初の不具合報告として、「接続しても音声が出ない」という問題がありましたが、それもファームウエアアップデートで解消されています。

先行予約で購入した製品ですが、初物にしては随分完成度が高いと感じました。
HDMI切替器も利用可能
Aladdin Connectorでは、HDMI切替器を利用した、複数機器の接続にも対応しています。

セットアップ直後は、投影できないこともありましたが、電源・ケーブルの抜き差しによって解消し、その後遅延や映像の遮断もなく、快適に利用できています。
実際の利用のことを考えると、HDMI切替器にも対応してくれたのは非常に大きいです。
配線がスッキリする
Aladdin Connectorは、HDMI接続部分が「無線」となっているのが大きな特徴です。映像受信機との間をHDMIケーブルで接続する必要はありません。
加えて、本機はとてもコンパクトであり、そもそもpopIn Aladdin本体はシーリングライトとプロジェクターが一体化されており、ケーブルを利用しません。
これらのことから、家電のスペースを取ることなく、部屋の配線周りをスッキリできるのが良い点です。
テレビ台+テレビを置かなくても良いので、結果的に部屋を広く使えるのが良いですね。
デメリット
初物ながら完成度が高いと感じた本製品ですが、利用してみたデメリットもまとめておきます。
やはり遅延はある(フレームレートもやや低)
Aladdin Connectorは仕様上、遅延0.1秒です。これはHDMIが無線となっているため、仕方のない部分。
また、Aladdin Connector利用時に、フレームレートが最大35fpsであることにも注意です。(Nintendo Switchは60fps)映像の滑らかさにはやや欠けます。
先述しましたが、スプラトゥーン2のような対戦ゲームでは、この遅延は色濃くでるので、向いていません。
Wi-Fiに依存する
これも、仕様上の話ですが、HDMIは、宅内のWi-Fiを用いて接続されます。
そのため、光回線・モバイルルーターの混雑帯で回線速度が出ない際は、映像投影に支障が出る可能性があります。
ただし、自宅は光回線のマンションVDSLで遅い方だと思いますが、10〜20Mbpsほどの速度でも、映像投影に問題はありませんでした。

もう少し検証してみますが、光回線を引いているご自宅なら、問題なく利用できるかなとは思います。
レビューまとめ
Aladdin Connectorは、斬新な製品で当初は本当に問題なく利用できるのか?不安でしたが、問題なく動作していて初物ながら完成度は高い製品と感じました。
スプラトゥーン2のようなゲームをやるには厳しいですが、仕様上仕方のない部分ではありますし、それ以外の用途では映像も綺麗で問題なく映るので、とても満足しています。
最後に、本製品のメリット・デメリットを改めてまとめておきます。
- 若干の遅延はある(0.1秒)対戦ゲームには向かない
- 宅内Wi-Fiに依存する
- 画質は綺麗
- 初物にしては動作が安定している
- 複数台接続可能(HDMI切替器を別途購入)
- 部屋のスペースを取ることなく設置できる
以上です!