Amazon Echoは単に天気を聴いたり、アラームをかけるだけでなく、なんとホームシアターまで構成することができます。
「オーディオシステムをセットアップ」という項目から、Fire TVとEchoを連携させて楽しめるという機能です。
自宅では、「Echo Studio 2台+Echo Sub」をFire TV Cubeでセットアップしており、ド迫力でプライムビデオや音楽を楽しむことができています。

ただ、そのセットアップと操作には、ちょっと工夫が必要です。
今回は、アレクサでホームシアター(サウンドシステム)を作る方法と、設定のコツ・注意点について解説していきます。
もくじ
サウンドシステムをセットアップ
アレクサアプリには、2019年11月にリリースされた「ホームシアターモード」というものがあります。
これによって、EchoをFire TV(Stick・Cube)と連携させて、Echoをサウンドバーとして利用できます。
従来Fire TVとのスピーカー連携は、Bluetoothによってできましたが、これは映像に対し音声が遅延するのが欠点でした。
しかし、ホームシアターモードであれば、アレクサアプリの中で、ホームネットワーク(Wi-Fi)を介して直接連携がされているようで、音声の遅延が発生せず快適に映画を視聴することができました。
そのため、テレビを介した連携の際には、こちらを利用するようにしましょう。
設定方法
- STEP
オーディオシステムをセットアップ」
▲「デバイス」タブから「+」ボタンを押すことで上記のメニューが出せます。 ちなみにここでセットアップできる、「ステレオペア」というものは、同種のEchoシリーズ2台を組合わせてステレオ再生できる機能です。音楽メインでFire TVを利用しない場合は、こちらを選択。
- STEP
接続するスピーカーを選択
Echo Subも組み合わせて、最大2.1chステレオ再生ができます。同様の種類のEchoデバイス、かつ同一ネットワークにあるEchoでないとペア設定できないため注意です。
- STEP
チャンネルテスト・グループの設定
▲Echoは左右どちらかを判定した後、最後にグループ指定して完了。 ルームは自分が組んでいるものにセットしましょう。すると、「リビングで音楽を再生して」に反応させることができます。
この設定をすると、以下のようなことができます。
- Fire TV(映画など)再生時にEchoをサウンドバーとして利用できる
- 音楽再生時に、テレビで歌詞表示&2つのEchoでステレオ再生が楽しめる。
- カラオケスキル利用時にも、ステレオ再生が可能。
特にEcho Studioや第3世代Echo(Echo Plus)2つと組むと、迫力のある音楽・映像再生が楽しめます。
操作のコツ
オーディオシステムを構成すると、Echoからプライムビデオや音楽を音声で操作することができるようになります。
ざっと使い方・設定のコツについて解説します。
音声コマンド(セリフ)を把握しておく
Echoへ以下のように話しかけると、音声操作することができます。
基本的には、Echo Showの音楽再生時・プライムビデオ再生時と同様です。
再生関連
できること | フレーズ | 備考 |
---|---|---|
プライムビデオを開く | アレクサ、プライムビデオを見せて | |
ウォッチリストを開く | アレクサ、ウォッチリストを見せて | ・番号で検索が可能 |
作品名で検索 | アレクサ、内村さまぁ〜ず(”タイトル”)を 再生して | |
俳優の名前で検索 | アレクサ、松本人志(”俳優の名前”)を見せて | |
チャプター・シーズンで検索 | アレクサ、24-TWNETY FOUR (TV番組・ドラマのシリーズ)のシーズン1 を見せて | |
他の動画サービスを開く | アレクサ、YouTubeを開いて | ・チャンネル検索が音声で可能 ・NetFlixやHuluは不可 |
コントロール関連
できること | フレーズ | 備考 |
---|---|---|
一時停止 | アレクサ、止めて | |
再開 | アレクサ、再開 | |
巻き戻し | アレクサ、10秒巻き戻して | ・分数、秒数指定が可能 |
早送り | アレクサ、10秒スキップして | ・分数、秒数指定が可能 |
チャプター移動 | アレクサ、次の章にして |
なお、Fire TV Cube限定で、以下のような操作にも対応します。

会話継続モードを設定しておく
ホームシアター再生で利用する場合、EchoまたはFire TV Cubeの「会話継続モード」を設定しておいた方が良いです。
これは、アレクサに命令した後約7秒間の間、アレクサと言わずに連続して命令できる機能です。

照明のオンオフといった操作と違い、テレビの操作のように、連続して次の手順に遷移する、つまりマルチタスクな操作をする場合、都度「アレクサ」と呼びかけるのはかなり面倒です。
この場合、会話継続モードにしておくと、ウエイクワード(アレクサ)を言わなくて済むので、操作性が大きく上がります。
【非公式】地デジ含めアレクサでコントロールする
Fire TV Cubeは公式には地デジ含め現状アレクサで操作できないこととなっていますが、直近(2020年8月)で設定したところ、電源オンオフや、音量変更以外にも、地デジ/BS/CSへの切り替えやチャンネル変更の操作ができるようになっていました。


かつては、地デジに切り替えたりすることができず、使い物にならなかったFire TV Cubeのアレクサ機能ですが、これでかなり柔軟に操作できるようになっていて、ほぼリモコンレスを実現できます。
なお、Fire TV Cube以外の場合は、アレクサ対応テレビや、スマートリモコンから操作することができます。
ただし、アレクサアプリ上で、「Fire TVデバイス」のテレビ登録と、「アレクサ対応テレビ/スマートリモコン」のテレビ登録でコンフリクトを起こすことがあり、操作の安定性はあまり良くありません。
注意点・トラブルシューティング
実際に利用してみて、ここは要注意ポイントだなと思った部分や、実際に自分がトラブった上での解決方法をまとめておきます。
ステレオ再生できるのは、Fire TVのサービス限定(Bluetooth転送・地デジでサウンドシステム利用はできない)
テレビのサウンドバー的に利用できるのは、あくまでFire TV内のコンテンツを視聴するときのみです。
地デジの視聴時やスマホから音楽を転送しても、サウンドシステムとして組んだEcho2台でのステレオ再生はできません。
アナログケーブルや光デジタルケーブルを接続して、それ経由でトライしてみましたが、音を出力するのはケーブルに接続したEcho1台のみで、ステレオ再生はしませんでした。
Echoシリーズには、単体でもステレオ再生ができるEcho Studioがありますが、テレビ視聴で利用する場合、その形状的に2個おかないと正しいステレオ感を伴って視聴できず、逆に聴き心地が悪くなります。
そのため、地デジ視聴がメインで、サウンドバーを増設したい場合は、普通のサウンドバーを買ったほうが良いです。
Fire TV Cubeのアレクサを利用しないとうまくコントロールできない機能がある【Fire TV Cube限定】
もしFire TV Cubeのアレクサを利用したい方は、オーディオシステムを組んだEchoに話しかけるのではなく、Fire TV Cubeに話しかけるようにしてください。
オーディオシステムを組んだEchoに話しかけると、Fire TV Cube〜アレクサで利用できる一部機能が利用できなくなります。
- ウォッチリストをアレクサから起動できない
- 番号を指定して作品を選ぶ機能(先述)が利用できない
そのため、Echo側はマイクをミュートにして、Fire TV Cubeのアレクサに話しかけると良いです。
音楽再生する際に、テレビが強制的についてしまう問題への対策【Fire TV Cube 限定】
ホームシアター(サウンドシステム)を構成したEchoで例えば「アレクサ、音楽を再生して」というと、テレビがついて楽曲再生がされます。
一声でテレビがON〜Amazon Musicのオンができるので便利なのですが、夜寝る前に音楽だけ聞きたい場合や、マルチルームミュージックをセットアップしていると、意図しない時にテレビが強制的につくのがうざったく感じることもあります。
これを回避したい場合の対策は以下の2点。
- 設定>機器のコントロールで「その都度リクエスト」に設定する
- 別のEchoで音楽を流す(マルチルームミュージック設定から除外する)
2.は少し無理矢理感があるので、基本1.をお試しください。

おわりに
これで、Echo 2台+Echo Subで最大2.1chのステレオ構成を組むことができ、さらにアレクサでほぼリモコンレスでの映画・テレビ視聴ができています。
しかしここまで来ると、さらに別のEchoをリンクしてリアスピーカー扱いにしたりして、Echoだけで5.1ch・7.1chを組みたくなりますねw
ただ、アレクサで色々できますし、セールも含めるとサクッとそこそこリッチな環境で楽しめます。
このセットアップは、以下のような方におすすめです。
- 日常的にアレクサを利用している(家電操作など)
- すでにEcho、Echo Plus、Echo Studioのどれかを持っている(追加で1台購入すればステレオを組めるのでコスパが良い)
- ワイヤレスでカンタンにそこそこのオーディオシステムを構築したい方
- プライムビデオのヘビーユーザー

Kou
アレクサ利用に慣れている人は、その便利さ・快適さを味わえると思いますよ!