最近の充電器は凄くて、かなりコンパクトにもかかわらず、高出力なものが増えてきています。
その中で特にAnkerは、その小型充電器の市場をリードする企業ともいえ、窒化ガリウム:「GaN」採用のものは、コンパクト・発熱も抑えられていて、かなりおすすめです。
今回は、そのAnkerから、新たな30W出力の充電器「Anker 313 Charger (Ace,45W) 」が発売されましたのでご紹介します。
この製品の特徴は、以下の通り。
- 超コンパクトなUSB-C充電器
- GaN採用で省サイズながらパワフルな充電性能
- 最大45W出力ができ、iPad ProやMacBook Airの充電までカバー
- 過電圧保護や出力電流調整などの多重保護システムを搭載
Ankerの単ポート45W充電器としては、「Nano II」シリーズが有名ですが、本作はそのリメイク品となっているように見えます。
Ankerの充電器は、最近ラインナップに「数字」が用いられるようになっていて、最新端末の検証がされてリニューアルされているのですかね。
早速、その詳細についてレビューしていきます!
前作のレビュー
もくじ
Anker 311 Chargerの外観
Anker 311 Chargerの外観は、45W充電器にしては、とてもコンパクトです。
ここでは、同型の製品や他社製品も含めて比較してみます。

Apple純正の30W充電器と比較しても、そのサイズ差がわかります。


本作は、プラグが折り畳めるので、コンパクトに持ち運びできます。

Ankerはプラグを折り畳めない充電器も結構あるのですが、これができるのが良い点。
プラグが剥き出しだと、実質的に幅が長くなったり、持ち運びするにも一緒に入れるモノへの傷や、プラグが折れてしまわないかが気になります。

カラーはブラックで統一されていますが、今後別のカラーが出てくるかも。


最後に、本体仕様をまとめておきます。ご参考として、Nano II 45Wと比較します。
項目 | Anker 311 Charger(Ace,45W) | Nano II (30W) |
---|---|---|
サイズ | 約41 x 38 x 35 mm | 約41 × 35 × 38mm |
重さ | 約69g | 約68g |
入力 | 100-240V ~ 1.87A 50-60Hz | 100-240V ~ 1.87A 50-60Hz |
出力 | 最大45W 通常:5.0V⎓3.0A / 9.0V⎓3.0A / 15.0V⎓3.0A / 20.0V⎓2.25A PPS: 3.3V-11V⎓5A /3.3V-16V⎓3A /3.3V-21V⎓2.25A | 最大45W 通常:5.0V=3.0A /9.0V=3.0A / 15.0V=3.0A / 20.0V=2.25A PPS出力 : 3.3V-16.0V=3.0A / 3.3V-21.0V=2.25A |
対応端末 | スマートフォン:iPhone 14 / 14 Plus / 14 Pro / 14 Pro Max / iPhone 13 / 13 mini / 13 Pro / 13 Pro Max / iPhone 12 / 12 mini / 12 Pro / 12 Pro Max / 11 / 11 Pro / 11 Pro Max / SE (第3世代) / SE (第2世代) 他 – Galaxy S23 / S23+ / S23 Ultra / S22 / S22+ / S22 Ultra / S21 / S21+ / S21 Ultra / S20 / S20+ / S20 Ultra / S10 / S10+ / S10e / S9 / S9+ / S8 / S8+ / Note20 / Note20 Ultra / Note10+ / Note 10 / Note 9 / Note 8 / Note 7 / Pixel 6 / 5 / 4 / 4 XL / 3 / 3 XL 他 タブレット端末 – iPad (第10世代) / iPad Air (第5世代) / iPad Pro (12.9インチ) (第6世代) / iPad mini (第6世代) 他 ノートPC – MacBook Air (M2, 2022) / MacBook Air (M1、2020) / MacBook Air (Retinaディスプレイ、13インチ、2020) / MacBook Pro (16-inch, 2023) / MacBook Pro (14-inch, 2023) / MacBook Pro (13-inch, M2, 2022) – その他USB Power Delivery対応のノートPCに対応 その他対応機種 – Apple Watch 他 | スマートフォン – iPhone 14 / 14 Plus / 14 Pro / 14 Pro Max / iPhone 13 / 13 mini / 13 Pro / 13 Pro Max / iPhone 12 / 12 mini / 12 Pro / 12 Pro Max / 11 / 11 Pro / 11 Pro Max / SE (第2世代) / XS / XS Max / XR / X / 8 / 8 Plus 他 – Galaxy S21 / S21+ / S21 Ultra / S20 / S20+ / S20 Ultra / S10 / S10+ / S10e / S9 / S9+ / S8 / S8+ / Note20 / Note20 Ultra / Note10+ / Note 10 / Note 9 / Note 8 / Note 7 他 – Pixel 5 / 4 / 4 XL / 3 / 3 XL 他 タブレット端末 – iPad (第9世代) / iPad Air (第4世代) / iPad Pro (12.9インチ) (第5世代) / iPad Pro (11インチ) (第3世代) / iPad mini (第5世代) 他 ノートPC – MacBook Air (M1、2020) / Air (Retinaディスプレイ、13インチ、2020) / Pro (13インチ、M1、2020) / Pro (13インチ、2020) / Pro 16インチ 他 – Dell XPS 15 / XPS 13 / Inspiron 15 / Inspiron 14 他 – Lenovo ThinkPad X1 / X390 / E490 / IdeaPad Slim 550 / IdeaPad Flex 550 他 – HP EliteBook x360 / Spectre x2 12インチ / Spectre x360 2019 / Spectre Folio / Pavilion 15-eg / Pavilion 14-dv 他 – NEC LAVIE VEGA / LAVIE Pro Mobile / LAVIE Note Mobile / LAVIE First Mobile 他 – Huawei MateBook 13 / MateBook X / MateBook X Pro 2019 他 – その他USB Power Delivery対応のノートPCに幅広く対応 その他対応機種 – Apple Watch 他 |
カラー | ブラック | ブラック ホワイト |
標準価格 | 3,890円(税込) | 3,990円(税込) |
Anker Nano II 45Wとほぼ変わらずに、最新端末としての対応機種がアップデートされている感じですね。
価格が変わらず、数字ラインナップが統一されたので、例によって後にカラバリが増えたりするかもしれません。


出力と充電速度:問題なく急速充電される
Anker 313 Charger (Ace,45W) は、最大45W出力のUSB-PD充電器です。
ここでは、M2 MacBook Air(通常:30W、最大:65W充電)を充電して、USB電流チェッカーで出力を確認してみます。


M2 MacBook Airを、本製品で充電した場合の充電速度は以下の通りでした。
充電時間 | 充電容量 |
---|---|
0分 | 0% |
10分 | 8% |
20分 | 19% |
30分 | 29% |
40分 | 40% |
50分 | 51% |
60分 | 62% |
70分 | 74% |
80分 | 83% |
90分 | 89% |
100分 | 95% |
110分 | 98% |
118分 | 100% |
安定して充電がされ、その充電時間は、実測で約2時間弱。
M2 MacBook Airは、最大65W出力の充電器で、約30分で50%の充電が可能とされていますが、それには当然及びません。
ですが、2時間以内に充電が完了しており、30W充電(2時間強)よりは早くなっていました。
この製品を利用する場合、Apple製品で言うと、以下がおすすめです。
- iPhone 14 Pro/14 Pro Max(20W〜30W充電)
- iPad/iPad Air/iPad Pro 11インチ/iPad Pro 12.9インチ(20W〜45W充電)
- M2 MacBook Air(30W〜65W充電)
特に上記の端末をお持ちの方におすすめです。棲み分けとしては、iPhoneのProシリーズ以外であれば20W充電器、iPad Pro 12.9インチは最大45Wのため、45W充電器を選択するという形になります。※厳密に棲み分けると上記の通りですが、実用上は20W〜45W充電の端末の充電に必要十分です。
もちろん、本製品はUSB-PDに対応しているため、30W〜65W充電クラスのスマートフォンやタブレットにもおすすめです。

Kou
45W充電器は、スマホからタブレット、モバイルのノートPCまでも充電できるので、使い勝手が良い!
発熱:やや熱くなる
さて、これだけコンパクトな充電器となると、気になるのは発熱。
Anker 313 Chargerは、Anker GaN II採用で省サイズ化・発熱を抑えた設計とされていますが、その表面温度について、サーモグラフィーカメラを用いて検証してみました。

充電中の10分おきにチェックし、以下の表にまとめました。
充電時間 | 最大値(コネクタ部分) | 通常部(外皮部分) |
---|---|---|
0分 | 0℃ | 0℃ |
10分 | 47.4℃ | 41.9℃ |
20分 | 55.5℃ | 48.℃ |
30分 | 60.8℃ | 50.1℃ |
40分 | 63.8℃ | 51.7℃ |
50分 | 64.5℃ | 56.7℃ |
60分 | 66.8℃ | 54.2℃ |
70分 | 66.7℃ | 57.5℃ |
80分 | 63.3℃ | 52.5℃ |
90分 | 53.5℃ | 50.1℃ |
100分 | 53.0℃ | 42.6℃ |
110分 | 47.7℃ | 42.6℃ |
118分 | 43.9℃ | 36.2℃ |
他の45W充電器と比較して、発熱は結構あるように思います。
温度は60℃を超える部分も多く、65W相当の充電器に近いデータです。

Anker独自のGaN採用の充電器の割に…?とは思いました。
ただ、端末の充電には特に影響はありませんでした。
レビューまとめ

Anker 313 Charger (Ace, 45W)は、パワフルで持ち運びのしやすい充電器です。
上記検証の通り、発熱が少し気になりましたが、端末の充電に特に問題はなく、使い勝手が良いです。
Ankerの充電器は、どれも品質がよくてサポートもしっかりしており、他の充電器で見られる電力の瞬停などもこれまで検証してきた製品含め、特に起こっていません。
そのため、45W出力充電器の決定版としておすすめできる製品の一つです。
Anker 313 Charger (Ace,45W) レビュー
Anker 313 Chargerは、45W高出力のコンパクトな充電器。その出力から、iPhoneからMacBook Airのような端末までカバーできるのが魅力的。PPSにも対応しており、Galaxy S23などPPS対応のスマホの急速充電が可能。実際に端末を充電したところ、充電速度は早いが、発熱がやや気になった。とはいえ、一般的な充電器と比べ30%小型で、プラグの折りたたみもできるなど、使い勝手のよい充電器。
メリット
デメリット