充電器でおなじみ、Ankerから新たに最大100W出力の充電器が発売されました。
それが、Anker Prime Wall Charger (100W, 3 ports, GaN)。
この製品の特徴は、以下の通り。
- Anker史上最高峰充電器シリーズ「Anker Prime」
- 3台まとめて急速充電
- 一般的な96W以上の充電器と比較して約45%の小型化
- 独自技術「GaNPrime」「PowerIQ 4.0搭載」
- ActiveShield 2.0による高出力時でも安全性の高い制御を実現
注目なのは、「Anker Prime」のラインナップであること。
これまでは、GaNPrimeがそのフラグシップでしたが、これまでのAnkerのテクノロジーをすべて集約した、2023年時点での最高峰のモデルとなっています。
とはいえ、気になるのは実際に端末を充電した際の性能。
そんな、Anker Prime Wall Charger (100W, 3 ports, GaN)について、レビューしていきます!
もくじ
本体外観
まずは、Anker Prime Wall Charger (100W, 3 ports, GaN)の、外観をチェックしていきます。

3ポート搭載で、ポート周りのデザインも、ややブルーがかった、光沢感のある仕上げ。
AnkerのGaN(窒化ガリウム)系の充電器は、似たようなデザインも多いですが、どこかプレミアム感のあるデザインにも感じました。

Kou
充電器ですが、所有欲を満たせる感もあり!
なお、プラグは折りたたみ式になっていて、コンパクトに持ち運びしやすくなっています。

側面は、Ankerのロゴとともに、うっすら「GaNPrime」と記載されています。

手のひらサイズで、これで100W出力&複数ポート充電できるとは、ちょっと信じられないと思うくらい。


実際、過去に発売された、PowerPort III 3-Port 65W Podと比較しても、わずかに長いくらいで、実用上はほぼ変わらないと思えるサイズ感です。


最後に、スペックをまとめておきます。
項目 | 735 Charger |
---|---|
サイズ | 約60 x 42 x 39mm |
重さ | 約178g |
入力 | 100V-240V 50/60Hz 2.1A |
出力 | 最大100W 単ポート利用時 USB-C1/C2:5V⎓3A / 9V⎓3A / 12V⎓3A / 15V⎓3A / 20V⎓5A (MAX100W) USB-A:4.5V⎓5A / 5V⎓4.5A / 5V⎓3A / 9V⎓2A / 10V⎓2.25A / 12V⎓1.5A (MAX22.5W) 2ポート利用時 USB-C1+C2:MAX100W USB-C1+A:MAX100W USB-C2+A:MAX100W 3ポート利用時 USB-C1+C2+A:MAX100W |
カラー | ブラック |
標準価格 | 9,990円 |
一般的な充電器のイメージからすると、高額ではありますが、その価格に見合った性能を誇る製品なので、次の章で解説します。
充電出力の検証
この製品の最大の特徴は、コンパクトで複数ポート搭載で100Wの出力ができることですが、個人的にそれ以上のポイントと思っているのは、その最大100Wの出力を、上限なく分配(自動で最適化)できることです。
この複数ポートの充電器は、端末を複数台利用する場合に、ポートごとに出力できる最大値が異なる形で決まっているものが多いですが、Prime Wall Chargerは、最大100Wの出力を、端末に合わせて完全に分配する仕様となっています。


そのため、どのポートに挿しても、最大100W出力(USB Type-Aポートは最大22.5W)がされ、かつ一方の端末の充電が終わった場合、もう一方の充電が速くなるというメリットがあります。
そのため、結果的に従来の複数ポート充電器よりも、端末の充電が早く終わることが多いです。
これは、2022年当時に発売された、PowerIQ 4.0(GaNPrime)搭載の「Anker 735 Charger」と同様の仕様となっており、Prime Wall Chargerも、このAnker独自の技術がしっかりと引き継がれたフラグシップモデルです。

この点について、ワットチェッカーを用いて出力値を確認しました。
MacBook Air 13インチ(M2)の場合、65.22Wで出力がされていました。これは端末側の仕様上のほぼ最大値(最大67W)で、高速充電ができています。


また、MacBook Pro14インチ(M2モデル)で計測した場合、85W前後で推移し、多少の減衰はあるものの、端末仕様上の最大値(最大96W)が出ていました。

なお、MacBook Pro 14インチ(M2)と、iPad Air 5を同時充電した場合は合計約90Wの出力ができており、その配分は、以下の画像のとおりです。

その他にもいくつかの組み合わせで試してみましたが、一方に出力を取られ、もう一方が充電されないといったことなく、バランスよく端末へ給電されているのが、Anker独自の技術によるものなのかなと感じました。


このような形で、100Wの高出力を効率的に各端末へ配分し、それぞれの端末で急速充電できることが、Anker Prime Wall Charger (100W, 3 ports, GaN)の良さです。
発熱もチェック
これだけコンパクトで高出力な充電器となると、気になるのは充電時の発熱。
ということで、サーモグラフィーカメラを用いて、充電時の発熱状況をチェックしてみました。
ここでは、最も出力の高かった、MacBook Pro 14インチ(M2)=58W前後、MacBook Air 13インチ(M2)=28W前後(約90W出力)と実測上のほぼ最大値の状態で、テストしています。


充電中に7回測り、その平均値は以下のとおりです。
測定部位 | 温度 |
---|---|
外皮(外周) | 50.2℃ |
コネクタ付近 | 60.1℃ |
さすがに、最大100W出力の充電器となると、60℃を超える温度となっていましたが、65W充電器でもそれくらいの表面温度になるものもあったことを考えると、そこまでアツアツになっているとは言えないと感じました。
本製品には、Anker独自の「Active Shield 2.0」が採用されていることからか、しっかりと温度計測・制御を実現できているのですかね。
レビューまとめ
Anker Prime Wall Charger (100W, 3 ports, GaN)は、コンパクトな外観にも関わらず、3ポート最大100W出力ができ、かつそれらが自動で振り分けられるのが使い勝手の良い部分。
Apple製品でいうと、iPhoneやiPadだけでなく、MacBook AirやMacBook Proまでをカバーするのが魅力的ですね。
ノートPCとタブレットのように、出力の大きい複数端末を組み合わせて利用している場合は、Anker Prime Wall Charger (100W, 3 ports, GaN)を利用すると、充電周りをスッキリとできて、おすすめの製品です。
Anker Prime Wall Charger (100W, 3 ports, GaN) レビュー
Anker Prime Wall Charger (100W, 3 ports, GaN)は、同時急速充電したAnker最高峰の充電器。最大100W以上の出力、合計3ポート(3台)同時充電もできるスペックながら、手のひらサイズのコンパクトなサイズ感が魅力的。その特徴は、複数ポート利用時に、制限なく最大100W出力を端末に分配できること。発熱もそこまで大きくなく、使い勝手の良い充電器。
メリット
デメリット