Apple MagSafeバッテリーパック レビュー|充電速度や発熱をチェックしてみた

Magsafeバッテリーパックの実機

iPhone 12の周辺機器を色々集めているKouです。

今回は、突如発売開始された、Apple純正のMagSafeバッテリーパックをレビューしていきます。

この製品は、iPhone 12シリーズにMagSafeで装着し、バッテリーを拡張できる製品です。

製品のポイント
  • iPhone 12 miniに装着してバッテリー駆動時間を最大70% 延長
  • iPhone 12に装着してバッテリー駆動時間を最大60%延長
  • iPhone 12 Proに装着してバッテリー駆動時間を最大 60%延長
  • iPhone 12 Pro Maxに装着してバッテリー駆動時間を最大40%延長*

この性質から、モバイルバッテリーというより「バッテリー拡張パック」です。

しかし、値段が11,800円とバッテリー系の製品にしては非常に高額。。。この点からコスパが悪いという意見が多く見られました。

Kou

Kou

僕もこれはさすがに高いんじゃ?と思いました。。。

ただ、Apple純正品というブランド感(?)のみで購入。実際のところどうなのか?をレビューしていきます。

2022年4月の最新アップデートで、7.5W充電が可能となっています!他のMagSafeモバイルバッテリーと同等クラスの出力で、少しパワフルに改善されています。

外観|サイズ・装着感

Apple純正バッテリーパックを早速利用してみます。装着前に本体サイズを計測してみました。

サイズは実測値で計測したところ、長さ95.8mm×幅64.1mm×厚さ11.3mmで重さが114gでした。

iPhone 12に装着してみました。

▲Appleのロゴが目立つのが特徴。

Appleのロゴ、いいですね。僕みたいなApple好きにとってはこれが一番の買いポイントなのかな?と。

私はiPhone 12に利用していますが、本体幅より若干小さい(iPhone本体がはみ出る)形となっています。

そのサイズ感とバッテリー容量の関係から、本製品はiPhone 12 miniで利用するのが一番しっくり来るかなと感じます。(幅64.2mm・バッテリー最大70%延長のため)

しかし、iPhone 12 mini/iPhone 12/iPhone 12 Pro/iPhone 12 Pro Maxの全てで互換性が取れており、どれで利用しても問題ありません。

▲給電はLightningコネクタとなっています。
▲裏面は、MagSafe給電のデザイン

一応、5W出力のワイヤレス充電器としても利用でき、AirPods Proも充電可能です。

ワイヤレス充電器としても利用できる
▲ただ、出力が低いため一応の利用はできるといったところです。

さて、ここで同じような製品、「Anker Magnetic PowerCore 5000」と比較してみます。

Anker Magnetic PowerCore 5000は、5WのMagSafe給電に対応しており、Apple純正のバッテリーパック同様、MagSafe給電ができるモバイルバッテリーです。

Anker Magnetic 5000の方は、厚さが16mm・重さ133gですが、Appleバッテリーパックは11.3mm・重さ114gのため、よりコンパクトになっています。

▲長さは若干Apple純正パックの方が大きいのですが…
▲厚さが違う!これが最大のメリットかなと思いました。

これは、MagSafe充電したまま、iPhoneを利用する際に使い勝手が良い。「Anker Magnetic PowerCore 5000」はモバイルバッテリーを兼ねているので、このようになっているのでしょうかね。

ただし、バッテリー容量はAnker Magnetic PowerCore 5000:18.5Whに対し、Appleバッテリーパック:11.3Whと少なくなっています。

容量は少ないものの、MagSafeで本体に吸着できる製品で、このような形状がコンパクトで手で何とか持てるタイプは少ないので、iPhoneを操作しながらでも利用できるのがメリットです。

そのため、この製品は、モバイルバッテリーというより、iPhoneのバッテリー容量を拡張する「バッテリーパック」だなと感じました。

実際に充電してみた

さて、気になるのはやはり給電速度。

冒頭に述べたとおり、公式には「iPhone 12に装着してバッテリー駆動時間を最大60%延長」という記載がされており、MAX給電することを保証する製品ではありません。

そんな中で実際、「どれくらいの速度で」「どれほどの容量を充電してくれるのか」をiPhone 12を用いてチェックしてみました。

バッテリーパックはiPhone 12をどのくらい充電するのか

まずは、バッテリーパックをフル充電にした状態で、iPhone 12本体をどれほど充電してくれるのかを計測します。

▲iPhone 12のバッテリーを空にします。

結果として、以下の通りとなります。

時刻(経過時間)充電済
8:00(0分経過)0%
8:30(30分経過)18%
9:00(60分経過)31%
9:30(90分経過)45%
10:06(約120分経過)59%
10:30(約180分経過)63%
表:バッテリーパック100%、iPhone 12本体0%の場合の充電推移

バッテリーパックを100%とした場合、iPhone 12は3時間0%→63%まで充電してくれました。

▲63%

正直言うと5Wでの給電なので、充電スピードは遅いです。

バッテリーパックを充電した場合のiPhone 12の給電速度

バッテリーパックを27W出力以上の充電器で給電すると、バッテリー拡張パックに給電されると同時に、iPhone本体も最大15Wの高速充電がされます。

これで純正のMagSafe充電器と同様の速度で充電できるわけですね。

ということで、こちらも実際にiPhone 12へ充電してみました。

▲バッテリーパック側を45W充電器で充電。
0%からスタート
▲0%からスタート(時刻は14:28)

結果は以下の表の通り。

バッテリーパックへの充電無しでは120分で59%の充電に対し、ありの場合は110分の時点で70%に到達しており、やはり充電速度が上がっていることがわかります。

時刻(充電時間)充電済
14:28(0分経過)0%
14:53(約30分経過)20%
15:20(約60分経過)37%
15:45(約85分経過)52%
16:00(約90分経過)60%
16:18(約110分経過)70%
16:37(約130分経過)80%
17:05(約160分経過)92%
表:バッテリーパックを27W以上の充電器で給電した場合のiPhone 12の充電速度

さらに、ケーブルに充電した状態で、iPhoneとバッテリーパックがどのように充電されるのか、その推移を以下のグラフへ集計して可視化しました。

 ▲バッテリーパックの充電が80%に達した時点で一旦止まっている

このデータをグラフ化しています。

グラフでは、iPhone本体への15W給電と同時に、バッテリーパックは1時間強で80%まで充電され、一旦ストップ。

その後、iPhone本体が80%に達した後、ゆるやかにiPhoneとバッテリーパックが充電されるのが見て取れます。

それぞれの端末の耐用性を高めること(トリクル充電)に配慮されているなと感じました。

一応、100%にすることもできますが、iPhoneは本体が80%以上となると、上記の通りバッテリーセーブするので、かなり遅いです。

ただ、純正MagSafe充電器と比べると、若干充電速度が遅いように感じます。(3時間かけてやっと本体も80%)

なお、iPhone本体へケーブル接続し、バッテリーパックを充電するといったことも可能です。

バッテリーパックの充電を優先するのか、iPhone本体の充電を優先するのかでうまく使い分けましょう。

バッテリーパックを充電しながらiPhoneを操作する場合の注意点

バッテリーパックで給電しながらiPhoneを操作する場合、iPhone本体のバッテリーを消費してしまうことがあるのが欠点です。

iPhone本体からのバッテリーを消費することなく、バッテリーパックから先に消費してくれるのであればありがたいのですが。。。

以下のようにiPhone側が減ってしまいます。

この製品は出力が5Wしかない上に、ワイヤレス磁気充電(有線に比べ電力ロスが多い)の仕様であるため、こういうことが起こると思いますが、実際に利用する上では不便ですね。

もちろんバッテリーパックから充電されているので、装着していない状態よりは長持ちします。

この点からも、やはりモバイルバッテリーというより、バッテリーを拡張する製品であると言えそうです。

ただこの給電速度は、以下に述べる発熱を考慮すると、仕方のない部分なのかなとも思います。

本体の発熱はどうなのか?

この製品は、バッテリー拡張パックと位置づけると考えると、装着しながらスマホを操作することも想定されて作られたものと考えられます。

そのため、充電中の本製品が高熱になってしまうと、手で持ちにくくなってしまう。

そこで、非接触温度測定器を用い、発熱状況をチェックしてみました。

結果として、直接手に触れる表面部分の平均温度は以下のとおりです。

項目バッテリーパックを
充電した状態
バッテリーパックを
充電していない場合
平均温度38.7℃32.7℃
MAX温度40.5℃34.0℃
任意のタイミングで計10回程度計測

一応Anker PowerCore Magnetic 5000でも確認しましたが、同じような結果です。

やはりバッテリーパックを充電した場合、平均温度が上がっており、体温を超えていました。 手に持っても少し熱いなと感じます。

さて、5Wの出力値が低いと感じるのは先述の通りですが、バッテリーパックで充電した状態で操作したり、スマホをズボンのポケットに入れたりする可能性も無きにしもあらずです。

単純にこの小型バッテリーで大きな出力するには技術的な限界もあると思いますが、その分発熱も控えめとなっているため、かえって安心して利用できるのかもしれませんね。

測定温度は、安全性を担保する目的で検証していません。あくまで参考値として見て頂けると幸いです。

レビューまとめ(メリット・デメリット)

この記事に述べたとおり、色々と使ってみた中で、本製品のメリットとデメリットをまとめます。

デメリット
  • 11,800円はやっぱり高すぎる。。。
  • iPhoneを操作しながらだとiPhone側のバッテリーも減ってしまう(5W出力では足りないと感じる部分が多い)
メリット
  • 簡単に着脱できる
  • 装着したままiPhoneを比較的楽に操作できる(薄さ・手触り・丸みを帯びた形状)
  • MagSafe充電器とバッテリーパックを両立できる
  • 発熱は抑えられている
  • Appleのロゴが良い(信者向け?笑)

実際の充電速度のこともあるのですが、やっぱりどうしても高く感じちゃいますね。。。Ankerあたりの製品を見ていると、コスパが悪いと言われても仕方がないかも。

ただ実際に利用してみて、装着したままでもiPhoneをそれなりに操作できる、着脱のしやすいバッテリーパックと考えると、言われるほど悪い製品とも思えません。

この点で、随所に述べたとおりモバイルバッテリーというより、拡張バッテリーパックと位置づけられると感じました。

MagSafeによって、より着脱もしやすくなったSmart Battery Caseの後継品と考えると、しっくり来る製品です。

Kou

Kou

こんにちは!
BENRI LIFE(ベンリライフ)は、「IoT(モノのインターネット)」をテーマにしたガジェットブログです。
特に「スマートホーム」に関する情報が充実しています!
IoTツールで暮らしを便利に、快適に...
よかったら、色々見ていってください!

FOLLOW

カテゴリー:
関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA