会議や取材などで何かと便利なICレコーダー。
しかし、毎度録音するにも、テキスト化されていると検索もしやすいし、議事録に起こしやすいので良いのですが、音声データなので毎度書き起こすのが中々不便です。
私も仕事でそういった場面に遭遇することが多く、メモ魔なこともあり、何かテキストデータで備忘録を残せるものはないかと思っていました。
ずっとそう思っていた中、この課題に合う、AIボイスレコーダー「実際に使ってみて面白くて便利な製品だなと思ったのでご紹介します!
この製品は、パット見は普通のICレコーダーなのですが、録音したデータを自動でテキスト化できる画期的な製品です。その特徴は以下の通り。
- 録音したファイルを自動でテキスト化できる
- ボタンを押すだけで録音し、自動でクラウド連携
- AIを使った自動で漢字変換などが可能
- クラウドサービスへ転送可能(OneDrive、Google Drive、DropBox)
ボタン1つの操作で簡単に録音〜テキスト化までできる便利な製品!
というわけで今回は、AutoMemoのレビュー記事を掲載していきます!

Kou
シンプル操作で自動で録音〜テキスト化!メモを取る手間を軽減できるのが便利な製品です。

後継機:AutoMemo Sの登場により、元々19,800円(税込)の製品でしたが、9,900円(税込)に価格が改定され、大幅に安くなっています!後継機発売に合わせ、クラウドサービスのアップデートにより、認識精度が大幅に向上しているので、これを機にぜひ!
もくじ
AutoMemoの外観と初期設定
AutoMemoを早速利用してみました。
AutoMemoの外観は、とってもシンプルかつスタイリッシュな外観で、ICレコーダーのようにもリモコンのようにも見える形状です。

本体はとても軽く、重さは87gです。

本体にボタンは2つあり、最上部の大きいボタンは録音ボタン、その下の小さいボタンはブックマークボタン(後述)となっています。
USB-Cとマイク端子も搭載されています。

AutoMemoを利用するためには、スマホアプリで初期設定が必要です。
といっても、Wi-Fiにつなぐのが多少面倒なくらいで、そこまで難しいものでもありませんでした。






Wi-Fiにつなぐところの一手間があるだけで、簡単に設定もできました。
AutoMemoを使ってみた
セットアップも終わった所で、早速AutoMemoを利用してみます。

やはり気になるのは、テキストをきちんと読み取るか、漢字変換されるかといったところですね。
まず、一人での音読や、一対一の対話で利用してみましたが、この場合は比較的認識精度が高く、漢字変換もしっかりされていました。(80%程度の認識率です)

この用途であれば、本当に多少の整形で議事録にできるレベルで、全く問題ありませんでした。
一方で気になったのは、3人でフリートークをした際です。
この場合、変換率は優れておらず、テキスト変換率も50%ほどで、かつテキストは途切れ途切れとなっていました。

打ち合わせでも利用してみましたが、こちら側がカタログで製品紹介をする箇所のテキスト変換精度は高かったのですが、複数人から質問を受ける場合のテキスト認識精度は低かったです。
実際に録音をされてはいるのですが、指向性といいますか、どうも多方向や距離の遠い集音に対する音声認識を苦手としているようです。
実際、公式ページを見てみても、複数人でのフリートークは「△」となっており、このような形ではあまり向いていないかと思います。
そのため、大人数の会議では利用するのは難しい印象です。
つまり、AutoMemoが向いているのは、取材のような対面かつ近距離でのトークの場合に向いていそうだと感じました。
ただし、複数人でテキスト変換されていなくても、録音はきちんとされるので、普通のICレコーダーと同様に備忘録にはなります。
ちなみに、AutoMemoは、動画スクリプトの書き出しや、音読スクリプトの書き出しにも使えました。



これは、話すのが自分かなので、話者との距離を気にする必要もなく、認識精度も高いです。
AutoMemoのメリット
上記は使用感のダイジェストですが、AutoMemoを実際に様々使ってみて感じたメリットを述べていきます。
操作がかなりラク
AutoMemoが最も良い点は、操作がかなり簡単なことです。
この手のインターネット接続系のIoT製品は、機能が多く使うまでが難しい製品も多いですが、AutoMemoはボタンを押せば録音開始。
あとは自動でテキスト変換まで完了するのがラクで良いです。
ちなみに、AutoMemoの本体には、他にブックマークボタンというものがあります。

これを利用すると、ブックマークとして登録でき、議論が切り替わったタイミングをマークすることができ、録音後はアプリの操作でブックマークの追加や削除が可能です。
このように、ボタンを押すだけの操作で簡単シンプルなのが良いです。
対面・一人で音読の場合は精度がかなり高い
対面または一人で音読をする場合は、認識精度がかなり高いです。
実際のテキスト変換も80%〜90%ほどで、この利用であればわずかな手直しで議事録化することは可能かと思います。
単純に音読をするにもいいですし、多言語対応しているので、スクリプトづくりにも良い感じ。
このように取材などで対面の打ち合わせが多い方や、スクリプト作成をしたい場合には、本製品はおすすめです。
多少変換できなくても、テキスト化されるだけでありがたい
以下のデメリットの章に記載の通り、多人数での会議では向いていませんが、多少変換できなくても自動でテキスト化されている、という状態になるのはありがたかったです。
完璧に議事録化するには多くの手直しが必要となりますが、欠損データでもそれを読み流すだけで内容やいつ誰が喋ったかをそこそこ思い出せます。
もちろん、録音もされているのでそれを聞き流しながらでもOKです。
この点が、普通のICレコーダーと違って備忘録的なメモもついてくるのが、AutoMemoの良い点です。
テキストだけでなく音声も残る
単に音声をテキスト化するだけなら、iOSやGoogleの音声認識でも利用できるのですが、この製品はテキストだけでなく音声も同時保存されるのが便利です。
スマホのボイスメモを利用したとしても、テキスト変換をするにはサードパーティ製のアプリを利用せねばならず、テキスト変換率も微妙です。
しかも、音声で再生している箇所は、ハイライト化されて表示されるので、テキスト化されたデータが欠損していた際も、その加筆修正作業が楽になります。

テキストの連携先が多い
この製品は、IoT製品ならでは、外部クラウドサービスとの連携が可能です。
以下のサービスに音声データやテキストデータを送信することができます。
- OneDrive
- Google Drive
- DropBox
これでファイル共有や転送もすぐに行えます。
アプリ内では音声データと紐付いているのでテキストの編集ができないのですが、クラウドサービスを介することで、データの修正・共有も容易です。

AutoMemoのデメリット
続いて、AutoMemoを実際に利用して感じたデメリットを述べていきます。
複数人の会話だと誤認識が多い
先述していますが、複数人との会話だとテキスト化される際に、誤認識や欠損データが多いです。
また、オンライン会議でも音声の録音はできていますが、テキスト化がされていない部分が結構あります。
基本的には、取材やテープ起こしのような用途に利用すると良い製品です。
ただこのような場合でも、ある程度のテキスト化はされ検索することもできるので、備忘録的な用途に活用できます。

生成されたデータはある程度の整形が必要
自動である程度のテキスト化がされますが、誤認識や句読点の有無、欠損データもあるので、きちんとした文書化をするにはある程度の整形も必要です。
そのまま議事録化できるものではないので、手直しする工数も見込んでおく必要があります。
あくまで、テキスト化するのを補助するデバイスとして考えると良いかと思います。
おわりに(料金プランについて)
AutoMemoは、簡単操作で録音からテキストの自動化までできるのが楽ちんです。
ちなみに、AutoMemoは自前のクラウドサービスと連携される製品であり、料金体系は以下の3つに分かれます。
項目 | 料金 | 特徴 |
---|---|---|
ベーシックプラン | 無料 | 毎月1時間までの録音データをテキスト化 翌月への繰り越しは不可 |
プレミアムプラン | 月額980円 | 毎月30時間までの録音データをテキスト化 翌月への繰り越しは不可 |
10時間チャージ | 1回1,480円 | 1回のチャージで10時間分の録音データをテキスト化 余った時間は翌月以降に繰り越せる |
まずはベーシックプランでお試し利用されるのが良いかと思います。1回チャージのメニューがあるのも良いですね。
なお、3極ケーブルを利用してデータを抽出しましたが、動画ファイルもテキスト化することができる「ファイル・テキスト化サービス」も合わせて開始されており、合わせてご検討ください。
AutoMemoは、操作も簡単ですし実際使ってみて、メモ魔な自分にはかなりヒットする製品でした。
テキスト化されるだけでありがたいというか、中々実用的な製品だったので、良い感じですよ!
後継機:AutoMemo Sの登場により、元々19,800円(税込)の製品でしたが、9,900円(税込)に価格が改定され、大幅に安くなっています!後継機発売に合わせ、クラウドサービスのアップデートにより、認識精度が大幅に向上しているので、これを機にぜひ!