BenQ PD2506Qレビュー|広色域でカラーモードも柔軟に切替可能なWQHDモニター

先日BenQのモニターをレビューしましたが、WQHDモニターも新発売となったので、ご紹介します。

それが、BenQ 「PD2506Q」。デザイナー向けのモニターです。

では、どんな所がデザイナー向けなのか?その特徴は以下の通りです。

特徴
  • 25型、WQHD(2560×1440)+HDR10・IPSパネル・4辺フレームレス
  • sRGB・Rec.709カバー率100%・P3カバー率95%の広色域
  • Pantone/CALMAN・AQCOLOR対象・出荷時の個別キャリブレーションあり
  • USB Type-C接続でMacBookとケーブル一本で給電+映像出力が可能

PD2705Uと比較すると、WQHDである代わりに、P3カバー率95%の色域をも誇る高水準な色精度となっており、写真編集やWeb系・DTP業務などデザイナー向けとなっています。

加えて、USB Type-C接続ができ、MacBookの外部モニターとしてもおすすめです。

実際の表示はどうか、実際に利用してテストしてみましたので、レビューしていきます。

https://www.benrilife.com/wp-content/uploads/2019/05/Kou1600.jpg

BenQ PD2506Q レビュー

BenQ PD2506Qは、25インチWQHDモニター。写真編集やWebデザイン時に、その自然な色味を実感できた。sRGB Rec.709 カバー率100%、P3も95%カバーの広色域なディスプレイ。Pantone/CALMAN認証取得・AQCOLOR保証対象で品質が高く、MacBookの外付けモニターとしても相性が良い。

メリット

  • 色の再現性も高く、カラーモード切り替えが便利
  • 4辺フレームレスのスッキリとした筐体デザイン
  • MacBookと相性が良い(M-bookモード・USB Type-Cケーブル一本で映像出力+65W給電)
  • 高さ調節・ピボット可能

デメリット

  • OSDが少し操作がしにくい(Display Pilotで制御をおすすめ)
項目仕様
画面25 インチ、IPS (2560×1440)、HDR10
視野角178°/178°
応答速度5 ms、60Hz
色域、表示色Rec.709 100% ,sRGB 100% ,P3 95%,1670 万色
アスペクト比16:9
画素密度117ppi
色温度5000K ,6500K ,9300K ,ユーザー設定
Gamma1.8 – 2.6, sRGB
接続HDMI ×1
DisplayPort ×1
DP出力:◯
USB Type-C ×1
デイジーチェーンテクノロジー:DP out(MST)
USB Type-B ×1
USB Type-C ×1
USB 3.2 ×1
All-in-One Connection:USB Type-C
DP out (MST)
オーディオ・スピーカー2.5W×2
・ヘッドフォンジャック
寸法(HxWxD)外形寸法(mm)(ベースあり):550.1-440.1×570.0x256.9
外形寸法(mm)(ベースなし):335.2×570.0x83.3
重量ベースあり:7.6kg
ベースなし:4.4kg
VESAマウント‎100×100 mm
表:PD2506Q 仕様

この製品は、メーカーであるBenQ様より製品を提供頂き、記事執筆をおこなっております。

外観は4辺フレームレスでスッキリしたデザイン

まずは、外観についてチェックしていきます。

▲同梱品です。モニター本体だけでなく、ケーブル類も豊富です。
(電源 / USB 3.0 / DP 1.2、USB Type-Cケーブルつき)

スッキリしたデザインでどのデスクにも合う

PD2506Qは、シンプルかつ4辺フレームレスのスッキリしたモニターです。

▲こちらが本体

デスクに設置してみても、デスクに馴染んで好印象。25インチのサイズ感を感じさせないですね。

▲デスクセットアップしてみた。良い感じ!

ベゼルは下部のみ実測12mm、他3辺は8mmと非常に薄いです。

▲フレーム部分の実測

特に横幅がコンパクトながら、広々と作業できるのが良い感じでした。

側面のポートが便利

PD2506Qは、接続ポートも豊富です。

▲ポートはHDMIのみならず、USB Type-A(3.2)、USB Type-Cなどもついている

特徴的なのは、本体右サイドにポートがついていること。

これは、特にUSBフラッシュメモリでデータ転送をする際に、取り外しがしやすく重宝すると思います。

特に写真データの転送時に活躍しそうで、よく考えられた設計です。

▲USBハブ

試しにここにHDDを接続してみましたが、ディスクドライブとしてしっかりと認識されました。

▲ここに挿してもデータ転送が可能

以下、ポートの詳細です。

タイプポート数
HDMI (v2.0)1
DisplayPort (v1.4)1
DP 出力 ( MST デイジーチェーン)
USB Type-C(65W給電, DisplayPort Alt Mode, データ転送)1
デイジーチェーンテクノロジーDP out (MST)
USB Type-B ( Upstream )1
USB Type-C ( Downstream )1
USB 3.2 ( Downstream )3
All-in-One ConnectionUSB Type-C
表:PD2506Q ポート詳細

OSDスティックはやや操作しにくい

OSDスティックは、本体の右側背面についています。

▲丸い突起がOSDスティック。電源ボタンとカスタムキーが2つついています。

これが、中央ではなく本体の裏側に搭載されており、若干操作しずらいかも。

▲操作面

上位版のPD2705Uには、OSDコントローラーがついていますが、これはついていません。

ただし、後述する「Display Pilot」からソフトウェアで制御できるので、これを活用しましょう。

高さ調節・ピボット可能

PD2506Qの嬉しいポイントは、高さ調節や回転ができること。

自分の合う位置に柔軟に変更できるだけでなく、これで縦画面にすることもできます。

▲画面回転で縦画面にもできる

他のモニターを置いて、右側に縦画面を置くデュアルディスプレイが便利。

スマホビューで縦画面表示をすることができ、Webデザイン作業や、エディタを表示する際に重宝すると思います。

▲PD2506Qを縦画面にしてデスクセットアップ

高さ調節や、回転の仕様は以下の画像の通りです。

▲高さ調節は440.1mm〜550.1mm、回転は90度可能(画像:BenQ

色の再現性が非常に高い(P3カバー率95%)

PD2506Qは、非常に広色域で、色の再現性が高いことが特徴です。

色域は、Rec.709 100% ,sRGB 100%を満たし、かつDisplay P3も95%でカバーしています。

加えて、BenQ独自の「AQCOLOR」保証対象製品であり、外部機関である「CalMAN」「PANTONEカラー」の認証も取得しています。

AQCOLORとは?

正確な色再現、キャリブレーション、認証カラーのコンビネーションなどプロフェッショナル向けのカラー標準に対応するためのBenQ独自のシリーズ展開のこと。

実際に見てみても、色の再現性が高いと感じます。

▲イラレでグラデーションを作ってチェックしてみたが、鮮やかに写る。
▲写真編集がしやすい。

見慣れているiPhoneのRetinaディスプレイと比較しても、違和感がありません。

一般的なPCモニターだと、彩度が濃くなったりギラついたりするので、P3対応であることや色基準の専用の認証に通っている品質の高さが寄与しているように思います。

念の為、キャリブレーターの「datacolor Spyder X」で色域を計測してみました。

datacolor Spyder Xで計測

結果として、以下の通りです。

P3は93%と公称値には満たなかったものの、実測による誤差の範囲。

写真編集向けのAdobeRGBも86%となかなかの数値です。

このように、色の再現性が高いといえるディスプレイで、個人的には写真編集がしやすかったです。

MacBookの外付けモニターに向いている

PD2506Qは、USB Type-CケーブルでホストPC側の電源供給(最大65W)や映像出力(DisplayPort Alternate Mode)に対応しています。

これにより、USB Type-Cケーブル一本でモニターに接続できるので、デスク周りがかなりスッキリします。

加えて、別途電源ケーブルやHDMIケーブルを必要しないため、取り外しもしやすいです。

このため、本体にUSB Type-Cポートしか持たないMacBook Airのようなデバイスと組み合わせて利用するのに最適です。

▲これだけでOK。ディスプレイをより長いケーブルを選べば完全に隠すこともできますね。
▲アーム裏でケーブルを束ねることもできる。

このような感じで、デスク周りのケーブルマネジメントができ、MacBookのスタイリッシュな外観も損なわないデスク環境ができます!

また、MacBook向けとしては、「M-book」と呼ばれるMacBookのディスプレイに合うカラーモードが設定できることも大きいです。

解像度がWQHDのため、Full HDクラスで利用する場合はRetinaディスプレイを再現するほどの精細度ではありませんが、このように、特にMacBook向けにおすすめのモニターとなっています。

より精細度を上げたい場合、本製品と同等性能で4Kとなる「PD2705U」がおすすめです。

カラーマネジメントなど様々な設定が可能

最後にモニター本体の設定面についてご紹介します。

この製品は、先述の通り、特に多岐にわたるカラーモード設定ができるのが特徴的。

▲カラーモードを切り替えできる(画像ではP3を指定)
カラーモード設定
  • sRGB
  • Display P3
  • DCI-P3
  • REC.709
  • M-book
  • CAD/CAM
  • デザイン
  • ブルーライト軽減
  • ePaper
  • 暗室
  • DICOM

ブルーライト軽減もあるのが嬉しい。目にも優しい設定ができます。

写真向けやDTP業務などで切り替えて利用できるのが良い点です。

他にも様々なモード設定があります。

▲OSDスティックの左側にあるカスタムキー2つに機能を割り当てられるのが特徴

また、BenQのモニターには、「Display Pilot」と呼ばれるソフトウエアがあり、これらで詳細設定をすることも可能です。

▲カラーモードをアプリケーションごとに設定できる

デスクトップ分割もあり、複数人での作業やアプリ開発などもしやすいかと思います。

▲ディスプレイ分割

キーボードホットキーで各機能・設定にショートカットを割り当てられます。

▲キーボードホットキーを設定

このように、きめ細やかな設定モードがあるのが便利な点です。

レビューまとめ

PD2506Qは、広色域で色の再現性が高く、カラーモード設定が充実しているといえるWQHDモニターでした。

確かにデザイナー向けとしておすすめですが、普通に使う分にも品質の高い製品で様々な用途に利用できます。

最後に、この製品をおすすめできる人とできない人をまとめます。

おすすめできない人
  • より高精細の4K以上のモニターが欲しい方(PD2705Uがおすすめ)
おすすめできる人
  • デザイン業務向けにコスパの良いモニターが欲しい方
  • USB Type-C映像出力対応のモニターが欲しい方

以上です!BenQ PDシリーズの中でもコスパの良いと言えるモニターでおすすめです。

Kou

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