「車でアレクサが使える!」Echo Autoがついに発売!
この製品は、車に設置してアレクサで以下のような操作ができます。
しかし、それだけだと、私含めEchoユーザーで車載に興味がある人がすでに試しているであろう、「車載Echo Dot・Echo Input」や「Alexaハンズフリー」でできていたことと何が違うの?というのが気になる点。
また、スマホのGoogleアシスタントやSiriでも同じようなことができるのに、なぜアレクサを?って感じですよね。
今回は、上記と比較しながら、Echo Autoの特徴・メリットやデメリットについて、レビューしていきます!
利用してわかったEcho Autoが優れている点
- アレクサから外線にも電話をかけられる
- 位置情報を連携できる(天気・周辺施設など)
- テザリングに復帰できなかった場合のイライラがない
- 乗車時に「アプリを開いて車載ホルダーに設置」をする手間がない
- マイク感度が高くなる
- バックグラウンドでアレクサを動かしつつ他のことができる(ナビ等)
2022年9月29日のAmazon新製品発表会で、新たにEcho Autoの新モデルが発表されています!
よりスリムなデザインになり、車内へ取り付ける際の柔軟性が向上。粘着式でダッシュボードに取り付けることもできるようになっています。
車のトラブルに遭遇したときに、エージェントに接続したり、タイヤのパンクやガス欠などのアクシデントに対するサポートが受けられるようになったとのことですが、現状日本での発売は未定となっています。
もくじ
Echo Auto セットアップ
Echo Autoには、本体以外にも、車に取り付けられるためのキットが用意されています。






エアベントマウントは、下部に配線をまとめる突起もあって、コードを収納することもできますが、シガーソケットから給電するのが基本であるため、配線の取り回しが若干悪いのが気になるところです。
あとは、Alexaアプリでセットアップします。


私の車は、Bluetoothでスマホを連携できるので、「はい」を選択。
すると、サウンドテストなどがあり、スマホとBluetooth接続して完了となりました。
Echo Autoの連携は、次の2パターンがあります。
Bluetooth連携機能がない場合は、同梱されているオーディオケーブルで、接続してください。
私のようなBluetooth連携の場合、スマホ以外で他に車にBluetooth接続する機器を持っている場合、混線するのか、Echo Autoがエンジンをかけたときに自動的に接続できない問題がありました。
また、Bluetooth互換性がない車が多く、対応していないものに注意してください。
そのため、基本的にはオーディオケーブルで接続することを前提として考えた方がよいかと思います。
Echo Autoのメリット
まずは、実際にEcho Autoを車載し、車で計4時間ほど利用してみました。
その上でEcho Autoのメリットについて述べていきます。
エンジンをかけたら何も意識せずアレクサが利用可能になる
一番のメリットはこれ。
Echo Autoは、エンジンをかけてから10秒-20秒程度で自動的にアレクサが利用できるようになるのが大きなメリットです。(オーディオケーブル経由ならもっと早いかも)
というのも、これまで車でアレクサを利用するためには、以下の工夫が必要でした。
- スマホのアレクサハンズフリーを利用する:アレクサアプリを開いた状態で、マイクをスマホを車載ホルダーなどに設置
- Echo DotやEcho Inputを車載し、スマホでテザリングでネット接続をして利用
これが従来アレクサユーザーの中で用いられていたやり方です。
しかし、1.の場合は、車に乗ったときに、スマホのロック画面を解除〜アレクサアプリを開き、車載ホルダーにセットするという一手間があります。

カバンの中に入れている場合もあったりで、若干手間に。
加えて、アレクサアプリを表示しておかねばならないため、他のアプリを開いておくことができません。
2.の場合は、スマホのテザリングでネット接続の設定をする手間があります。

このテザリングは、乗車時にスマホ側のテザリング機能を常時オンにしていたとしても、(経験上)自動接続しないことが多いのが嫌な点。
その場合、iPhoneであれば「インターネット共有」と「Wi-Fi接続」を一旦オンオフすることで再接続できます。
ただ、これから運転しようというときに、アレクサを利用するためだけにイチイチこれらのことをするのが面倒。
特に同乗者がいるときには、そんなことで何をモタモタしているの?って感じです。

Kou
なので、私は車載アレクサの利用は習慣化せず、SiriやGoogleアシスタントを利用していました。特にゴルフ行くときとかは利用しないです。
しかし、家はアレクサでスマートホーム化しているという事情で、Amazonの製品・サービスを多く利用しています。
そのため、アレクサの方が家のEchoと電話できたり、オーディオブック(Kindle読み上げ・Audible)が聴けたり、Amazon Musicを柔軟に音声操作できたりで便利なわけです。
普段家の中で言い慣れている「アレクサ」と言って操作できるのも大きいですね。
その点、Echo Autoであれば、アレクサをするために運転前にモタモタすることなく、エンジンをかけた瞬間にスマホのBluetoothが自動的につながり、利用できるようになるのが良いんですよね。
家のEchoのある生活を、そのまま車の中でも再現できます。
この点が、Echo Autoを購入することの最も大きなメリットと感じました。
つまり、自宅でEchoが便利だなと感じていて、車でも同じような空間をつくりたい(アレクサしたい)場合に、手に取ると良いデバイスと感じました。
マイク感度がけっこう良い
Echo Autoには、マイクが8つ搭載されています。

このマイク量の多さは、聞き取りやすさに比例します。

Kou
他にFire TV Cubeもマイクが8つついていて、テレビ視聴中(雑音環境下)でも声を聞き取りやすいと実感しています。
実際に、スマホのAlexaハンズフリーと走行時操作を比較しましたが、特にマイク性能の良さを感じられたのは、以下の2点です。
- 高速道路を走っているとき
- 音楽再生中・窓を開けて(風切り音がある状態)走行中
一般道路で普通に窓を閉じた状態での運転時には、マイク感度はそこまで変わりません。
上記のような特にノイズが多いシーンでは、スマホのアレクサだと普段利用でも音声操作に反応しないことが多々ありましたが、Echo Autoでは問題なく動作しました。
この場合、Echo Autoだとストレス無く利用できます。
通話が便利になった
冒頭に示した通り、Echo Autoでは様々なことができますが、個人的なお気に入りは通話機能。
以下のように話しかけて操作ができます。

アレクサ、〇〇(Alexaアプリの連絡先に登録した名前)に電話して
〇〇さんでよろしいですか?(はい、といえば通話開始)


Alexaコールによる通話は、普通のEchoの場合、「Alexaコール機能を有効化している(アレクサアプリに登録している)」Echoまたはスマホへしか電話をすることができません。
しかし、Echo Autoの場合、あくまで「スマホのAlexaアプリ」の機能を借りて利用するため、Echo Autoから外線番号にも電話をすることが可能です。(Alexaアプリへの連絡先連携が必要)

店舗に向かう際や、私の場合ゴルフに行く際に、同乗者ピックアップ・渋滞がある場合ゴルフ場に連絡、などで便利になるかも。
これで、自宅のEchoとの通話(またはAlexaハンズフリーに登録しているユーザーとの通話)は「無料」で、そうでなくてもスマホの通話機能で「アレクサ(という同一のウエイクワードから)電話」できるようになったのが気に入ったポイントです。
もちろんSiriやGoogleアシスタントもハンズフリー通話可能なのですが、それらでは自宅のEchoと無料通話できないので、この点はメリットの一つ。
Echo Autoにアレクサが内蔵されておらず、スマホのAlexaアプリを借りている機能の利点として、位置情報(GPS)が連携されるという点もあります。これにより、従来の車載Echoと違い、以下も可能となります。
- その地点の天気を聴くことができる(通常のEchoの場合、GPS連携されないため自宅付近の天気予報しか聴くことができない)
- 周辺施設の情報を聞くことができる(これも通常のEchoだと自宅付近の情報のみ)
ただし、アプリそのものの位置情報を「常に許可する」を設定しないとリアルタイムに位置情報が連携されず、各地点の情報を取得できないため注意です。(「アプリの使用中のみ許可」では定位置での情報のみしか返答されない)
設定について、詳細は以下の記事で詳解されていますので、ご参照ください。
※@HighMACS_RESさん、@AI_Speaker_Mさん、Twitterでの議論及び情報提供頂きありがとうございます!
参考AmazonEcho:Amazon Echo Autoで現在地の天気予報を教えてくれない時の対処方法!!―すますぴ!〜初心者の為のスマートスピーカーサイト〜より
Echo Autoのデメリット
続いて、Echo Autoを利用してみて感じたデメリットです。
肝心のナビ系の機能が貧弱
アレクサは元々、移動・交通情報(地図・ナビ系機能)系の機能が貧弱です。
GoogleアシスタントやSiriのように、「ある地点から目的地に行くまでかかる時間・目的地へのナビ」等の指示ができません。
一応周辺施設の情報を確認できたり、Alexaアプリの設定で「保存した場所」に予め登録しておけば、その区間でかかる時間・渋滞情報などを聞くことができますが、使い勝手は微妙。
そのため、以下に当てはまる方は、そのままスマホのGoogleやSiriを使っていたほうが扱いやすいです。
- 自宅にEchoが無い
- Amazon Musicを契約していない
- Kindle、Audible (オーディオブック)用途で利用しない
他にもスマートホームなどがありますが、車で使う分には上記がポイントとなるかと思います。
車載装備とは連携できない
イメージ的にアレクサで車のエアコン等を操作したいという思いがちょっとはありましたが、現状のアレクサの機能ではそのようなことができません。
また、Android AutoやApple Carplayのような車専用のインターフェースもないため、その点でもGoogleやAppleには劣ります。
加えて、ダッシュボード・インパネ周りの設備と連携できるわけでもないので、少し物足りなさはありますね。
海外では、コネクテッドカー向けスキルも用意されていますが、日本では現在準備中。
この機能が、さらにEcho Auto経由で利用できるようになると嬉しいところですが、サードパーティの製品からBluetooth経由でシステムを操作できてしまうこと自体どうかとも。。。

Kou
これをデメリットとして上げるにはナンセンスかもしれませんが、一応「できない」ということで掲載しました。
正直スマホのAlexaハンズフリーでもできることは変わらない
Echo Autoは、アレクサを内蔵またはGPS搭載しているわけでなく、あくまでスマホのアレクサアプリをBluetooth経由で操作する、といったデバイスです。
つまり、従来の「スマホを車載ホルダーに取り付けて、Alexaハンズフリーを利用する」とできること自体は変わりません。
それとの違いは、メリットの章で述べたとおり、「乗車してから何も意識せずアレクサを利用できる」「マイク感度が良い」といったところですが、それに約4,000円を投資するかというと、どうでしょう…?
やはり、日頃のアレクサの利用頻度によって、このデバイスの価値が決まるのではないかと思います。
利用におけるTips
Echo Auto利用に際し、いくつかセットで使うと良いものを掲載します。
OCNモバイルONEのMUSICカウントフリーを利用して音楽聴き放題
格安SIMのOCNモバイルONEには、「MUSICカウントフリー」という音楽のカウントフリー機能が存在します。
これはAmazon Musicがカウントフリー対象となっており、スマホにこのSIMを挿せば、Echo Autoからでもギガフリー(通信量消費なし)で、音楽を聞くことができます。
OCNモバイルONEは、1GB:770円から利用でき、追加料金無しでカウントフリー適用できるので、通信量を気にせず音楽を垂れ流すことが可能です。
最近は、デュアルSIM(物理+eSIM含む)が利用できるスマホも増えてきていますので、サブ回線運用するのもあり。
Echo Auto経由で、車で音楽をたくさん聞く人はこちらのSIMがおすすめです。
Echo Auto対応のスキルも出てきた(お買い物混雑マップ)

2021年4月に、Echo Auto対応のスキルとして、「お買い物混雑マップ」がリリースされました。
これは、ドライブ中にスマホのGPSと連携して、近辺の混雑状況を把握できるというものです。
「いつもより空いている」「通常程度」「通常より混雑」といった形で曜日・時間帯別の混雑傾向が調べられるので、Echo Autoの利用に合いそうで良いですね。
また、他のスキルなどが出てきたら、追記していきます。
おわりに:Echo Autoならではの機能追加に期待!
Echo Autoは、車の中でアレクサをストレス無く利用するための便利ツールという位置づけですね。
アレクサのヘビーユーザーである私としては、これまでの車載Echo Inputや、スマホのAlexaハンズフリーで課題だったポイントを解消できたのが良かったです。
デメリットの章にも記載しましたが、今後Echo Autoならではの機能が増えていってくれると嬉しいです。