アレクサでおなじみ、Amazon Echoシリーズに、ワイヤレスイヤホンが登場しました!
その名も「Echo Buds」、海外ではすでに発売されていて、第2世代が日本でも新発売されています。
アレクサ対応でAmazon純正としては初のワイヤレスイヤホンということもあり、アレクサマニアの私はかなり期待して購入!
その特徴は、以下の通り。
- Amazon Alexa純正対応
- ANC対応/アンビエントサウンド対応
- IPX4等級の防水、4サイズ・2種類のイヤーチップ
- 標準価格は12,980円〜
ANCに代表される人気の機能が揃ったワイヤレスイヤホンというだけでなく、アレクサをハンズフリーで起動できるのが大きな特徴 ※これまでのワイヤレスイヤホンは、本体のボタンを押さないと起動できないのが大半

Kou
気になるのは、音質。アレクサが便利でも、肝心のワイヤレスイヤホンとしての性能が悪ければ意味ないですからね〜
ということで、今回は「アレクサでできること」だけでなく…
- 同じ音声アシスタント純正対応の「Pixel Buds」や「AirPods Pro」
- 「同価格帯のワイヤレスイヤホン(Anker SoundCore Liberty Air 2 Pro等)」
- 「高級ワイヤレスイヤホン(WF-1000XM4等)」
これらを利用してきた経験を踏まえ、比較しつつレビューしていきます。

これらと比較レビューをしていきます。




利用した感想
- 音場がやや狭い
- ノイズキャンセリングとアンビエントサウンドはそこそこ性能
- 価格の割に音質が意外と良い(特に低中音)
- コントロール関連の機能性に優れる(ボタンのカスタマイズ・アレクサ)
- Amazonのサービスとの親和性が高い(アレクサ関連)
- ワークアウトにも対応
もくじ
本体について
まずは、本体についてチェックしていきます。
ケースはロゴの見えないシンプルなデザイン
Echo Budsは、ブラックとグレイシャーホワイトの2色展開で、今回はブラックを購入しました。
ケースは、マットでサラサラとした触り心地で、表面にロゴが一切ないシンプルなデザインが特徴的。

特徴的なのは、底面にロゴがうっすらと載っており、表面からは見えないこと。

充電は、ワイヤレス充電対応(¥14,980)のものとワイヤレス充電非対応(¥12,980)のもの2種類があり、必要に応じて分けられます。
この価格帯のワイヤレスイヤホンだと、ワイヤレス充電非対応のものも結構あるので、これに対応しているモデルがあるのはありがたい。
ケーブル充電の場合はUSB-Cで給電。第1世代(日本未発売)はmicroUSBであったため、より汎用的なものに改善されており、スマホ等の充電ケーブルの使い回しもできます。

サイズや重量を測ってみました。




イヤホンについても計測してみました。


イヤホン本体は、結構軽めで装着しても疲れにくいです。
本体は、表面はケースと同様の素材ですが、裏面が光沢感のあるブラック。滑らかな仕上げとなっており、装着する際にサクッと入れることが可能です。

ケースからの着脱のしやすさはそこそこしやすいと言った所で、側面からつまんで着脱します。

イヤーピースは4サイズ2種類で装着感も上々
イヤーピースは、S/M/L/XLの4種類が同梱されています。

最初の初期設定でも、イヤーチップのフィットテストを行うことで、耳の穴に快適に収まるサイズを検出して、選ぶことができます。


この装着テストは結構精度が高く、同じイヤーチップでも左右の異なりを判定したり、合うイヤーチップでもイヤホンがしっかりハマっていない状態であると、「最良」の結果が出ません。
私の場合、合うイヤーチップをちゃんと耳にはめたつもりでも、右側の装着感が弱いと診断されました。
さらに反時計回りに捻り回し、さらに深く入れた所「最良」の結果が出て、よりフィット感を得られるようになりました。
その装着感も、カナル式にしては軽快です。密閉感はそこまでないものの、本体が軽くて小さめなことから圧迫感は少ないためと思います。

イヤホン本体はスベスベとしていて、少し外れやすそうな感覚ですが、ウイングチップを取り付けることもでき、運動時の装着でも問題なかったです。

購入前は、アレクサメインのイヤホンなのかな?と感じてましたが、イヤーピース周りの付属品も充実していて、扱いやすいイヤホンとなっています。
本体の機能について
アレクサに話しかけて様々なことが可能なのがEcho Budsの特徴ですが、普通のイヤホンと同じく、本体のコントロールもできます。
本体は、以下の通りタップ操作に対応しています。


- 1回タップ:再生・一時停止
- ダブルタップ:次の曲にスキップ、通話の応答・終了
- トリプルタップ:前の曲を再生
- 長押し:アクティブノイズキャンセリングとアンビエントサウンドの切り替え
これらは、設定のカスタマイズも細かく切り替えられて、普通のワイヤレスイヤホン以上に充実している部分もあります。

さらに、上記はアレクサに話しかけて操作することができるのも便利。
Echo Budsは、このコントロール関連の機能性がかなり優れています。次の章で詳しく解説します。
Echo Budsのアレクサが便利!
Echo Budsは、ハンズフリーでアレクサを利用することができるのが大きな特徴です。
ここでは、Echo Budsのアレクサでできることを解説しつつ、その利用感を述べていきます。
Echo Budsのアレクサでできること
通常、他社のワイヤレスイヤホンであれば、アレクサを起動するために、本体のボタンを押す必要があります。
他のEchoシリーズと同じ感覚で操作することを考えると、ハンズフリーで起動できるというのは重要なポイントです。
Echo Budsはワイヤレスイヤホンであり、どちらかといえば外で使うものがメインなので、音声操作はあまり利用しないかもしれません。
ただ、最近は在宅勤務の流れで常時イヤホンをつけている方も多いと思います。
私もこのような状況で、部屋のどこにいても、ちょっと外に散歩に出かける時も、Echo Budsをつけているだけで、どこでもアレクサを起動できるのが便利に感じます。
そんな状況の中、僕が利用していて便利だなと感じたのは、主に「ジョギング・散歩」の際に、音楽(Amazon Music)やオーディオブック(Audible・Kindle読み上げ)の作品検索・再生コントロールを行うとき。
以下のようなことができます。
楽曲再生
できること | フレーズ |
---|---|
適当に音楽再生 | 音楽をかけて |
指定の楽曲を再生 | アレクサ、 (楽曲/アルバム/プレイリスト)を再生して |
気分に合わせて再生 | アレクサ、「(気分)系の楽曲を再生して」 |
年代で再生 | アレクサ、「〇〇年の音楽をかけて」 |
ステーション名で再生 | アレクサ、「(ステーション名)を再生して」 |
プレイリストを指定して再生 | アレクサ、「(プレイリスト名)を再生して」 |
歌手を確認 | アレクサ、このバンドのリードボーカルは誰?」 |
プレイリストに追加 | アレクサ、「 (楽曲/アルバム/アーティスト) を(プレイリスト名)に追加して」 |
プレイリストの作成 | アレクサ、「プレイリストを作成して」 |
作品の検索
内容 | セリフ |
---|---|
本の読み上げ(続きから再生) | アレクサ、本を読んで |
作品名を指定 | アレクサ、(作品名)を読んで |
著者を指定(Audibleのみ) | アレクサ、(著者名)の本を読んで |
ライブラリを確認 | アレクサ、(キンドルorオーディブル)を見せて |
再生コントロール
できること | フレーズ |
---|---|
停止 | アレクサ、「止めて」 |
再生 | アレクサ、「再開」 |
シャッフル | アレクサ、「シャッフルして」 |
リピート | アレクサ、「リピートして」 |
音量上げ下げ | アレクサ、「音量を上げて/下げて」 |
スキップ | アレクサ、「スキップ」 |
スリープタイマー | アレクサ、「30分で音楽を止めて」 |
これらをしている際に、ちょっと「天気やニュース」を聞いたり、「スマートホームで家電操作」を音声操作で自在にできるのが便利な点です。
Echo Budsのアレクサならではの機能としては、「ノイズキャンセリング」や「アンビエントサウンド(外音取り込み)」を、アレクサで切り替えできるのが特徴的。
他にも色々なことができるのですが、できることをざっと以下に列挙おきます。
- Amazon Musicの再生コントロール/楽曲検索など
- Audible、Kindle読み上げの視聴/コントロール
- Alexaコール機能で無料通話
- 天気・ニュースの再生
- Amazonの買い物カゴに商品を追加、購入
- デバイス機能で家電操作(スマートホーム)
- 「定型アクション」機能で複数機能の一括操作、命令を好きなセリフで実行可能
などなど、他にも沢山のことができます。使い方は、こちらの記事にもまとめています。
特に自宅のEchoやAlexaアプリに登録しているユーザーにイヤホンから話しかけて無料通話ができるのが便利に感じています。
外での音声操作となると、気が進まない方も多いと思いますが、今はマスク文化のご時世なので、口元が見えないです。
そのため、外で歩いている時は、意外と恥ずかしげなくアレクサできちゃうんですよね(私だけ?笑)
ヘルスケア機能について
Echo Budsには、ワークアウト測定をする機能もあります。


私は、在宅勤務中にイヤホンを頻繁につけており、その気分転換にイヤホンをつけたままウォーキングに出たりするので、そのままの流れでワークアウト計測できるのは便利です。
- kmの計測
- カロリーの計測
- 平均ペースの計測
- 歩数の計測
- 地図でルート表示
- 履歴確認
ワークアウトは、アレクサに話しかけて呼び出すことができるのが地味に便利です。
スマートウォッチのタップ操作をするよりも、楽に起動できるのが良いですね。

アレクサ、ワークアウトを開始
はい、ではよーい始め!

アレクサ
終了時も、「ワークアウトを停止」と言って終了すると、「距離・消費カロリー」などを読み上げてくれます。
試しに30分のウォーキングをした結果がこちら。

イヤホンでもワークアウト計測ができる、というのが便利です。
ただ、ランニング中だと風切り音の影響か、アレクサが少し反応しづらくなりますので、その点は注意。
Amazonは最近ヘルスケア事業にも注力していて、Alexaアプリ上で、ワークアウト測定ができるデバイスはEcho Budsが初めてです。
今後より多くの機能が追加されることに期待です。
Alexaで探す機能もある
これはアレクサデバイスとしては珍しい機能ですが、Echo Budsには「Alexaで探す」という機能も備わっています。
地図で最後の場所を確認できたり、ルート案内に直接飛べるようにもなっています。


地味に便利なのは、AirPodsなどと同じように、Bluetooth通信圏内の近くにあるものであれば音を鳴らすことも可能なこと。
これは、ケースからイヤホン本体を外した状態で有効になり、スマホのボタンを押すと、イヤホン本体からピロピロと音が出ます。
ケースに入れる間も無くポケットに入れてしまったり、どこかに放置した際に有効です。
Echo Budsの音質は値段の割にしっかりしている
続いて、Echo Budsの音質についてチェックしていきます。
ワイヤレスイヤホンなので、肝心の音質が悪ければ微妙ですもんね。
ということで、音質評価や楽曲視聴という意味ではどうかという点についてチェックしていきます。
音質評価(フラット傾向)
Echo Budsは、1万円台前半の割に、パワフルな低音と伸びのある中音を楽しめます。

バスドラムやベース音もズンズンと迫力を伴って聞こえてきますね。
また、ボーカルや弦楽器のような中音域も聞き取りやすく、厚みがあって伸びやかな印象。
このことからボーカルメインの楽曲や、ロックやジャズをよく聞く人におすすめのイヤホンです。
反面、高音域にはそこまで伸びがなく、ハイハットの音が薄かったり、ややこもっているような印象を受けます。
解像感・音場の広さは、高級ワイヤレスイヤホン(WF-1000XM4など)よりは当然少ないですが、同価格帯のAnker SoundCore Liberty Air 2 Proと比べても若干少ないと感じます。
少し柔らかめのサウンドで、個人的にはもう少し音の広がりがある方が好みでした。
全体的な音質傾向としては、低音〜中音が若干強めなフラット傾向。音質の総合評価は以下の通りです。
オールジャンル向き・聴き疲れのしにくいサウンドとなっています。
元々、Echoシリーズは、価格の割に音質が良かったので、その技術がうまく転用されているように思いました。
高級ワイヤレスイヤホンに比べると、主に高音の伸びと解像感が少ない印象ですが、上記の点から万人受けするイヤホンとして作ってきたなという印象。
値段が安く、アレクサやノイキャン機能が中心のように見えましたが、思ってたより良い音質だったので、おすすめのワイヤレスイヤホンの一つです。
Amazon MusicのDolby AtmosとUltra HD対応について
Echo Budsは、Amazon Musicのドルビーアトモス音源を一応視聴することができます。
Apple Musicでいうところの空間オーディオ(Dolby Atmos)ですね。


ただ、音源にわずかながらの変化はあるものの、奥行きや音像の動きをそこまで感じない、定位感のない印象。
Beats Fit Proで試聴した時のような変化を感じなかったので、これを重視したい方は、ヘッドトラッキング対応のイヤホンを選ぶと良いかと思います。

Kou
Amazon Music純正対応という意味で、これに正式対応するとインパクトが大きかったですが、価格的に無理か…笑
また、Amazon MusicのUltra HD楽曲も再生できます。
Bluetooth接続のため、他のワイヤレスイヤホンと同様、サンプルレートは最小の24bit/44.1kHz(CD音質)での視聴となります。
ということで、Amazon純正品であるからといって、Amazon Musicとの親和性に関してはそこまで無く、普通のワイヤレスイヤホンと同等レベルです。
コーデックはSBCとAACに対応
Echo Budsは、公式にはBluetoothコーデックが記載されていませんでしたが、SBC/AACに対応していました。
Android端末だとこれを確認できるので、試しにLDACにも対応しているXiaomi 11T Proに接続してみました。


AptXにも非対応のようですが、これは最近のイヤホンだと非対応のものが多いのでまぁいっかという感じ。
LDAC接続にすると音質がハッキリと向上しますが、さすがに非対応。
これに対応するイヤホンは大抵2万円台〜のもので、致し方なし。普通に聞く分には上記コーデックでも問題ないです。
Echo Budsのノイズキャンセリング性能は及第点
Echo Budsのノイキャン周りの性能をチェックしていきます。
ノイズキャンセリングはそこそこ効く(値段相応)
Echo Budsは、ノイズキャンセリングにも対応したイヤホンです。この価格で音質も良いのに機能も中々充実しています。

このノイズキャンセリング機能を実際に試してみましたが、価格相応といった印象。
AirPods ProやWF-1000XM4などの高級帯と比べると、少し弱めに感じます。
電車の中や車の中、騒音のする動画を視聴するなど試してみましたが、ANCならでは、低周波とされるロードノイズなどは、Echo Budsもしっかりノイズカットしてくれます。
一方で、高級帯はやや高い音(〜中周波)まで消してくれるのですが、Echo Budsはそこまでのノイズカットはされません。
また、ノイキャンなので仕方のない部分もありますが、ホワイトノイズもそこそこ乗っています。
上記は、同価格帯のAnker SoundCore Liberty Air 2 Proでも同様の印象ですが、ANCは元々低い騒音のカットをするもので、実用上はこれで問題ありません。
アンビエントサウンド(外音取り込み)もそこそこ性能
アンビエントサウンドも、その集音力もノイズキャンセリングと同様に価格相応といった感じ。
これまで使ってきたイヤホンの中で一番効果が高かったAirPods Proを10段階評価の「10」、WF-1000XM4を「9.5」とすると、Echo Budsは「7」くらいの効き目。
ノイズキャンセリングの章と同様に、ホワイトノイズも乗ってきます。
WF-1000XM4だと、ホワイトノイズがそこまで乗らず、かつより自然に外の音を聞きとれるので、この点が高級ワイヤレスイヤホンとの違いと言えそうですね。
コンビニでイヤホンを付けながら、レジの店員さんとやり取りするくらいなら十分な性能ですが、これもまた値段相応といった印象です。
なお、アンビエントサウンドは5段階に設定でき、その強度をコントロールすることができます。

レビューまとめ(安く買うための情報)
実際に利用してみて、この製品をおすすめできる方とおすすめできない方をまとめます。
- ノイズキャンセリング・外音取り込み機能を重視する方
- ドンシャリ系の音質が好きな方
- アレクサをあまり使わない方
- アレクサを日常的に利用している方
- Amazon MusicやKindle、Audibleを契約している方
- コスパの良いワイヤレスイヤホンが欲しい方
最後に、ここまで読んでいただいた方に耳寄りな情報です。
Amazon製品全般に言えるのですが、特にEcho Budsは、Amazonのプライムデーやブラックフライデーなどのビッグセールで購入した方が良いです。
発売されて5ヶ月後の2022年7月のAmazonプライムデーで、早くも「54%OFF」の5,980円になっていましたw
定価だと他にも良いワイヤレスイヤホンはあるなという印象ですが、5,980円(またはその付近)となると、Echo Budsのコスパは最強です。
また、タイムセール祭りでも随時割引になることがあるため、Echo Budsを買う時はセール時期を待って購入しましょう!