スマートホームを実践して4年以上経ちました、Kouです。
ついに夢にまで見た、壁に取り付けることが前提の「スマートディスプレイ」が発売されたのでご紹介します。
それが、Echo Show 15。Amazonのアレクサで操作できるEchoシリーズの最新作です。
この製品の特徴は以下の通り。
- 15.6インチのフルHDのタッチディスプレイ搭載
- Alexaのウィジェットでファミリーカレンダーや個人のタスクリストを表示できる
- 家族一人一人のプロフィールを作成して自分用の情報を表示できる(ビジュアルID・音声ID)
- 5MPのインカメラを搭載、ビデオ通話や見守りカメラにも活用可能
- フォトフレーム機能でAmazonフォトの写真を大画面表示
- Amazonプライムの豊富なサービスと連携(プライムビデオなど)
スマートディスプレイならではの機能以外にも、通常のブラウザ機能など盛りだくさんです!
このEcho Show 15は、これまでの据置きのEchoと異なり、より空間に馴染ませやすくなっています。
その、スマートディスプレイがある空間は、どのように便利なのかという点について、実機の詳細について解説しつつ、レビューをしていきます。
もくじ
外観と設置
Echo Show 15の外観を見つつ、本体の設置をしていきます。
外観
まず初めに、Echo Show 15の外観についてチェックしていきます。

これはこれで、「フォトフレームだ」と考えるとしっくり来るデザインですが、ディスプレイとして捉えると表示領域をかなり圧迫するので、気になる方も多いかも。

また、少し気になるのは厚みですね。もう少し壁にピッタリつく薄さかと思っていたら、黒いフレーム(35mm)に加え、底面の厚み(5mm)があり、40mm強浮き出る形となります。


側面には、他のEcho Showシリーズと同様に、「ボリューム上げ下げ、マイク入切、レンズカバー」がついています。

最後に背面。VESA規格に対応しています。

これは「VESA standard 100mm × 100mm」となっており、一般的なVESA規格のものが利用できるようです。

そのため、モニターアームなどで使いたい場合にも流用ができそうですね。
最後に、本体仕様についてまとめておきます。
項目 | スペック |
---|---|
画面 (解像度) | 15.6インチ (1980 x 1080) |
サイズ | 幅402mm x 高さ252mm x 奥行35mm、2.2kg |
スピーカー | 1.6インチ x 2 |
カメラ | 5MP |
首振り機能 | ー(単体での回転不可) |
外部出力 | Bluetooth |
スマートホームハブ | ー |
電源 | 30W |
定価 | ¥29,980 |
設置
Echo Show 15を設置してみます。
私は現在2人暮らしで、製品の仕様的にはリビングか冷蔵庫付近に置くのが良さそうですが、そこにはEcho Show 10とFireタブレットを壁掛けで設置済み。
ということで、自身の書斎に取り付けてみました。
Echo Show 15の取り付けには、主に4パターンあります。
- 普通に平置きする(棚の上など)
- 付属のマウントキットで設置(壁掛けテレビのように)
- 別売の壁美人で取り付ける(石膏ボード用、壁の穴あけ無し)
- 別売スタンドに取り付ける

まず、マウントキットを設置。付属のテンプレートで位置合わせをした後、8mmのドリルで穴あけをします。


最後に、マウントキットをネジで固定します。


Echo Show 15は、ケーブルが垂れてしまうため、ここは板壁に穴を開けて、そこから配線を通すことにより、ぱっと見では見えないよう工夫しました。
他にも、配線カバーのようなものがあると、見栄えが良くなりスマートディスプレイっぽくなると思います。
また、別売の石膏ボード用の壁美人を使えば、壁に穴を開けることなくホッチキスで取り付けることができます。



基本的に、穴あけせずホッチキスだけで取り付けられる、こちらの方法が多くの住宅で利用できると思いますので、これを利用するのがおすすめです。
本体の初期設定は、Amazonの簡単セットアップをしていれば、到着時点でAmazonアカウント連携されており、チュートリアルを進めるだけで初期設定が完了。

Echo Show 15 レビュー
Echo Show 15を早速利用してみました。
アレクサウィジェットがかなり使いやすい
Echo Show 15には、ウィジェットが搭載されています。これが普通のEcho Showと最も違う点。
このウィジェットは、アレクサに話しかけた内容を、リアルタイムに表示することが可能です。
例えば、付箋機能。アレクサに話しかけると、ディスプレイ上にその付箋を残すことができます。
リスト表示やスケジューラー、買い物メモを置いておけるのも便利です。

ウィジェットには、今の所以下のようなものがあります。
Alexa活用法/お気に入り写真/やることリスト/良く使うスマートホーム/ミュージック&オーディオ(小・大)/今日のレシピ/今日・今月の予定・リマインダー(小・大)/付せん/天気/買い物リスト/トップポッドキャスト
発売から追加されたものを赤字で示していきます。

これまでのEcho Showは、音声操作またはタップ操作で呼び出してから出ないと、この表示をすることができませんでした。
または、スライドショーで画面上に表示はできるものの、それが出てくるまで待たなければなりませんでした。
この画面を持て余している感覚が強かったのですが、ウィジェットによって複数の情報を一覧表示できるようになったのはとても便利です。

一方で、このウィジェットが搭載されたためか、他のEcho Showと比べると、ホーム画面の遷移が重く、ウィジェットの挙動も少しモッサリしています。
こういった欠点はありますが、設定メニューやウィジェット内のタップ操作は、ヌルサクなので問題ありません。
Echo系のデバイスの初物は、これまでも荒い作りとなっていてその後のアップデートで改善されていった経緯もあり、今後に期待ですね。
ウィジェットでスマート家電操作用のボタンが作れる
またタップ操作も可能です。個人的に一番便利だと感じたのが「スマートホーム」の操作です。
このスマートホームは、アレクサアプリの「デバイスのお気に入り」に登録することで、表示が可能となります。
なぜこれが良いのかと言うと、アレクサ対応家電は、音声操作前提のものが多く、操作ボタンを簡単に作るのが難しいためです。
Amazonダッシュボタンで作ったりすることもできますが、今やそれも非売品ですし、それでも多少なりともハックが必要。
このウィジェットであれば、アプリでお気に入り登録することで、色んなアレクサ対応家電の操作ボタンを作ることができてしまうんです。

ただし、注意点として「登録できない家電」があること、「操作するのに2タップ」必要なことです。
我が家の家電でいうと、エアコンやDyson Pure Hot &Coolは、アレクサ対応家電で、アレクサ標準のサーモスタットスキルに対応していますが、Echo Show 15に表示することができませんでした。
これは、他のEcho Showではウィジェットがないためできず、タブレットのウィジェットでもできません。(アプリを開いてデバイス設定画面に移ってからようやく操作できます。)
そのため、このスマート家電のボタンを作れると言う点でも、Echo Show 15は面白いデバイスだなと感じました。
今後、ぜひ追加をお願いしたいのは、スマートホーム「大」ウィジェットを作って欲しいこと、そして定型アクションのウィジェットを作って欲しいことです。


スマートホームのウィジェットは、小さいものしか用意されておらず、ボタンもスクロールで表示されることになります。
また、私はアレクサの定型アクション機能で一括操作や自動操作をしており、これをスマートホーム向けに利用している方は多いと思うので、これはぜひ実装してもらいたいところ。

という感じで、まだまだ改善の余地はありますが、総じてかなり便利に感じました。
ビジュアルID&音声IDで個人に合わせた表示にできるのが便利
Echo Show 15の発表に合わせ注目された機能は、この「ビジュアルID」です。
これは、インカメラから目の前にいる人を画像認識し、それぞれの人にあった情報を表示させることができます。
従来の音声IDと組み合わせて利用することも可能です。

実際に何度もテストしてみましたが、ビジュアルIDの反応はかなり早く、別の人が画面の前に来た瞬間に、個人用のカレンダーの情報は画面から消えました。

そのため、自分がいる時は自分だけの情報が見え、プライベートなタスクリストや予定が見えなくなるのはかなり使い勝手が良いです。
使っていて個人的に困ったのは、仕様上、音楽の「再生履歴」や「おすすめの楽曲」も変更されるようですが、ウチの環境では変更されませんでした。
また、背景も含め画像認識しているような感じで、設置場所を変更すると反応がしません。(再登録が必要です)
使い勝手が良いのは、付箋やスマートホームのような、家族全員がみたい情報や、全員が使いたい室内の家電情報は、ウィジェットとして消えずに残ること。
このようなことから、Echo Show 15は、特に家族で利用するのに向いているデバイスと言えます。
Amazonプライム・アレクサのサービスが使える(動画・アレクサ通話など)
Echo Showでは、Amazonプライムの様々なサービスを試聴することができます。
その代表例は、プライムビデオ。

命令セリフの用例
できること | フレーズ | 備考 |
---|---|---|
プライムビデオを開く | アレクサ、プライムビデオを見せて | |
ウォッチリストを開く | アレクサ、ウォッチリストを見せて | ・番号で検索が可能 |
作品名で検索 | アレクサ、内村さまぁ〜ず(”タイトル”)を 再生して | |
俳優の名前で検索 | アレクサ、松本人志(”俳優の名前”)を見せて | |
チャプター・シーズンで検索 | アレクサ、24-TWNETY FOUR (TV番組・ドラマのシリーズ)のシーズン1 を見せて | |
他の動画サービスを開く | アレクサ、YouTubeを開いて | ・チャンネル検索が音声で可能 ・NetFlixやHuluは不可 |
できること | フレーズ | 備考 |
---|---|---|
プライムビデオを開く | アレクサ、プライムビデオを見せて | |
ウォッチリストを開く | アレクサ、ウォッチリストを見せて | ・番号で検索が可能 |
作品名で検索 | アレクサ、内村さまぁ〜ず(”タイトル”)を 再生して | |
俳優の名前で検索 | アレクサ、松本人志(”俳優の名前”)を見せて | |
チャプター・シーズンで検索 | アレクサ、24-TWNETY FOUR (TV番組・ドラマのシリーズ)のシーズン1 を見せて | |
他の動画サービスを開く | アレクサ、YouTubeを開いて | ・チャンネル検索が音声で可能 ・NetFlixやHuluは不可 |
音質は、他のEcho Showシリーズと比べると、低音があまり出ず迫力に欠けますが、全体的にフラット傾向でバランスの良い音作りです。
ただ、やや解像感に欠け音質は及第点。気になる方は、別途Bluetoothスピーカーに接続して視聴しましょう。
それ以外にも、NetFlixやブラウザ経由でYouTubeも見れたりします。



他にも、Amazonプライムのサービスで色々なコンテンツが視聴できるので、Echo Show 15を使うなら加入をお勧めします。
Echo Show 15として便利なのは、アレクサの通話関連機能が利用できること。
僕は書斎部屋のデスクの左サイドにEcho Show 15を設置しており、ここからアレクサに話しかけてすぐに無料でビデオ通話ができるのがかなり便利。

他にも、「呼びかけ」機能によって、書斎から出ずにリビング(Echo Show 10)と会話することができます。これはかなり楽なのでぜひ試してみてください。
付箋のことも考えると、こう言う感じで家庭用の連絡板のように使えるのが非常に便利です。
この使い方については、以下の記事にまとめましたので、合わせてご確認ください。
部屋に溶け込むアレクサ対応のデジタルサイネージ
Echo Show 15は、これまでのEchoと違って、据置型ではありません。
壁に直接取り付けることができるので、普通のEcho Showシリーズよりも、違和感なく部屋に溶け込ませることができます。

(ウチのデスクで映えるのか?ってのがありますが…僕は気に入ってますw)
Echo Show 15のメリットは、「デジタルフォトフレーム」として、良い雰囲気を演出できること。
ディスプレイに対するベゼルはかなり太いものの、それが逆にフォトフレームやウォールアートのような雰囲気を出してくれるんですよね。

Amazonフォトに入れたお気に入りの写真を、スライドショーで再生するのにも良いですよ。
ディスプレイは、15インチに対し、フルHD(141ppi)と、最近の高精細ディスプレイのことを考えると若干荒めにも感じますが、Echo Show 15はスマートディスプレイであり、やや遠目から見ることが前提となるので、あまり気にならないです。
加えて、ウィジェットでの情報表示やタップ操作、従来通りアレクサで音声操作も可能。
何と言うか、未来の家庭用デジタルサイネージと捉えると、しっくり来る製品です。
Fire TVの操作も可能に!楽しめるコンテンツがますます増えた
2023年のアップデートで、Echo Show 15にFire TVモードが搭載されました。
これで、Fire TVのようにも利用可能に!早速使ってみました。
結論から言うと、「Echo Show」と「Fire TV」という2つのインターフェイスが備わっていることによって、操作の際に若干クセがあるものの、全体的な操作感はよく、何よりFire TVのコンテンツが楽しめるようになったのは大きかったです。
Fire TVに対応することによって、Abema TVやTVerまで視聴できるようになりましたし、ゲームもアレクサスキルのものに比べてクオリティーが高いですからね!

Kou
Fireタブレットにアレクサ操作用の「Showモード」というのがありますが、あれとFire OSとの関係性に似ていました。
Echo Show 15でのFire TVの操作方法
Fire TVは、以下の2パターンで遷移できます。
- ウィジェットのFire TVをタップして遷移
- アレクサに「Fire TVを見せて」と話しかけて遷移
逆に通常のEcho Showの画面に戻る場合は、以下のようにします。
- Fire TVトップ画面の左上の「<」の部分をタップして遷移
- アレクサに「ホームに戻って」と話しかけて遷移
- Fire TVトップ画面から、リモコンの「戻るボタン」で遷移


実際の画面は、Fire TVそのものです。

Fire TVの画面は、Echo Show 15をタップ&スワイプ操作もできますが、それに加えて、Fire TVリモコンでの操作も可能となっています。




タップ&スワイプの場合、そのレスポンスは多少ひっかかりがあるものの、そこそこ良いです。
リモコンでの操作も同様に、Fire TV Cubeなどと比べるとややカクつくものの、そこそこ良好なレスポンスで操作ができるようになっていました。
ただ、これらの操作は通常のFire TVと比べると、ややクセがあります。
- Fire TVリモコンからEcho Showのメニュー操作ができない(カーソル移動や決定など)
- Fire TVリモコンのアレクサボタンは機能しない(リモコンで音声は使えない)
やはり、2つのインターフェースを持つことによって、シームレスな操作ができない面もありますが、Fire TVを使えることになったメリットがそれを勝るといった感想です。
Fire TV内のコンテンツについて
Echo Show 15のFire TV内では、主に以下のコンテンツが楽しめます。
- プライムビデオ
- Netflix
- Abema TV
- TVer
- 各種ゲーム
- ニュース(NHK WORLDなど)
- ブラウザ
などなど。。他にもたくさんあります。
普通のFire TVにある、Amazon Music(音楽)やAmazon Photos(写真)は含まれていません。
これらは、Fire TV側でなく、Echo Show側の機能として存在しています。

映画なども視聴しましたが、問題なく再生されます。

課金コンテンツも、Echo Show 15上で決済してみることができます。

それ以外にも、特に「Abema TV」「TVer」あたりがEcho Show 15で楽しめるようになったことも大きいです。
Echo Showのアレクサスキルでは、これらを視聴することができなかったので。

そういう意味では、「ゲーム」もFire TVのものの方がクオリティが高いものを楽しめます。

コンテンツ検索も、Fire TVと同じインターフェースです。リモコンでも操作できるので、文字打ちしやすい。

注意点として、Fire TV OSにはある「Amazon Music」「Amazon Photos」は、Echo Show 15のFire TVから視聴することができません。
Fire TVモードにしている場合、音楽はアレクサに話しかければ再生がされますが、写真は表示されないといったクセのある部分も。。
このように、先述の章の話も含め、2つのインターフェースを備えていることにより、動作に癖がある部分はありますが、それ以上に従来Echo Show 15で視聴できなかったコンテンツが視聴できるようになったことが、何より嬉しかったです。
おわりに
Echo Show 15は、壁面設置が前提・フォトフレームのような雰囲気が、部屋に溶け込ませるように利用できて、買ってよかったです。
ウィジェット操作は、単に情報表示ができるだけでなく、タップ操作も可能。特にスマートホーム利用が便利でしたね。
しかも、Fire TVのコンテンツも視聴できるようになったのは大きいです。
先述しましたが、今後さらにウィジェットが増えることに期待!
最後におすすめできる方とできない方をまとめます。
- Amazonのサービスをほとんど使わない方(Amazonプライム未契約の方)
- 壁面に十分なスペースを取れない方
- 2人以上でお住まいの方
- 画面付きスマートスピーカーが欲しい方
- インテリアにこだわりのある方
- Fire TVをよく視聴する方
結構未来チックなデバイスに感じましたが、ウィジェットによる操作が意外と実用的だったので、おすすめのEchoシリーズの一つです。
Echo Show 15 レビュー
Echo Show 15は、壁に取り付けて利用できるスマートディスプレイ。アレクサによる音声操作で簡単に操作ができる。常時表示のウィジェットが特徴的で、リアルタイムでの天気や付箋、カレンダー等の情報表示や入力・ボタン操作も可能。もちろんプライムビデオの視聴などAmazonプライムのコンテンツも楽しむことができ、家庭用の多機能デジタルサイネージとして使える!
メリット
デメリット