Echo Studioは、Amazonのスマートスピーカーの中でも最高峰の音質を誇る製品です。
私は、2019年の発売当初に購入して、以後3年間利用してきたのですが、2022年には新色のグレーシャーホワイトが追加されたり、空間オーディオにアップデート対応するなど進化しており、改めて再レビューします。
その特徴は、以下の通り。
- 3Dオーディオ対応(Dolby Atmos・360 Reality Audioに対応)
- 高品質の音質(5つのスピーカー、24ビットのDAC(デジタル・アナログ変換器)を搭載)
- スマートホーム機能を搭載(スマートホームデバイスを操作)
- 他のエコーデバイスとの連携(他のEchoデバイスと同期して音楽再生可能)
- 設置方法が柔軟(水平・垂直どちらでも設置可能、別売で壁掛けマウントあり)



普通の音楽視聴のみならず、二台利用してステレオサウンドを楽しむことができ、AmazonプライムビデオやFire TV Stick/Cubeと連携して、ホームシアターとしても利用できるのが嬉しいポイント。
それ以外にも、アレクサを搭載しているので、天気やニュースなどの情報確認や、スマートホーム操作などにももちろん使えます。
その実際の利用感について、私はHomePod(第2世代)やSonos Beamなどのサウンドバーも持っていますので、今回の記事では、それらと比較検証しつつ、レビューしていきます!
もくじ
Echo Studioの外観
最初に、Echo Studioの外観と製品仕様をチェックしていきます。

空洞には、スピーカーユニットが搭載されており、音響特性を最大限に活用するための複雑な設計となっています。
その点、3Way5スピーカーを搭載していることが特徴で、情報・左方・右方発射用のミッドレンジスピーカーが3基も積まれています。
これにより様々な方向に音を届けることができ、その音場感と没入感を担うものとなっています。

上部は、ライトリングと各種操作ボタン搭載されています。
このライトリンクは、アレクサの操作時や、通知(黄色に点滅)を確認する際に利用します。


マイクオンオフ以外は声でも操作できるのですが、物理的なボタンがあるのは、実際の操作ではわかりやすくて良いです。
下部分は各種ポートになっており、特に入力用の光デジタルケーブル兼用のオーディオ端子を搭載しているのが特徴的。
これは、HomePodなどの他のスマートスピーカーにはない、Echo Studioの特権です。

本体は結構大型で、競合製品となるAppleのHomePod (第2世代)と比較しても、サイズが一回り大きいです。


最後に、Echo Studioのスペックをまとめておきます。
項目 | スペック |
---|---|
サイズ | 206 x 175 x 175 mm |
重量 | 3.49 kg |
スピーカー | 5つのスピーカーを搭載 |
ツイーター | 1インチ(25mm)の高調波ドーム型 |
ミッドレンジ | 3インチ(76.2mm)の デュアルシンセティック繊維コーン型 |
ウーファー | 5.25インチ(133mm)の デュアルレイヤードワウンドボイスコイル型 |
出力 | 330Wピーク出力 |
DAC | 24ビット |
周波数特性 | 40 Hz-20 kHz |
3Dオーディオ対応 | Dolby Atmos、Sony 360 Reality Audio |
スマートアシスタント | Alexaを搭載 |
マイク | 8つのマイク |
接続性 | Wi-Fi、Bluetooth |
入力 | 3.5 mmステレオジャック、光デジタル入力 |
その他の機能 | Amazon Music HDに対応、 他のEchoデバイスとの同期再生可能 |
Echo Studio レビュー
Echo Studioは、2019年の発売から3年間利用してきました。
その長期レビューや、発売後のアップデートなどによる進化のポイントについて詳しく語って行きます。
音質はフラット傾向で低中高音ともにバランスが良い
Echo Studioでは、全体的に体中音ともにバランスが取れていて、フラット傾向な音質です。
この手のスマートスピーカーって、けっこうブーミーなものが多かったのですが、Echo Studioは、中高音もしっかりと伸び、鮮明に聞こえるようになっています。
解像感が高く、女性ボーカルの息づかいも透き通るように聞こえ、ハイハットなどの金管楽器の音などしっかりと聞き取れ、EDMの上昇音などでも躍動感がありました。
かといって、低音域が弱いというわけではなく、ジャズでもベース音がうねるように聞き取れ、バスドラムの音も迫力があります。
全体的には、J-POPやEDMだけでなく、クラシックやジャズなどオールジャンルおすすめ。
HomePodと聞き比べましたが、それと比較すると、Echo Studioは重低音が若干弱いのと、空間オーディオの処理技術は、HomePodの方がより音像定位を感じることができました。


しかしながら、Echo Studioには、これをカバーするEcho Subがあること、そもそも値段がHomePodよりも2万円近く安いため、コスパ的にはEcho Studioの方が良いと感じました。
特にマンション・アパートや隣接する家が多い日本の住空間だと、低音が響きすぎると、逆に隣人に迷惑をかけてしまうため、そういう意味でもEcho Studioくらいがちょうど良いのかもしれませんね。
2台のホームシアター利用が最高
Echo Studioは、2台で連携させて、ステレオスピーカーとして利用することが可能です。
これで音楽視聴に迫力が出るのですが、この製品の真骨頂は、 Echo Studio同士を連携させて2台でホームシアターとして利用することと感じています。



先述のEcho Subと組み合わせると、最大で2.1chのステレオ再生が可能となります。

これで、視聴する空間オーディオは、凄まじいものがありました。
一般的なサウンドバーと比較すると、Echo Studioは特に左右だけでなく、奥方向(上方向)への出力が大きく、壁に反響してドルビーサウンドを形成しているように思います。
試しに「スパイダーマン ノーウェイホーム」を通しで視聴してみたのですが、スパイダーマンのアクションに追従するかのように音が動き、その位置関係がしっかりと把握できます。
音像定位が良く、音楽視聴というより、映画視聴をした際にそれをハッキリと感じ取れました。
先述の通り、HomePod2台と比べると、重低音の響きが弱かったりするのですが、それもEcho Subがあるとカバーします。
Subまでは必要ない方も多いと思いますが、このようにリンクさせて拡張できるのが、Echoシリーズの魅力です。
テレビのサウンドバー的にも利用できる
Echo Studioがスマートスピーカーとして珍しいのは、光デジタルケーブル(入力)も利用できることです。
これで、テレビの音を出力できるので、サウンドバー的にも利用できます。

これは、HomePodにもない特権で、遅延なく音声出力できるのが良い点です。
ただし、これだと2台接続時に出力ができません。
テレビとスピーカーの位置関係的に、この場合はテレビを中央に置き、2台双方で出力した方が良いです。
その点、Echo Studioは、2021年のアップデート以降、Fire TVシリーズを経由して、テレビのARC/eARCに対応しています。
つまり、Fire TV StickやCubeをHDMIのARC/eARCに接続し、アレクサ内でEcho Studioとそれを連携させれば、地上波やBS放送などのテレビ音声も、Echo Studioから出力できるようになったのです。
従来、Echo StudioはAmazonのサービス内で専用的に利用するような位置付けでしたが、これで相当便利になりました。
もちろんテレビの音も、Echo Studioによってパワーアップされ、スポーツや音楽番組を見る時にベースの音質やサラウンド感が増え、臨場感を伴って視聴できるようになりました。
また、Echo Studioに限らず、アレクサ対応製品は、テレビの操作周りの機能性に優れています。
操作内容 | セリフ |
---|---|
電源オン・オフ | アレクサ、テレビをオン(オフ)にして |
放送の切替え | アレクサ、テレビをBS(地デジ)にして |
チャンネル選局 | アレクサ、テレビを1チャンネル(NHK)にして |
入力切替 | アレクサ、テレビの入力を3にして |
音量調整 | アレクサ、音量を10(消音)にして・音量を上げて |
再生操作 | アレクサ、テレビを一時停止 |
特に、チャンネル変更や入力切り替えを音声でできるのが特徴で、これはHomePodーApple TV連携では持ち合わせていない機能です。
この音声コントロールは、とても便利なので、ぜひ試してみてください。以下の記事で解説しています。
アレクサのスマートホームやAmazonサービス連携の使い勝手が抜群に良い
先ほどテレビの操作を例にしましたが、Amazonは外部機器との連携やAmazon独自のサービス連携が非常に優れていて、このへんのエンタメ面では特に、GoogleやAppleの上をいく使い勝手です。
代表的なのは、「スマートホーム化」。アレクサに対応するデバイスや家電と連携させて、声で家電を操作したりできます。
最近では、特におすすめなのは「SwitchBotシリーズ」。

代表的な家電を例に述べると、以下のようなセリフで各種操作ができます。
家電 | 電源 | 命令セリフ |
---|---|---|
テレビ | ・電源ON/OFF ・チャンネル変更 ・音量変更 ・局名指定 | ・アレクサ、テレビをつけて(消して) ・アレクサ、テレビを8チャンネルにして ・アレクサ、テレビの音量を3上げて(下げて・消音にして) ・アレクサ、フジテレビにして |
エアコン | ・電源ON/OFF ・温度変更 ・モード変更 ・温度の確認 | ・アレクサ、エアコンをつけて(消して) ・アレクサ、エアコンを24℃にして ・アレクサ、エアコンを暖房(冷房/ドライ/自動/送風)にして ・アレクサ、部屋の温度は? |
照明 | ・電源ON/OFF ・調光 | ・アレクサ、照明をつけて(消して) ・アレクサ、照明を明るくして(暗くして) |
それ以外にも、Amazonプライム会員では、様々なサービスを利用でき、アレクサやEchoデバイスとの連携も充実しています。
- 配送料・お急ぎ便・日時指定便が無料に!
- プライムビデオで映画・テレビ番組が見放題
- プライムミュージックで音楽視聴を楽しむ
- プライムフォトで写真を容量無制限で保存
- Amazonフレッシュで生鮮食品も注文できる
- プライムワードローブを利用して自宅で試着
- 限定タイムセールに参加できる
- プライムリーディングで対象の本が読み放題
- ベビー用品も割引に
- Amazonの最先端デバイスもオトクに
詳細はこちらの記事をご参照ください。

Echo Studioとの連携という意味では、特に「プライムビデオ」、そして「Amazon Music Unlimited」の追加契約すると、より満足感が得られると思います。
Music Unlimitedはプライム会員費に加え、月額880円(単体契約だと月額980円)かかりますが、その分Ultra HD楽曲や、3Dオーディオが視聴できるので、Echo Studioの性能を存分に活かすことができます。
レビューまとめ
Echo Studioは、まさしくEchoシリーズ最高峰のモデルといった感じで、その臨場感は凄まじいものがあります。
特に、最近のアップデートでARC機能によるテレビ音声出力に対応したことや、空間オーディオにも対応したことで、テレビスピーカーとしての使い勝手やクオリティがさらに向上しました。
最後にこの製品をおすすめできる人とできない人をまとめます。
- Amazonのサービスをあまり利用していない方
- スマートスピーカー機能をそこまで必要としない方(普通のサウンドバーで十分)
- スマートスピーカーをサウンドバーとしても利用したい方
- アレクサの音声操作を体験してみたい方
- 空間オーディオを体験してみたい方
- Amazonのデバイスやサービスをよく利用している方
予算もあると思いますが、個人的には、2台セット購入で、ホームシアター的な利用がおすすめです!
Amazon Echo Studio レビュー
Echo Studioは、2022年のアップデートで空間オーディオにも対応し、特に2台でのホームシアター利用は、5万円台のサウンドバーと比較しても音質が優れると感じた。競合製品のHomePodと比べると、重低音やドルビー感が劣るが、値段のことを考えると十分すぎるほど。 スマートホーム操作や、マルチルームミュージックなどの機器連携にも活用でき、コスパの良いスマートスピーカー&サウンドバー的な製品としておすすめ!
メリット
デメリット