Sesame(セサミ)スマートロックを購入して3ヶ月程度経ちましたのでレビューします。
元々Qrio Smart Lockを利用していたのですが、スマートロックは毎日頻繁に利用するもの。最も満足できるものを色々試したいということでこちらの製品も購入してみました。
家の鍵をよく忘れる私としては、スマートロックはとても便利なもので気に入っています。
今回はセサミスマートロックを実際に利用してみてどうだったか、総合的なレビューを掲載していきたいと思います。
結論だけ先に言うと、現状日本で発売されているスマートロックの中で最もオススメです。以下に詳しくレビューしていきたいと思います。
目次
セサミスマートロックとは何か?
セサミスマートロックとは、Candy House社が販売するその名の通り「スマートロック」と言われるジャンルの製品です。クラウドファンディングで目標価格の15倍近い資金調達に成功し、日本でも家の鍵に外付けして、スマートフォンなどからリモート操作し施錠・解錠できます。
これにより、家の鍵をわざわざ探したり持たなくても、スマートフォンから施錠・解錠ができるようになったり、鍵を閉め忘れた時でもオートロックによる自動化や遠隔操作といったことも可能となったりします。
また、ネットワークでつながることによって、様々な機能を外付けで付与することができるのが、スマートロックの便利な点です。
その中で、セサミスマートロックの特徴的な点は以下。
- ネットワーク接続型のスマートロックにしては安価。(Wi-Fiアクセスポイント含め2万円で購入可能)
- 工事不要。両面テープで取り付けるだけの簡単設置
- Google Homeに正式対応。Amazon Echo、Siriにも対応予定。
- IFTTT対応で様々なサービスやIoTデバイスと連携可能。
ということで早速開封の儀を実施していきましょう。
開封の儀
さて、早速開封の儀を行なっていきましょう。
▲今回購入したのは、SesameスマートロックとWi-Fiアクセスポイント。別々で単品購入しました。普通のダンボールに梱包されています。
▲ダンボールを開けると、中にも段ボール箱。セサミのロゴが入っていますね。
▲こちらが中身の箱。質素ではあるが、醸し出す雰囲気は落ち着いてていい感じ。
▲蓋をあけると、説明書がありました。海外発の製品ですが、バッチリ日本語化されています。
▲さらに取り出していくと、黒いスポンジシートが。
▲スポンジシートを外すと、セサミ本体とご対面!
▲ちなみに中には替えの両面テープも同梱されています。
▲こちらが本体です。思ってたより大きい。
▲裏面にはサムターンに挟むための装置と両面テープが予めついていました。
▲本体をQrio Smart Lockと比較してみました。横幅はセサミの方が大きいですが…
▲高さはQrioの方が高い感じです。
▲全体的に、Qrioの方が横幅が細く高さが高い。セサミの方が横幅が広く、高さ低い感じですね。後述しますが、本体を設置したときの安定性はセサミの方がありました。
▲本体の同梱物は上の画像の通りです。かなりシンプルですが、キーシリンダーのスペーサーがなかったため、どう調整するんだろうといった所感でした。
▲続いて、Wi-Fiアクセスポイントの開封をしていきます。本体と同様にまず説明書とご対面。
▲さらに取り出していくと、早速アクセスポイントとご対面。
▲こちらが、アクセスポイント実機になります。コンパクトでデザイン・質感も中々いい感じです。
▲USBに直接接続する形となっています。この手の製品にありがちですが、ACアダプタは同梱されていなかったので、別途用意しましょう。
開封の儀はこんな感じです。続いて初期設定を見ていきましょう。
本体の設置とアプリの設定について
初期設定ですが、基本的には説明書通りにセサミをドアに設置して以下のアプリで設定していくのみです。ここでは、設定〜設置のイメージを抜粋して掲載します。
アプリについては、以下からダウンロードしてください。
▲鍵のつまみに合わせていきましょう。バッテリーはあらかじめ入っているようで、絶縁テープを外し、両面テープを剥がして接着していきます。
▲サムターンホルダーをつまんで高さ調節をし、うまく合わせる。このホルダーは幅の調節ができないのがネック。スペーサーが別売りであるわけでもないので、最悪鍵の幅に合わせて自作したりしなければならない。
▲貼り付けは両面テープ。押し込み接着します。
▲ペタッと貼り付けるだけ。工事不要の超簡単取り付け!
次にアプリ側でセサミ本体をペアリングしましょう。
▲最初に会員登録をします。(画像左)FacebookやGoogleアカウント認証で簡単に登録が可能です。もちろんメールアドレスによる登録もOKです。
▲本体はBluetoothペアリングで簡単に登録ができます。
▲その後、ロック位置を設定していきます。セサミ本体のつまみを触りながら、ロックとアンロックの位置を調節していきます。
▲設定はこれで完了。アプリのUIです。鍵の操作ボタンが全面に押し出されていていいですね。タップするとすぐにセサミが反応し、鍵の操作ができます。
続いて、Wi-Fiアクセスポイントの設定です。
▲まずはアクセスポイントを設置。Appleのアダプターが合うかなぁと思ったけど、かなりブサイクな感じになってしまった。。。笑 通電すると、表面にランプがつきます。
▲アプリでWi-Fiモジュールの設定をしていきます。アクセスポイントが通電されていれば自動的に認識します。
しかし、ここで若干ハマってしまったのが、Wi-FiアクセスポイントとWi-Fiルータの接続が何度か失敗しました。これは、原因がよく分からず何度かコンセントの抜き差しやアプリ再起動をしているうちに治って接続できました。私の環境だけかもしれませんが、今後のファームウエアアップデートでよりスムーズになるよう改善していってもらいたいなぁと思った点です。
▲アクセスポイントに家のWi-Fiルータの設定ができたら、次にセサミとアクセスポイントをペアリングします。セサミとアクセスポイントはBluetoothペアリングで実施されるので、認識できる近場に設置しましょう。
▲これでWi-Fiアクセスポイントの設定が完了します。画面上部中央に「Wi-Fiアイコン」が出ていれば、Wi-Fi接続経由でセサミが操作できます。これで外出先やスマートスピーカーからも鍵の操作が可能となります!
▲ちなみにアプリの設定画面はこんな感じになっています。施錠・解錠の履歴が見れたり、他の人に鍵を渡すことができる「ゲスト」機能なんていうのもここで設定できます。
▲さらに詳細な設定画面では、オートロックや通知とかもあります。ちなみに最新版のファームウエアでは「手ぶらで解錠」や「ノック」という面白い機能もあります。右の画像は、試しにオートロックを動作させたものです。これら機能は後述します。
設定関連については以上です。基本的に上記のイメージ通りで本体を両面テープで外付けし、あとはアプリの案内通りに簡単な設定をしていくだけです。スマートロックというとゴリゴリのDIYや簡易工事をしたりするなどのイメージをもたれる方がいるかもしれませんが、かなり導入ハードルは低いといえます。
詳細な初期設定は以下の公式ブログも参照にしてください。
利用してみた感想
さて、ここからは実際に利用してみた感想を列挙していきます。見やすくするために、見出しの冒頭に【◯△☓】で良い点と悪い点を分けて掲載しておきます。
判例は以下のとおりです。
【△】:悪いとまではいかないが微妙と思う点
【X】:良くない点・改善要な点
【◯】近接利用時のレスポンスが爆速
この記事で最も述べたかった点はこれです。セサミスマートロックは近接での利用時にスマートフォンで施錠・解錠ボタンを押してからセサミスマートロックが動作されるまでの速度が非常に速いです。タップしてから0.5秒以内にセサミが反応し、鍵を施錠・解錠することができます。
これには大いなるメリットがあります。後述しますが、結局スマートロックはいくらスマートフォン上で状態確認ができるとはいえ、家の鍵という防犯上非常に重要な部分の操作であるため、特に鍵が施錠されたことはちゃんと確認したいですよね。
同様に後述する自動化機能が発展途上な感もあり、扉の前に立たないと、前もって解錠しておくというのは忘れがちです。
結局のところ、ドアの前で近接利用というのは、いくら遠隔操作可能とはいえ、結構な頻度で利用することになると思います。少なくとも私はそうでした。
とすると、このレスポンスが悪いと、結局解錠・施錠するためには従来の鍵を取り出した方がむしろ早いということになったりします。
前回の記事で述べたように、元々Qrio Smart Lockを利用していたのですが、これは解錠までにBluetoothにより近接解錠で約5秒、Wi-Fi接続のままだと約15秒もかかることもあり、その待たされる時間が嫌で、結局普通に従来の鍵を利用することも多くありました。
しかし、このセサミスマートロックの場合そういった心配はありません。まず1つ目に上述の通りスマホアプリの施錠・解錠ボタンをタップしてから瞬間的にサムターンの操作がされること、2つ目にアプリを開く都度、Wi-FiとBluetoothどちらに接続するかを判定する性質のため、近接時には、自動的に施錠・解錠スピードの速いBluetooth通信の方に切り替わることで、即座に操作が可能となります。(Qrioの場合は、手動切替でないとこれができなかった。)
ただし、この仕様により、アプリを開く度に毎時少しセサミを探すような挙動をするため、操作するまでに若干待たされたり不安になったりするのが欠点です。操作レスポンスがやたらと速いのは、Qrioのようにタップする毎に都度接続にいかないためなのでしょうかね。
通信の接続で動作するという性質からどうしようもない部分でもあり、体感ではQrioほど待たされる感じはないですが、この点は画面表現をうまくするなりして、もうちょっと見えにくくするようにしてもらいたいなぁと思っています。
とはいえ、この何だかんだ頻繁に使う近接時の操作感は、かなり満足しています。この一点だけでもセサミスマートロックを購入してよかったと思えるポイントです。
【◯】通知が便利。防犯や見守り用途にも使える。
セサミスマートロックの施錠・解錠といった動作状態をスマホ側に通知させることが可能です。これにより、作動状況がわかるので、安心して利用することができたり、防犯や見守りといった用途にも役に立つかと思います。
▲手動で解錠・施錠でも通知が出てくるのが便利。
また通知だけでなく、履歴も見ることができたりもします。例えば同居人やお子さんがいる家庭でいつ外出・帰宅したかなど生活リズムをウォッチするなんてことも可能です。
これはコワーキングスペースや民泊、レンタル倉庫など業務的な利用にも使えそうですね。汎用性が高いです。
通知を細かくカスタマイズしたりすることはできないため、同居人がいる時は常に通知がされ、うるさく思うときもあるのですが、Qrio Smart Lockと違って、解錠・施錠毎に通知が飛ばない(最後の状態のみ通知される)ため、通知バーがセサミアプリで埋め尽くされるといったことが比較的抑えられているのも良い点です。
【◯】Google Homeと連携可能。Amazon Echoも今後対応予定。
この製品の大きな特徴として、Google HomeのActions on Google(Conversation Actions連携)に正式対応していることが挙げられます。
▲Google AssistantのActions on Googleからセサミを検索して、リンク。初期設定で登録した情報を入力してログインすればすぐに使えるようになる。
これにより、Google Homeに話しかけるだけでスマートロックを操作することができます。
Google Homeに話しかけてからセサミが操作されるまでのレスポンスが遅い(15秒くらいかかる)のが難点ではありますが、そこまで急ぎでこれを操作するシーンがあまりなかったので特に問題なく使えます。
ただし、現状は状態確認と施錠にしか対応していません。セキュリティ的にしょうがない部分があるのでしょう。スマートスピーカーに話しかけて解錠ができてしまうと、誤動作のリスクや家の外で大声を出せば、スマートスピーカーの設置場所次第で誰でも解錠できてしまうといったことが可能となってしまいますからね。
このGoogle Homeに話しかけて、セサミで家の鍵を施錠するということの便利な点として、家の中で鍵を締めたか不安になった時、わざわざドアの近くにいかずともスマートスピーカーにとりあえず話しておけば施錠状態にすることができる点が挙げられます。
これは冬には中々効果的でした。というのも玄関周りって暖房ついていないことがほとんどなので、寒くていちいち廊下を歩いて玄関に行くこととかが億劫になるんですよね。
この点、セサミスマートロックを装着したドアであれば、施錠されているか否かに関わらず、鍵を締めたか不安になったその瞬間からGoogle Homeに話しかけるだけで施錠が担保されるといったことは中々便利でした。
しかし、Amazon Echoに未だ未対応である点や、解錠ができないというのは利便性としては損なわれる点でもあります。
これの打開策として、以下に述べるIFTTTというサービスを経由させることで、Amazon Echo・Google Home双方でセサミを施錠・解錠することが可能となります。
【◯】IFTTTに対応。様々なIoTデバイスと連携できる
本製品は、スマートロックとしては珍しく「IFTTT」に対応しています。
ちなみにIFTTTとは「もし〇〇の場合、☓☓する」といったルール設定・仕組みを簡単に作れるサービスです。
例えば、上述の通り現状正式対応していないAmazon Echo(Alexaアプレット)と組み合わせて、「もしAmazon Echoに家の鍵を開けて(をトリガー)と話しかけたら、セサミスマートロックの鍵を解錠する」といった仕組みを簡単に構築することが可能なのです。
▲New AppletからトリガーにAmazon Alexaを開き、「鍵を開けて」をフレーズに入力。アクションではセサミを選択し、「Open Sesame」をタップ。
▲セサミとIFTTTを連携させた後、Which Sesame?のプルダウンに自分のセサミが出てくるので、それを設定。これで、「もしセサミに鍵を開けてと話しかけたら、セサミが鍵を開ける」というルール設定の完成です。
ただし、Amazon Alexaの現状の仕様から、命令には「鍵を開けてをトリガー」という呪文のようなワードを言わなければならないのがネック。これは他の製品でも同様なので、Alexa側で改善されて欲しいところですね。
スマートスピーカーで施錠/解錠ができることに関して
セサミスマートロックは、現状Google Homeとの直接連携は可能なのですが、上述の通りAmazon Echo日本版との直接連携はできません。よって、連携させるためにはIFTTT経由が必須となります。
IFTTT連携では、「もしセサミが解錠/施錠された場合、〇〇する」といったセサミをトリガーとしたルール設定及び「〇〇の場合、セサミを解錠/施錠する」といったセサミをアクションさせるルール設定どちらでも設定することができます。
▲trigger,Actionどちらも設定可能。片方しかないものも多いので、様々な仕組みづくりをする上ではかなりありがたいポイント。
上記のスマートスピーカーとの連携を例にすれば、IFTTTを経由させることでAmazon EchoやGoogle Homeに話しかけるだけで解錠/施錠どちらも可能となるのです。
スマートスピーカーに話しかけるだけで鍵の施錠ができることのメリットは先述の通りですが、「解錠」に対応しているのも注目すべきポイントです。というのも、Google Home及びAmazon EchoのスマートホームAPI(連携方式)の仕様上、スマートスピーカーからの直接連携ではどちらも海外版でも施錠のみにしか対応していません。つまり、そもそも対応する予定がないか、あってもかなり先の話となるでしょう。
ここで、スマートスピーカーに話しかけて解錠ができてしまう場合、誤動作のリスクや家の外で大声を出せば、スマートスピーカーの設置場所次第で誰でも解錠できてしまうといったことが可能となってしまうため、防犯上の観点からあまり推奨されるものではありません。
しかし、やはり解錠という選択肢もIFTTTを経由させることにより、オプション的に取れうるというのは面白い点です。上記リスクが嫌だったらIFTTT連携させなければ良いですし。
とはいえ、比較的リスクのある行為であることから、私は現在これをテスト的に運用しています。特にスマートスピーカーから解錠ができるという点でのメリットは、来客時にマンションのオートロック解錠をした後、玄関にわざわざ行くことなく、スマートスピーカーに話しかけておけば解錠され、そのまま人を家に入れることができます。これはなかなか便利です。
ただ欠点として、IFTTTという別のサービスを介することとなること、Wi-Fi経由の操作となるため、スマートスピーカーに話しかけてから実際に操作されるまでの時間が遅いことがやや難点です。セサミが操作されるまでにだいたい20秒〜30秒前後かかり、即座に開け閉めしたい時には向いていません。
その他IFTTT連携でできること
簡単な例では上述のように同IFTTT対応のGoogle HomeやAmazon Echoと連携させるだけでなく、様々なWebサービスやIoTデバイスと連携が可能です。スマートスピーカーとの連携に限らず、例えば「セサミが施錠したら、部屋にある照明や家電をOFFにする」なんてこともできます。
また、IFTTTにはタイマー機能もあるので、深夜になったら施錠するなどホームオートメーションな仕組みづくりもできたりします。
これはやり方次第でほぼ無限の仕組みを作れるため、今後も積極的に試していき、何か良いものができたらここに追記していきたいと思います。
【◯】両面テープでの外付けながら本体がガッチリ装着される
この製品は、本体のほぼ外周すべてに両面テープが施され、ドアに密着させる形態となっていることで、しっかり固定がされます。
おまけに本体の高さが比較的低いことによって、手動でサムターンを回したとしても重心がブレにくく、外れたりすることが現状全くありません。(3ヶ月利用時点)
この点以前使っていたQrio Smart Lockでは、本体の上部のみの貼り付けであり、かつサムターン部分が浮いていることから、手動で操作するとズレやすいという欠点がありました。
これは、導入して3ヶ月程度利用の感想であり、今後の長期利用によって変わる可能性がありますが、少なくともサムターンの重心が高いQrio Smart Lockと比較して安定しています。
【△】自動化系機能の使い勝手
この製品はスマホで利用するだけでなく、IoTライクな特徴を利用して、自動で施錠解錠できる機能があります。以下の2つのものです。
オートロック機能
これはイメージしやすいかと思いますが、一定時間経つと自動で施錠される機能です。これにより、いちいち鍵を閉めるという行動を取るのも不要です。
ここでいう一定時間というのはスマホ側で任意の秒数を設定することができ、ホテルのオートロックにあるような、扉を閉めたらすぐにロックがかかってしまうという問題もある程度回避することができます。
私の場合、このオートロック機能は家の鍵を忘れた場合やスマホのバッテリー切れに依らず自動で鍵がかかってしまい締め出されるリスクがあること、かつ24時間体制でこれを管理側で運用保守してくれるような性質のものでもないため、利用するにはちょっと怖くこの機能は使っていません。
手ぶら解錠機能
これは、スマホの位置情報を利用して、家(スマートロック)に近づいたら自動で解錠してくれる機能です。これにより、帰宅時もスマホの操作すら意識することなく、解錠することが可能となります。
しかし、この機能は最初、正常に機能しないことが多くありました。何が原因か色々試したところ、Wi-Fiを待機状態にしていれば、比較的精度が高くなることがわかりました。これは、位置情報捕捉の上では至極当然のことであり、公式にもその旨の表記がありますね。私は、不意に公衆Wi-Fiを掴まれるのが嫌で、よくWi-Fiを切断していたので、気づきませんでした。
ただ、現状完璧に動作するとは言えません。鍵という家の中で最もセキュリティ的に重要な事項をこの機能に預けるのはやや厳しいというのが現状です。
また、手ぶらで解錠を文字通りとるのであれば、もう一つの機能としてノック機能と言うものがあります。
これは、例えばiPhoneをポケットに入れている状態でも、コンコンとノックすれば解錠することができる便利な機能です。
image:セサミ公式ブログBy CANDY HOUSE
▲ポケットの中にあってもコンコンとiPhoneをノックするだけで解錠可能に!
これは、セサミがバックグラウンドで動作する待機状態になっていないと利用できないのですが、位置情報を組み合わせるので、家に近づいた時に自動的にセサミアプリがノックの待機状態となり、あとはiPhoneをノックするだけで解錠することができるようになるのです。
これはなかなか便利であり、かつアイデアのある機能と思います。これで位置情報で自動解錠されてしまうことへの心配も回避することができますが、iPhoneを叩くという意識的なトリガーを引く必要があったり、iPhoneをカバンの中に入れている人はそのメリットを十分に活かすことができないなど欠点もあるのは事実。また、操作されない時も結構多く、若干不安定でした。
まとめると、かなり便利ではあるものの、自動化というところまでになるとまだ不安要素があります。とすると、現時点ではキッチリ操作されるところをある程度見届ける必要があり、これら機能にあまり期待しすぎない方が良いかと思います。
今後のファームウエアアップデートに期待しましょう。
【△】スマートウォッチに対応してほしい
セサミスマートロックはスマートフォンからの操作が可能であり、IFTTT経由でスマートスピーカーからの操作も可能ですが、1つの要望としてスマートウォッチ用のアプリも出してもらいたいです。
スマートウォッチは常に身につけている性質のものであるため、スマートフォンのようにわざわざ取り出す必要がありません。上記の通りノック機能はあるんですがね。
これもIFTTTの設定次第(例えば上述のGoogle Assistant設定)から操作することは可能ではあるのですが、Wi-Fi経由前提となるため、レスポンスが遅くセキュリティ的にもやや不安要素があります。
やはり、近接時の利用においては、レスポンスの速いスマートウォッチ(またはそれを経由したスマートフォン)のBluetooth通信で操作したいところです。
よって、スマートウォッチ用のネイティブアプリを出してもらえると良いなぁと思っています。私はApple Watchを常時身につけているので、これに対応してもらえるとうれしいところです。今後に期待しています。
【X】本体の作りに細かい不満が残る
セサミスマートロックは安価な割に、かなり優れたスマートロックで良い感じです。しかし、本体に細かい不満点が残ります。
サムターン(つまみ)の厚さに応じたスペーサーが欲しい
このセサミスマートロックには、サムターンを挟み込むを上下に可動させることができ、奥行き方向には調節することが可能なのですが、初期設定の章でお伝えした通り別付けのスペーサーが存在しないことで、サムターンの左右幅によって調節することができません。
私の家の鍵(GOAL LX)は若干隙間があるものの、動作させるために特に問題にはならなかったのですが、やはりしっかりと固定したいですし、合わない鍵は使えないという問題点があります。
Qrio Smart Lockでは、この点3種類のサイズ分スペーサーが用意されており、サムターンのサイズに合わせて変更することが可能でした。やはり国産・比較的以前からある製品だけあって、こういった細かい点にも柔軟です。
セサミスマートロックでも別売でも良いのでこれを発売してもらえるとありがたい部分です。
手動操作の時にサムターンを回すのが重たく感じる
これは、外付けという性質上ある程度仕方がない部分ではあるのですが、セサミスマートロックのサムターンはガリガリと擦れる部分が多く、それが起因となり重くなっている印象です。
Qrio Smart Lockではサムターン部分の接地面積が小さいこともあり、手動でもあまり重さを感じず比較的軽くスムーズに回すことができました。また、擦れる感じもありません。
潤滑油とかを塗れば良くなるものとは思いますが、もう少しこれを改善してもらいたいと思っています。
横幅が大きく海外仕様感が強い。日本のドアに合わせるにはデザイン的に野暮ったく感じるかも。
この製品は、元々海外発のものであるからか、海外の大きな鍵にも対応できるよう、本体(特に横幅)が比較的大きめに取られています。
また、上述の通りスペーサーがないことも起因し、全体的に海外仕様感が強いです。これは、日本発のQrioとの大きな違いです。
とすると、高さが低いことも相まってずんぐりむっくりな感じがあり、好みにもよりますが、特に日本の狭い集合住宅においては、インテリア性でやや欠ける感じがします。
こればっかりは購入前に分かる製品仕様であるため、しょうがない部分がありますが検討されている方は注意しましょう。本記事に掲載している写真で実際に取り付けられた感じをご参考にして頂ければと思います。
今後について:マンションのオートロックとの連動が課題
さて、セサミスマートロックは冒頭に述べた家の鍵を探す手間を省くという私の目的を解決はしてくれました。また、全般的にもコスパは良いわりに性能は良く機能も豊富で満足感の高い製品です。
しかし、これはQrio Smart Lockの記事でも書いたのですが、スマートロック全般に言えることとして、マンションのオートロックへの対応は大きな課題と考えています。
私は、オートロック付きのマンションに住んでいるのですが、実体験として、オートロックを解錠するために結局鍵が必要になるため、スマートロックを取り付けた玄関に付く前に鍵を探し、手に持っている状態となるのです。つまりこの時点で、スマートロックの価値は半減します。
もちろん外出時にはオートロックの解錠は関係ないので、便利なことは確かです。ただ、結局帰宅時にオートロックを解錠することを考えると、結局外出時にも鍵を持っているかを確認しなければならないため、結局鍵の持ち歩きを意識する必要があります。
よって、現時点でもスマートロックが大きな価値をもたらすのは主に戸建てにお住まいの方でしょう。
日本はオートロック付きのマンションが多いので、スマートロックが真価を発揮するのは、マンションやその他設備そのものがスマートロックのシステムに対応する時になると思います。これは、中々ハードルが高いことを言っていますが、スマートロックは法人向け展開にシフトしている傾向もあります。例えばQrio Smart Lockだったら「カギカン」というスモールオフィス用のサービスを展開しているようですね。また、他に有名なものとしてAkerunも上位版のAkerun Proが事業者向けを主としたサービス展開をしているように見受けられます。
セサミスマートロックは冒頭で述べたように、まだ発売されて間もない製品ですが、このようなことから、今後はよりシステムよりに、設備そのものにポイントをあててスマートロックを展開してもらえると面白そうだなぁと期待しています。
終わりに
最後に、本製品の特筆すべき点を以下にまとめておきます。
- 近接利用時のレスポンスが圧倒的に早くストレスフリー
- 設置・設定が簡単。工事なしでアプリも簡単設定。導入ハードルが低い。
- 安価ながら性能がよく機能も豊富。コスパ最高
- スマートスピーカーやIFTTTにも対応しており、様々な仕組みづくりが可能
- 本体がこなれていない。海外仕様感が強い
未だスマートロックそのものが発展途上な感もあるものの、全般的に導入してよかった点が多く、コスパも良いため、個人的には最もオススメできるものです。私も現在メインのスマートロックとして利用しています。
また、アプリのアップデートが頻繁に実施(日本対応にも積極的に動かれている)されており、将来性にも期待が持てます。
よって今後も利用していき、何か気づいたことや新機能があれば、随時追記していきますね!
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