iPhoneは、2020年から電源アダプタとイヤホンが付属しなくなってしまったので、充電する際には個別に充電器を買う必要があります。
従来の充電器や使い回しするのもアリですが、最近のiPhoneは高スペック化していて、出力が少し高いものが必要であったり、急速充電にも対応しています。
いままで色々な充電器をレビューしてきましたが、その中でおすすめの製品をまとめていきます。

Kou
随時更新していきます!
万人向けはコレ!
もくじ
iPhoneの充電器を検証した結果から最適なモデルを選ぶ
iPhoneは、2017年のiPhone 8から、USB PDでの充電に対応したことにより、USB-C & Lightning ケーブルとUSB PD対応の充電器を使うと、30分で最大50%までの急速充電が可能となっています。
基本的に、速く充電が完了できるものの方が良いかと思いますので、iPhoneの充電器としておすすめなのは、USB-Cポートを搭載した充電器です。
では、実際の出力はどれを選べば良いのか?その最大出力値を、最新のiPhoneをベースに以下の表の通りまとめます。
機種名 | 充電出力 |
---|---|
iPhone SE(第3世代) | 20W |
iPhone 14 | 25W |
iPhone 14 Plus | 25W |
iPhone 14 Pro/iPhone 14 Pro Max | 27W |
上記の仕様からすると、20W〜30W出力が可能な充電器を選べば問題ないです。
最上位のiPhone 14 Proシリーズは、充電出力が最大27Wとなっていますが、実際に20Wと30Wの充電器で充電した出力結果を、以下の表の通りまとめます。
時間 | 30W充電器 | 20W充電器 |
---|---|---|
0分 | 0% | 0% |
10分 | 19% | 19% |
20分 | 40% | 39% |
30分 | 58% | 57% |
40分 | 72% | 71% |
50分 | 81% | 80% |
60分 | 87% | 85% |
70分 | 93% | 89% |
80分 | 97% | 94% |
90分 | 98% | 97% |
100分 | 100% | 99% |
107分 | 100% | 100% |
時間 | 30W充電器 | 20W充電器 |
---|---|---|
0分 | 0.0W | 0.0W |
10分 | 20.4W | 19.29W |
20分 | 21.4W | 19.28W |
30分 | 16.2W | 16.03W |
40分 | 12.1W | 13.6W |
50分 | 7.0W | 6.1W |
60分 | 6.5W | 6.7W |
70分 | 5.1W | 5.2W |
80分 | 3.1W | 4.5W |
90分 | 2.1W | 3.0W |
100分 | 1.8W | 1.94W |
107分 | 1.8W | 1.73W |

上記は、以下の製品を用いて、5回程度、0%→100%まで充電した検証結果となります。
- 端末:iPhone 14 Pro(バッテリーの状態と充電:「最大容量100%」バッテリー最適化:「オフ」)
- 30W充電器:Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)
- 20W充電器:Anker 511 Charger (Nano Pro)
30W充電器の方が、約7分ほど早く100%まで充電がなされていますが、実測の充電時間は、ほとんど変わらず1時間40分前後で100%まで充電が完了します。
よく、iPhone 14 Proは、20Wオーバーの充電器が必要と言われますが、実測では高負荷時(起動直後〜50%まで/重いアプリの稼働時など)のみに20W以上の出力がなされることが多く、かつ20W充電器と出力差は数Wの微々たるものです。
そのため、iPhone 14 Proシリーズであっても、20Wの充電器で問題なく急速充電はされるので、iPhoneは全般的に20W出力以上の充電器をチョイスすれば問題ありません。
ただ、例えば以下のように、用途によって最適な充電器は異なるかと思います。
- 安くても充電が早い充電器が良い
- 発熱が少なく安定して給電される充電器が良い
- Proシリーズを持っていて、できる限り早く充電したい
- デスクで利用したい
- 車の中で充電したい
様々あるかと思いますので、今回の記事ではこれらの想定のもと、用途別におすすめの充電器をまとめます。
iPhoneにおすすめの充電器(用途別)
iPhoneにおすすめの充電器を用途別にまとめました。
Anker 511 Charger (Nano 3,30W・Nano Pro 20W)【iPhone全般向け】
「Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) 」は、窒化ガリウム:「GaN」採用の超小型充電器です。
その最大の特徴は、最大30W充電にもかかわらず、超コンパクトなこと。
これだけコンパクトな上にプラグの折りたたみ可能なのが珍しく、iPhone 14 Proシリーズの急速充電器としておすすめです。


ちなみに、30W充電器なので、iPhoneだけでなくiPadやMacBook Airの充電まで問題なくカバーします。

出力値も、最大で26.1Wでており、iPhone 14 Proでも急速充電ができており、上記検証結果のとおり0%→100%まで100分程度で充電が完了します。

これだけコンパクトな充電器となると、気になるのは発熱。
Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) Chargerは、GaN採用(窒化ガリウム)で省サイズ化・発熱を抑えた設計とされています。
その恩恵も受け、温度は最大でも41.4℃と低めでした。
項目 | 温度 |
---|---|
平均温度 | 38.2℃ |
最大温度 | 41.4℃ |
価格が¥3,490と少し高いのですが、20W版のAnker 511 Charger(Nano Pro)も発売されており、この場合でも問題なく急速充電が可能です。

この製品は、発熱も少なく安定して高速充電ができ、保証も充実しているAnkerがメーカー。
そのため、iPhone向け充電器の決定版の1つとしておすすめです。
DIGIFORCE 20W USB PD Fast Charger【SE・14向け】

DIGIFORCE 20W USB PD Fast Chargerは、20WのUSB PD(+QC3.0)対応で、iPhone全般を急速充電するのにおすすめです。
上記の検証結果から、iPhone 14 Proシリーズでも問題なく急速充電ができます。
比較的コンパクトで、プラグも折り畳めますので、持ち運びがしやすいです。
加えて、5色展開であること、デュアルポート版もあるのが大きいです。

充電実測も、上記の検証結果とほぼ同等値となっており、出力も最大19.35Wでており、問題なく急速充電できます。





発熱は、他の充電器と比べるとやや高めでした。これが気になる場合は、その他充電器をおすすめします。

とはいえ、これだけ揃って、価格が1,000円台と安いのもおすすめポイントです。
お安く急速充電できる充電器が欲しい場合は、これをチョイスしましょう。
Anker 735 Charger(GaN Prime 65W)【+iPad/MacBookの充電】
Anker 735 Charger GaN Primeは、Ankerの最新の複数ポート充電器です。
「GaNPrime」と呼ばれる、GaN (窒化ガリウム) 採用の急速充電器のメリットを、さらに進化させたAnker最高峰の充電技術が搭載されており、超高出力の充電と共に更なる小型化を実現しています。
これまでの複数ポート充電器は、出力がポート毎に決まっていたのに対し、Anker 735 Chargerの一番の特徴は、同時充電時に機器に合わせて「出力を最適配分」してくれることにあります。
これにより、iPhoneだけでなく、それに加えて、iPadやMacBook Airを同時充電も可能です。


この仕組みにより、従来の複数ポート充電器よりも端末が早く充電されます。
また、発熱も高出力な分若干熱めですが、高出力な分50℃強程度に収まっていて、優秀です。

この製品は、iPhoneのみ充電する目的だとコスパは良くないですが、手持ちの端末でiPhoneと+iPadかMacBook Airをもっている場合に、複数同時充電がしっかりとできる製品としておすすめです。
純正MagSafe充電器【MagSafe充電向け】
MagSafeに対応しているiPhone 12以降の場合、MagSafe充電器としては、Apple純正のものをおすすめします。

サードパーティ製のものだと、7.5Wにとどまるのですが、純正のMagSafe充電器は、最大15Wで充電されます。
実際に計測してみたところ、以下のような推移で充電されました。

充電時間 | 充電容量 | 入力 |
---|---|---|
0分 | 0% | 0.00W |
10分 | 14% | 18.56W |
20分 | 25% | 14.5W |
30分 | 32% | 9.41W |
40分 | 38% | 7.70W |
50分 | 43% | 6.90W |
60分 | 49% | 7.35W |
70分 | 55% | 9.24W |
80分 | 62% | 9.68W |
90分 | 69% | 8.69W |
100分 | 75% | 7.62W |
110分 | 80% | 7.36W |
120分 | 82% | 7.79W |
130分 | 88% | 7.62W |
140分 | 94% | 8.15W |
150分 | 100% | 3.36W |
7.5WのMagSafe充電の場合は、満充電まで200分ほどかかるので、それに比べるとはるかに早く、かつ充電中の挙動も安定していました。
ということもあり、MagSafe充電をするなら、Apple純正のMagSafe充電器をおすすめします。
Belkin 3-in-1ワイヤレス充電パッド【卓上タイプ、MagSafe向け】
卓上でiPhoneを充電したい場合、Belkinのワイヤレス充電パッドをおすすめします。
この充電器が優れているのは、3-in-1なので、iPhoneだけでなくApple WatchやAirPodsも充電することができること。

加えて、iPhoneのMagSafeは最大15W、Apple Watch 7以降の高速充電にも対応している点です。
参考までに、Apple Watch 7を高速充電してみた結果をまとめておきます。ほぼ公称値の通りです。
時間 | 充電量 |
---|---|
0分 | 0% |
10分 | 9% |
20分 | 31% |
30分 | 52% |
40分 | 69% |
50分 | 82% |
60分 | 90% |
70分 | 86% |
80分 | 96% |
85分 | 100% |
そのため、これらiPhoneに紐づいてこれらのデバイスを持っている場合は、卓上でまとめて充電できるので、とても便利でおすすめの製品です。

デザイン性に優れていて、デスクにおいてもApple製品に似合う風貌で、映えますよ!
PITAKA MagEZ CarMount Pro【車載向け】
車載向けの充電器(充電ホルダー)としては、PITAKA MagEZ CarMount Proがおすすめです。
この製品は、MagSafe充電に対応している車載ホルダーで、着脱もマグネットなので簡単です。
かつ、エアコン吹き出し口用のフックも同梱しているので、吹き出し口に挟み込むタイプより、強固に取り付けをすることができます。
運転中の振動があるような所にも外れにくく、おすすめです。


充電速度は、純正のMagSafe充電器と比べると、パワーが落ちますが、実測では先述の純正MagSafe充電器とほぼ同等の150分程度で充電が完了しました。
充電時間 | 充電容量 | 入力 |
---|---|---|
0分 | 0% | 0.00W |
10分 | 5% | 10.1W |
20分 | 13% | 10.1W |
30分 | 21% | 9.8W |
40分 | 28% | 9.6W |
50分 | 36% | 9.7W |
60分 | 43% | 9.8W |
70分 | 51% | 9.8W |
80分 | 60% | 9.8W |
90分 | 66% | 9.7W |
100分 | 73% | 9.8W |
110分 | 79% | 9.1W |
120分 | 82% | 9.4W |
130分 | 89% | 9.1W |
140分 | 95% | 7.1W |
150分 | 100% | 3.36W |
車で使う上では、車載ホルダーも含むという点で使い勝手が良いです。
なお、カーチャージャーは、最新のAnker 323 Car Chargerが出力がパワフルで、複数ポートでも充電できるので良いですよ!


車の中での充電器といえば、こちらのPITAKA MagEZ CarMount Pro+Anker 323 Car Chargerのセットをおすすめします。
おわりに
iPhoneのおすすめの充電器は、20W以上のUSB Type-Cポート充電器です。
他にも、MagSafe充電器や、デスクや車載向けなど、シーン別に使い勝手の良い充電器がありますので、今回の記事をもとに、用途に合う最適なものを選んでみてください!
万人向けはコレ!