私は、これまでスマホは常に最新のものを買い続け、累計30台以上。
ガジェットブロガーの意地(?)もあり、現在のメインは最新のiPhone 13 Proとなっています。
ただ、Proの方のレビューにも少し書いたのですが、カメラ性能には満足しているものの、価格に見合ったものなのか?と言われると正直微妙に感じる部分も多い。。。

Kou
スマホ自体の進化って、もう長らく止まっているように感じるんですよね。。差額で周辺機器に投資した方が良いと思えるな…と。
そんな最中で、サブ機として優秀なiPhone SE(第3世代)を買って、手に取ってみました。
あまり期待できないかと思いきや、iPhone 13シリーズにも搭載されているSoC、「A15 Bionic チップ」が搭載されており、これでも十分な性能になっています。
実際、このガジェットブログをやっていなかったら、iPhone SEをメインにして安く済ませるだろうなと思うくらい。笑
個人的には、そのコスパの良さから、万人におすすめするならiPhone SE一択です。
その理由も交え、製品の詳細について、レビューを通じてお届けします。

スペック(第2世代との比較)
項目 | iPhone SE 第3世代 | iPhone SE 第2世代 |
---|---|---|
製品画像 | ![]() | ![]() |
画面サイズ | 4.7インチ | 4.7インチ |
サイズ (高さ×幅×厚さ) | 138.4×67.3×7.3mm | 138.4×67.3×7.3mm |
重さ | 144g | 148g |
ディスプレイ | Retina HDディスプレイ | Retina HDディスプレイ |
チップ (プロセッサ) | A15 Bionic | A13 Bionic |
防水・防塵耐性 | IP67 (最大水深1メートルで最大30分間) | IP67 (最大水深1メートルで最大30分間) |
アウトカメラ | 広角:1200万画素 f/1.8 スマートHDR4 | 広角:1200万画素 f/1.8 スマートHDR |
ナイトモード対応 | × | × |
インカメラ | 700万画素 | 700万画素 |
カラー | ミッドナイト スターライト PRODUCT(RED) | ブラック ホワイト PRODUCT(RED) |
コネクタ | Lightning | Lightning |
ビデオ再生 最大時間 | 15時間 | 13時間 |
認証 | 指紋認証 | 指紋認証 |
5G対応 | ◯ | × |
ホームボタン | ◯ | ◯ |
カラー | ミッドナイト スターライト PRODUCT(RED) | ブラック ホワイト PRODUCT(RED) |
ストレージ | 64/128/256GB | 64/128/256GB |
Apple価格 (税込) | 64GB:57,800円 128GB:63,800円 256GB:76,800円 | 64GB:49,820円 128GB:54,780円 256GB:66,880円 |

Kou
iPhone SE第3世代は、正統進化と言えますね。A15 Bionicによる性能向上、写真の画質向上、5G対応あたりに期待!
iPhone SE 第3世代 予約販売ストア一覧
もくじ
iPhone SE 3のどこが良いのか
iPhone SEの2022年モデルは、ぱっと見古いiPhone 8と同じなのではと思ってしまうかもしれません。
かといって、最新モデルのようにスタイリッシュなわけでもない。
そんなiPhone SE(第3世代)の良さは、以下の通りです。
廉価版なのに、最新SoC(チップ)を搭載している
第3世代のiPhone SEで最も驚くべき点はどこかというと、廉価版・小サイズなのに最新SoCである「A15 Bionic」を搭載している点です。
このA15 Bionicは以前の「A12」で搭載された、Neural Engine(機械学習コア)を引き継ぎつつも、さらに高性能で消費電力を抑えたチップとなっています。
これ、PCにあるような「低電圧版」とかでもなく、iPhone 13シリーズと全く同じSoCが乗っています。




A15の大きな特徴は、「Deep Fusion」と呼ばれる写真の画質改善に関わるソフトを搭載していることです。
前作となるiPhone SE(第2世代)との違いとして、「スマートHDR」が「スマートHDR4」に進化しています。
この差は写真を撮ると結構大きく、特に明るい場所では、白飛びせず色味も鮮やかに映し出されます。


第2世代はiPhoneのディスプレイで見ると、若干白飛びしているのに対し、第3世代は色彩豊かでクッキリと確認できる
しかも、普通に広角カメラ(何も設定していない状態)で撮影するなら、f値やISO、焦点など多少設定値はかわりますが、ぱっと見ではiPhone 13 Proとそこまで変わりません。


そのため、単眼レンズであっても、特にこのスマートHDR4による機械処理のおかげで、とても綺麗な写真を撮ることが可能です。
カメラ機能の詳細は後述するとして、何となく設定を変えずに写真を撮る、というだけなら、最新チップを搭載しているおかげで、綺麗に撮れます。
もちろんアプリもサクサクですし、ゲームもヌルヌルです。



特に原神は端末がかなり熱くなり、バッテリー消費も激しいですが、プレイすることは可能です。

ということで、この時点でiPhone SEは安かろう悪かろうというわけではありません。
さらに言うと、これを搭載している真の価値は、保守性が上がることではないでしょうか。
つまり、最新SoCを積んでいることで、iOSのアップデート保証が切られるリスクが低いです。
よって、安く入手して、長く利用することができる可能性が高いです。
廉価版だからといって、決して根幹の品質が落ちるわけではない。それが、第3世代iPhone SEのすごいところです。
ホームボタンはやはり安定感がある

iPhone 13シリーズに搭載されている、ホームバーも良いのですが、やっぱりホームボタンがあるって安心感がありますね。
安心感はどういったところにあるのかというと、以下のあたりが理由かなと思います。
- ディスプレイ部分と分離されているので、操作がわかりやすい
- ボタンを押すという行為自体に安心感がある
- ジェスチャー操作よりしっかり押せる
iPhone 13シリーズのように、スワイプしてアプリスイッチャーができるというのも便利ですが、ホームボタンはホームボタンならではの安心感があります。
Touch IDが使える
iPhone SEには、最先端の顔認証ではなく、従来のTouch IDが搭載されています。
現状、Touch IDとFace IDの両方を兼ね備えるデバイスというのは存在しません。
最新のアプデでFace IDがマスクにも対応したので、Touch IDのメリットというのは薄れてきてはいますが、スマホは常に手に持つものなので、Touch IDの方が便利に感じるシーンもあります。

Kou
Face IDは、顔の向きや端末の角度を変えなければならなかったりすることも多いので….寝スマホしている時とか特にそうですね。。
つまり、Face IDの方が最先端であるものの、実際の使い勝手としては、Touch IDの方が優れる場合があるのです。
これは、より「高かろう良かろう」よりも、どちらか使い勝手の良い方を選ぶという視点を持った方が良いです。
そういう意味では、Touch ID搭載だからって別に劣っているわけでもないと言えます。
サイズ感と重量が絶妙
第3世代のiPhone SEは、最新機種の中ではかなりコンパクトな方であると言えます。
第1世代のiPhone SEまでとは言わないものの、最新の端末はどんどん大型になっているので、ある意味貴重なスマホです。
しかも、最もサイズが小さいiPhone 13 miniと比べても、定価ベースで約3万円ほど安い上に、SoCがA15 Bionicと最新のものを積んでいるので、コスパ的にiPhone SEを手に取りたくなります。


その大きすぎず・小さすぎずのサイズ感が絶妙なんですよね。

日本人の体型にも合うサイズ感ではないでしょうか。通勤電車でも吊革持ちながら片手操作とかもラクラクです。
この安さでiOSが使える
iPhone SEはiPhoneの中でも最安のiPhoneで、定価57,800円です。
iPhone 13 miniでも86,800円かかり、かつSoCだけで見るとA15 Bionicとより高性能であるため、かなりのお買い得感があります。
最新SoCを搭載した端末でiOSが使えるというのは、保守性(長く使える)という意味でも大きいです。
単純にiOSのアップデート保証というだけでなく、アプリでも最新のチップを搭載しているものの方が、より使い勝手がよくなります。
iOSの痒いところに手が届くアプリや、iPadやApple Watch含めたiCloudの心地よさ。iPhoneユーザー同士でのAirDropの使い勝手の良さ。などなど、これは2022年現在でも、Androidでは追いつきそうにありません。

Kou
もちろんAndroidにも良い点はいっぱいありますが、iOS特有の良さってあるじゃないですか。
最新スペックのiOSがこの価格で入手できる、繰り返しになるかもしれませんが、iPhone SEの大きなメリットです。
5G・デュアルSIM対応と通信面も充実
iPhone SEは、5Gにも対応しているのが大きいです。
単純に言うと、速度面。最近は徐々にエリアも拡大してきて、その恩恵を受ける機会も多くなりました。
5Gは、「超高速」「多数機器同時接続」「超遅延」というのが特徴で、スマホとしては特に通信速度が大幅に速くなります。


このため、アプリのロード速度や動画の読み込みが大幅に速くなります。
上記数字を見ると、4Gでも十分では?と思われるかもしれませんが、5G普及は2023年以降に本格化する見込みです。
つまり、5Gが前提となるサービスも出る可能性が高く、そうなった場合にでもiPhone SEを使い続けられる、というのが魅力です。(速度というより、A15チップと同様の理由で保守性が高いことの方が大きい)
さらに、iPhone XS以降のiPhoneは、nano-SIM と eSIM を使ったデュアル SIM に対応しているのが大きいです。
例えば、通信費節約にSIMを分けて運用したい、仕事とプライベートで電話番号を2つ持ちたいといった場合でも利用でき、万能です。
最近は、大手キャリアの格安プランである、ahamoやpovo、LINEMO、また楽天モバイルなど、安くて高品質なSIMの選択肢も大幅に増えています。
iPhone SE自体が安いですし、通信回線もこの組み合わせで安くできるのでおすすめです。
おすすめの格安SIM | 選び方 | 主な理由 | 実施中の新規契約キャンペーン | 申し込み先 |
---|---|---|---|---|
![]() ahamo | ・たまに電話をする ・海外でも利用したい | ・1回5分かけ放題が無料で使える ・海外で月間20GBまで無料で使える | なし | こちら |
![]() LINEMO | LINEを多用する | LINEを利用してもデータ容量が減らない | 他社からの乗り換えもしくは新規契約で月額基本料4ヶ月実質無料 | こちら |
![]() 楽天モバイル | ・毎月のデータ利用量がバラバラ ・毎月のデータ利用量を把握してない | ・データ利用量に応じて月額料金が決まって安い ・データ使い放題 | 初めての申込みで楽天ポイント3,000ポイントプレゼント | こちら |
![]() HISモバイル | 月3GB~7GBまでの低・中容量で十分 | 月3GB~7GBまでの利用だと最安 | なし | こちら |
![]() povo | いつでもオプションを付け外ししたい | アプリから簡単にオプションの追加・変更ができる | なし | こちら |
特に困ることがない
実際、第3世代iPhone SEを使ってみて思うのが、スマートフォンという道具をして、特に困ることがないんですよね。
電話やメール・SNSは当然使えますし、写真や動画は綺麗に取れます。
動作はサクサクで多少重いゲームや動画編集アプリでも問題ないです。

そのため、多くの人におすすめするなら、iPhone SE(第3世代)だなと感じています。
しかも、そのサイズ感やTouch IDなど、むしろ使い勝手が良いものも多いくらい。
強いて言うと、カメラについてはiPhone 13 Proシリーズの方が優秀ですが、普通に撮るだけなら、先述の通りiPhone SEでも十分綺麗です。
カメラやディスプレイで競う流れは、言い方は悪いですが、ガラケー末期の流れそのもの。。。
結局の所、スマートフォンという「端末」単体で何か斬新な体験をするには、もう限界がきているんじゃないかと感じています。
このような流れを考えると、僕のような新しいもの好きはさておき、多くの方にとっては基本的な性能が担保されているiPhone SEで十分だと感じています。
iPhone SE 3のデメリット
正直、メインスマホであるiPhone 13 Proと比較しても、iPhone SE3でそれなりに満足しているのですが、一応廉価版ならではのデメリットもあるので、合わせて掲載します。
ディスプレイは狭く感じる(ベゼル太い、有機ELでない等)
その外観からすぐにわかることですが、やはりベゼルの太さは野暮ったく感じますね。
最近は、Android端末でも安くて狭ベゼルのものが増えているので、画面は狭いなと感じます。
ここで電子書籍で比較してみましょう。
ディスプレイもホームボタンがあることで、小さく感じます。文字も小さく見えますし、ゲームもベゼルレスや有機ELと比較すると、メリハリのある表示とは思えません。


ゲームも、FPS系やアクションゲームなどヘビーなものをやるには、少しインパクトに欠け、本体のタップ操作で全てを行うので、操作性に欠けるという場面も出てくると思います。
特にハイスペックのものの場合、Proシリーズのように120Hzのディスプレイでもないため、それがゲームプレイに影響が出る可能性もあります。
だからといって、見えないだとか、そもそもアプリが使えないとかそういうわけでもありません。

大判本は結局iPadで見るしかないですし。
正直この点を見ても、iPhone SE 3で十分といった感想は変わらないのですが、満足感に欠ける部分もあるので、用途に応じて選択するのが良いです。(この観点では、ゲームをヘビーにやるか否かが分岐点かと思います)
カメラはiPhone 13シリーズの方が良い(ここが分岐点!)
iPhone 13シリーズとの大きな違いは、やはりカメラ性能です。
ただ撮って出しするだけだったら、iPhone SEでも十分綺麗ですが、重要なポイントは特に以下の4つ。
- ズームを多用するか
- 超広角を利用するか
- 暗所撮影をよく利用するか(ナイトモード)
- RAW撮影をしたいか否か
他にも、より上位の手ぶれ補正(センサーシフト式光学手ぶれ補正)、マクロ撮影の有無、シネマティックモード(動画)などがありますが、大きなポイントは以下の4つかと考えます。
やはり、望遠ズームを搭載しているのは大きいですね。旅行で風景を撮影する際や物撮りまで幅広く使えます。


(右)iPhone 13 Proは52mmの望遠ズームを搭載しており、遠くでも高精細に映る。
ナイトモードは、できれば同チップを積んでいるiPhone SEでも搭載してほしかったとも思いますが、やはり難しいのかなと。


(右)iPhone SEだと黒つぶれする。外灯がある場所でも光を無理に取り込もうとして色味がおかしくなる。
旅行を多くする方や、インスタ映えする写真を上げたいという用途だと、iPhoneの上位シリーズの方が良いです。
Face IDがマスク対応したことで、相対的な価値が薄れた

前作の第2世代のiPhone SEが発売された時期は、ちょうど某ウイルスが流行し始めた頃でもあり、マスクが必須となったタイミングでした。
そのため、指紋認証が使えるTouch IDの方がむしろ良いということで、それが実質唯一搭載されている最新機種:iPhone SEが人気でもありました。
しかし、iOS 15.4からFace IDでもマスク対応したことで、マスクありの状態でもFace IDでロック解除できるようになりました。
これはデメリットというより、この点でiPhone SEの相対的な価値が薄れたという意味で掲載しています。
価格が第2世代iPhone SEの頃と比べて上がっている
iPhone SE(第2世代)の時の価格は、49,800円でした。
それに対して、iPhone SE(第3世代)は、製品の位置付け的には同じで、正統進化にもかかわらず、価格が57,800円。8,000円も上がっています。
5万円切りというのが、何となくメンタル的に安いとも思えましたが、この価格は廉価版iPhoneとして疑問に感じる方も多いかと思います。
これは、昨今の円安含みであることや、半導体不足の影響していると考えられます。
この点は、ご予算次第でもあると思いますが、実はiPhone SE、発売直後から店頭で一括1円セールをやっていたりします。(定価で買った私って一体…涙)
これは第2世代の時でも発売してしばらくした後でしたが、頻繁にやっていました。
廉価版だとこういうことがあるんですよね(笑)こういう点も考慮すると、iPhone SE最強です!笑
レビューまとめ|細かい点を妥協できればiPhone SEで十分
正直この値段でここまでしっかりしたiPhoneが出てきてしまうと、13シリーズと浮いた差額で周辺機器や他のことに利用する方がお得感が高いと思います。
第2世代の時より高くなったとは言え、3万円ほどの差があるので、浮いたお金でAirPodsやApple Watchを買ったり、スマートホーム化なども可能。

格安SIMでデュアルSIM運用すれば、ランニングコストも抑えられそう。
最後に、iPhone 13シリーズと比較して、どこが妥協点となるかをざっくりリスト化します。
- ベゼル(画面の縁)が太い
- ディスプレイ性能はまずまず
- Face IDではなくTouch ID
- バッテリー持ちがやや悪い
- カメラ機能にないものがある
13の中でもProと無印に細かい違いもありますが、ざっくり言うと上記の通りです。
スマホの成長も鈍化している今、普通に使うならスマホとして基本的なことができて安い、iPhone SEで十分、と感じています。
iPhone SE 第3世代 予約販売ストア一覧