Nature Remoシリーズは、スマートスピーカー発売初期の2017年からとても人気の高いスマートリモコンで、今でも日本のスマートホーム市場の中でも最高のプロダクトの一つです。

家電の遠隔操作・スマートスピーカーと連携して家電の音声操作・センサーを使った家電操作の自動化、全てがこの1台のデバイスで実現できます。
そして、2020年6月には、シリーズ第3世代にあたる「Nature Remo 3」が発売!
今回、メーカーであるNature株式会社から、特別に製品提供頂きましたので、発売に先行しNature Remo 3はどのようなことができるのか、関連ラインナップも含めその利用感をお届けします!

もくじ
Nature Remo 3 前作との違い
Nature Remoシリーズは、今作が第3世代ですが、過去製品との違いはどこにあるのでしょうか?
それは、主に以下の3点です。
- 赤外線だけでなく、BLE(Bluetooth Low Energy)で通信する機器も操作可能に
- 人感センサーで「人がいる時」のトリガーが追加
- センサーの感度が向上
詳細は公式ブログでも解説されています。
特に1点目の「BLEで通信する機器が操作可能になった」というのは、非常に大きなアップデートです。
第一弾は、カーテンを操作できる「mornin’ Plus」となっていますが、この製品は古くから格安でカーテンをスマート化できる人気の製品であったものの、制御できるのはスマホからのみ。

インターネットに接続するための、「ネットワークハブ」がなかったことで、音声アシスタントから操作したり、自動化する術が「タイマー」しかありませんでした。
Nature Remo 3は、このネットワークハブの役割を果たすため、Remo 3を経由してスマートスピーカーから音声操作が実現できるようになったのです!

加えて、Nature Remo 3のセンサーとアプリのオートメーションの機能を借りて、カーテン操作を自動化できるようになりました。

カーテンをスマート化となると、他社だと「mornin’ Plus×Nature Remo 3」の倍以上の費用がかかるので、これが安価に実現できるようになったのは、とても嬉しいポイントです。
Bluetoothで操作するスマート系製品は、まだまだあります。
- Microbot Push(ボタンを推すロボット。ハブが販売終了のため)
- スマートロック(リモート操作をするときに、ハブが必要なため)
- popIn Aladdin(外出先から操作不可、プロジェクター向けのリモコンがBluetooth)
- PS4(PS3にあったメディア向けBluetoothリモコンがなくなったので、その代用)
もし、これらのハブやリモコンを含めて、Nature Remo 3が担ってくれるのなら、別途ハブを購入する必要もないですし、Nature Remoでそれらを一元管理できるかも!?
まだ第2弾以降の対応がどうなるかわかりませんが、このBluetooth操作対応によって、大幅に操作できるデバイス・家電が増えるわけです。
よって、この機能だけで、Nature Remo 3に買い換える価値があると考えます。

Nature Remo 3 セットアップ
Nature Remoのセットアップをしていきます。
とはいっても基本アプリ画面の案内に従うのみなので、ここでは、注目の機能のみを紹介します。


ここからアプリの設定に移ります。
従来は、Nature Remoを探すのに、一度「Nature Remoが発するSSIDに接続してからWi-Fi設定をする」形となっていました。
これは、Wi-Fi設定を都度行き来するため少し面倒だったのですが、今作からBluetoothが内蔵されていることにより、上記の設定が不要になっています。

これだけで、従来から3手順ほど減るため、初期設定が簡単になりました。
また、これまでRemoに登録した、リモコンデータを転送する新機能が搭載されています。

これまでは再登録が必要でしたが、それが不要に。これは既存のRemoユーザーにも嬉しい機能です!
また、家電の登録は、従来どおりテレビ・エアコン・照明なら電源ボタンを押すだけで、自動的にプリセットとマッチングします。

カーテン対応や人感センサーが目立つNature Remo 3ですが、実は初期設定周りが先述の通り改善されていて、より簡単にセットアップすることができるようになっています!
Nature Remoでスマートホームを作ってみた!
早速、Nature Remo 3を中心に、スマートホームを構築してみました!
ここでは、関連製品も含め実際に利用してみて、特に良いと感じた点を紹介していきます。
「便利」なスマートホームを作れる!
Nature Remoは、スマートリモコンであることから、以下のような操作に対応しています。
- スマートフォンで外出先から家電を遠隔操作
- スマートスピーカーから家電を音声操作
- センサーを活用した、家電の自動操作
なにより、リモコンをアプリ1つにひとまとめできることが最高です!

Nature Remoは、他社と比較しても音声アシスタントの連携に優れ、「アレクサ・Googleアシスタント・Siri」に全対応しているだけでなく、以下のような細かい操作にも対応しています。
例:アレクサの場合
できること | 用例 | |
---|---|---|
テレビ | ・電源ON/OFF ・チャンネル変更 ・音量変更 ・局名指定 | ・アレクサ、テレビをつけて(消して) ・アレクサ、テレビを8チャンネルにして ・アレクサ、テレビの音量を3上げて(下げて・消音にして) ・アレクサ、フジテレビにして |
エアコン | ・電源ON/OFF ・温度変更 ・モード変更 ・温度の確認 | ・アレクサ、エアコンをつけて(消して) ・アレクサ、エアコンを24℃にして ・アレクサ、エアコンを暖房(冷房/ドライ/自動/送風)にして ・アレクサ、部屋の温度は? |
照明 | ・電源ON/OFF ・調光 | ・アレクサ、照明をつけて(消して) ・アレクサ、照明を明るくして(暗くして) |
Nature Remoは、このAIアシスタントへの対応力が非常に優れているのが良い点です。
- 2018年10月:アレクサのテレビ対応
- 2018年12月:アレクサのエアコン対応
- 2019年8月:HomePod発売に合わせたSiriショートカット対応
上記はあくまで一例ですが、AIアシスタントの仕様変更や新機能追加に「即時で」対応してきているのがすごい点です。(3年弱ずっとウォッチしてましたが、途中で脱落するメーカーが多かったので…)
他の機能も含め随時アップデートしてくれるので、買い切りで終わりとならないのが良い点ですね。
また、オートメーションによって、自動操作で操作も可能です。

これによって、話しかける必要すらなく、家電操作を実現できちゃいます。
そんな万能製品:Nature Remoですが、私がこれまで使ってきた中で、カンタンかつ便利な機能もご紹介。

このシーン機能は、音声アシスタント側のシーン機能と連動するので、「おやすみ」と言えば一括操作が可能です。




オートメーションは、帰宅前にエアコンがつけたりもできます。これは最高です!

今作から、人感センサーに「反応した時」のトリガーが使えるようになったため、これで家電操作をすることができます。非常に嬉しいポイント。

実際に使ってみた所、人感センサーはちょっとだけ動いても反応はしません。
この性質を利用して、「寝に入ったら(仕様上30分後に)家電をオフ」という自動化もできました。
このように、カンタン設定で様々便利操作ができるのが、Nature Remo 3導入の大きなメリットです。

Kou
何も意識しなくとも・ゴロゴロしながらでも何でも操作、捗りますよ〜
「安全」にスマートホームができる
Nature Remoシリーズには、「Nature Remo E Lite」という製品があります。
これは、瞬時電力(リアルタイム変動)を計測することができ、電力を把握したり、センサーを使った自動化をするのに役立ちます。

スマホでサクッと見られるのでこれでも便利ですが、スマートホーム化の観点で言えば、もう一つ重要な使い道があります。
それは、家電の実際の動作を電力を通じて知ることができる、という点です。
例えば、外出先からエアコンやテレビを操作する場合、これまでのスマートリモコンでは、ボタンを押した先の実際の稼働状況を知る術がありませんでした。
しかし、Nature Remo Eシリーズがあれば、瞬時に電力計測されることから、電力の動きによって、家電がオンオフされたかわかります。





簡易的な仕組みですが、電力測定で稼働状況を監視できるだけでも、安心感がかなり変わります。
しかも、コンセントに挿しておくだけで、自宅の全ての電力が見える化。

また、人の安全という意味では、「防犯・見守り」でも使えるのが嬉しいです。
Nature Remo 3では、新たに「人感センサーがいる時」というトリガーを利用することが可能です。



防犯・見守りといえばIPカメラですが、家に置くにはちょっと物騒なんですよね。

Kou
私も使ってはいるのですが、来客時にちょっと引かれることが多いです。。。
その点、Nature Remoシリーズの空間に溶け込むかのようなさりげなさ、良いですよ!
「節電」にも貢献するデバイス
Nature Remoは、単に便利になるというだけではありません。家電を消すこともできるので、節電にも効果的を発揮します。
さらに、Remo E Liteと組み合わせれば、このマネジメントがしやすくなります。
アプリの「オートメーション」により、一定の電力となった時、スマホに通知する機能があります。

家電を登録しなくても保存、自宅の消費電力が設定した値を超えると、スマホに通知が来ます。
この操作を自動化することも可能です。

実際にこの仕組みを作り過ごしてみた感想としては、自動化するのが最高ですが、無理にそれをしなくとも、通知が飛んできたらリモアプリで家電をコントロールする、でも十分便利だと感じました。
ゴロゴロしながらスマホいじりしている時でも、通知が来たらその場でエアコンの温度調節をしたり、使ってない家電を消したりできるのが嬉しいですね。
また、カーテンとも連携できるので、それで調節することもできますね。
私はハムスターを飼っているのですが、温度管理に敏感な生き物なので、夏場は適温に保つために、常に冷房を掛ける必要があるんです。
ただ、カーテンを開けっ放しにしていると、直射日光が入る影響で部屋が暑くなり、エアコンの動力が上がるんですよね。
この点、遮熱カーテンにしておいて、外出時だけ自動でカーテンを半分だけ締める…などといった仕組みを作れば、エアコンの動力が減り、節電効果があるのではと期待しています。
おわりに:ただ便利なだけじゃなかった!
Nature Remo 3は、カーテン連動・人感センサーをトリガーにできるということで、さらに一段階便利なスマートホームが実現できるようになりました。
さらにE Liteも導入すれば、「安全・節電」といった保守的な要素まで満たせます。
多くのスマートホーム製品が、その快適性・利便性の追求に留まる中、これはとても凄いことです。
そして、メーカーのNature社は、今後「電力革命」をビジョンとして、いずれ再エネの利活用を絡めた、様々なメリットを私達に提供してくれることでしょう。
そういうわけで、手軽に導入できつつ様々新しい価値を与えてくれるNature Remoシリーズは、現代のスマートホーム化のレベルを1段階上げる、可能性を秘めているなと感じました。

Kou
今回特別に第3世代の試供品を頂きましたが、あまりの良さに追加で2台自分用に購入しました(笑)Nature Remoは、ただのリモコンかと思いきや、「暮らしのハブ」と言えるような、大きな存在になっていきそうですね!