モバイルプロジェクターは、色んな場所に持ち運んで映画や動画視聴ができるので、一台もっていると便利な製品。
そんなモバイルプロジェクターのベストセラーといえば、「Nebula Capsule II」ですが、そのシリーズ最新作が発売されたのでご紹介します。
それが、Anker Nebula(ネビュラ)Capsule 3 Laser。
この製品の特徴は以下の通り。
- レーザー光源搭載のフルHDモバイルプロジェクター
- 500mlペットボトル大の大きさでどこでも持ち運べる
- 縦横両方の自動台形補正とオートフォーカス機能つき
- Dolby Digital Plusのクリアな音表現
- Android TV 11.0搭載
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特に驚きのポイントは、これだけコンパクトなモバイルプロジェクターにも関わらず、ディスプレイ表示技術にレーザー光源タイプを採用していることです。
一般的に、レーザー光源タイプは、色の再現性が高く広色域であること、電源ON後に規定の輝度に達する時間が短いこと、寿命が長いことが一般的に言われるメリットです。
私も他のプロジェクターで体験したのですが、このタイプは発色がかなり良いので、それがモバイルプロジェクターに搭載されていることでどのような映像体験ができるのかが注目ポイント。
そんな「Nebula Capsule 3 Laser」について、レビューしていきます!
もくじ
Nebula Capsule 3 Laserのスペック
Nebula Capsule 3 Laserを、Nebula Capsule IIと比較して整理します。
項目 | Nebula Capsule 3 Laser | Nebula Capsule II |
---|---|---|
光源 | レーザー | DLP |
解像度 | 1920 × 1080(Full HD) | 1280 × 720(HD) |
輝度 | 300 ANSIルーメン | 200 ANSIルーメン |
スローレシオ | 最大120インチ 120インチ@3.18 m / 100インチ@2.66m / 80インチ@2.13 m / 60インチ@1.6 m | 最大100インチ 100インチ@3.08 m / 80インチ@2.46m / 60インチ@1.73 m / 40インチ@1.15 m |
ディスプレイ | フォーカス調整:オートフォーカス プロジェクションモード:前面 / 背面 台形補正:垂直 (オート / マニュアル) 、 水平 (オート/マニュアル) | フォーカス調整:オートフォーカス プロジェクションモード:前面 / 背面 台形補正:垂直 (オート / マニュアル) 、 水平 (オート/マニュアル) |
インターフェース | HDMI2.1 (最大4K入力) | HDMI 1.4 (最大1080p入力) |
ソフトウエア | Android TV 11.0 対応 | Android TV 9.0対応 |
CPU/GPU | クアッドコア ARM Cortex-A53/クアッドコア G52MC1 | クアッドコア A53/クアッドコア Mali 450 |
RAM/ROM | 2GB DDR/16GB eMMC | 2GB DDR/8GB eMMC |
スピーカー | 8W | 8W |
Wi-Fi | 802.11a / b / g / n / ac (2.4GHz・5GHz) | 802.11a / b / g / n (2.4GHz・5GHz) |
再生時間 | 最大2.5時間 | 最大3時間 |
サイズ | 高さ:約167mm × 直径83mm | 約150mm × 80mm |
重さ | 約950g | 約740g |
Nebula Capsule 3 Laserの外観をチェックしていきます。

本体は、ペットボトルくらいの大きさ。

その性能もあってか、Nebula Capsule IIより少し大きめのサイズ感です。

重量も、Nebula Capsule 3 Laserは1kg弱あります。


しかし、本体は500mlのビール缶のような形状で持ちやすい。片手で難なく持ち運びできますね。

本作の特徴は、レーザー光源。レンズも大きめです。

本体底面には、三脚取り付け用のネジ穴がついてます。
三脚に立てて任意の場所に投影したり、雲台を使って天井投影もできますね。

本体背面は、電源ボタンとモード切り替え(Bluetooth接続)ボタン、赤外線レシーバーがついています。
また下部にあるインターフェースは、AUX出力ソケット・HDMI(2.1)ポート・USB Type-Cポートです。
このUSB Type-Cポートは、本体の充電以外にもUSBドライブに接続して、保存した音楽やビデオを再生できるものとなっています。


本体上部は、操作ボタンとなっています。
リモコンを使わずとも、ここで音量上げ下げや決定・戻る・上下左右のナビゲーション(カーソル移動)が可能です。

専用の電源(最大45W出力)がついてますが、USB Type-Cのため、スマホやノートPCの充電器の使い回しができるのも良い点。

リモコンは、Android TV搭載のもので、通常の機能に加えGoogleアシスタントのボタンもあります。
ここで、オートフォーカスの設定も可能となっています。

Nebula Capsule 3 Laserは、レーザー+フルHDによる画質が向上しており、距離に比して画面サイズも若干アップしています。
実際の投影について次の章よりレビューしていきます。
Nebula Capsule 3 Laser レビュー
Nebula Capsule 3 Laserを実際に使ってみましたので、レビューをしていきます。

その映像美は素晴らしい!とてもモバイルプロジェクターとは思えない
レーザー光源タイプのものは発色がかなり良いのですが、Nebula Capsule 3 Laserでもそれを体験できます。
最もわかりやすかったのは、スプラをやった時でしたので、その画像をアップします。
Nebula Capsule 3 Laserは、インクの色が色濃く映って、とても鮮やか。

Nebula Capsule IIとも比較しましたが、色彩がより濃く出ます。色の再現性が非常に高い。
Nebula Capsule IIは、少し青白く表現される印象で、その発色の良さはNebula Capsule 3 Laserの方が明らかに良かったです。
画面のサイズも、同じ距離で写すと「3」の方が大きくなります。スペック通りですね。


Nebula Capsule 3 Laserの方が、色の再現度が高く画面が大きい。
風景動画も見てみましたが、Nebula Capsule 3 Laserの方が色濃く出ていて、画質がフルHDとなっているため、鮮明に見えます。




一方で、明るさは暗い場所で見るには十分ですが、日中の明るい部屋だと視聴するのは厳しめです。

Capsule IIでは200ルーメン、Capsule 3 Laserでは300ルーメンと明るくなっていますが、昼間の明るい時間帯で映しても、それほど大きな違いは感じられませんでした。


白い文字が若干見やすいというくらいで、見え方はあまり変わりませんでした。
という点もありますが、Capsule Laser 3は携帯できるモバイルプロジェクターとはとても思えないほど発色が良いです。
稚拙な表現ですが、IIが液晶テレビとすると、Laser 3は、有機ELテレビになったかのような発色の良さでした。
値段はその分高いですが、画質もフルHDで視聴できますし、その価値は十分にあるように感じました。
持ち運びがしやすい形状・自動補正でどこでも簡単綺麗な映像を楽しめる
Nebula Capsule 3 Laserは、外観の章で触れた通り、この性能にもかかわらず持ち運びがしやすいです。
Nebula Capsule IIと比べると重量やサイズ感はありますが、形状的にペットボトルや缶を持っているかのような感覚で持ち運びやすいので、気軽に持ち運んでその映像を楽しめます。

円形のため、設置の自由度が高く、寝室で天井投影が簡単にできるのも良い点です。




加えて、この製品の良さは、「オートフォーカス」と「自動台形補正」機能があることです。
普通のプロジェクターは、投影場所を移動するたび、手動で台形補正やフォーカス調整をしなければいけませんが、この2つの自動機能があることによって、それをする必要がないです。


自動補正されているシーンを動画で撮ってみましたので、合わせてご確認ください。
設置場所を移動する機会の多い、モバイルプロジェクターとしてまさに欲しい機能をしっかり揃えています。
単に性能や画質が良いだけでなく、逐一の設定不要で簡単にいろんな場所で楽しめるのも、Nebula Capsule 3 Laserの大きなメリットです。
Android TV 11搭載で様々なコンテンツが楽しめる
Nebula Capsule 3 Laserは、最新のAndroid TV(11)を搭載しており、別途Fire TV Stickのようなセットトップボックスを用意せず、様々なコンテンツが楽しめます。
そのトップ画面は、Android TVそのものです。

Androidということもあり、YouTubeの視聴もしやすいです。
フルHD画質で見ることができ、音声検索も使えるため、使い勝手が良いです。

人気のAmazonプライムビデオも、もちろん視聴することが可能です。
映画はレーザー光源で鮮やかに映し出され、一般的なモバイルプロジェクターよりも没入感があります。作品の世界にしっかり入り込める。


TVerや、Abema TVでニュース・バラエティ系のコンテンツも視聴できます。


さらに、Android TVということもあり、Torne(トルネ)が利用できるのが大きいです。
nasneのような、DLNAレコーダーを介して、テレビ(地上波・BS・CS)放送や録画番組の視聴もできますよ!





(専用アプリをダウンロードすることで視聴可能)
このように、Android TV搭載によって、内蔵コンテンツを多く楽しめるのも、Nebula Capsule 3 Laserの良い点です。

Kou
しかもレーザー光源によってモバイルプロジェクターにも関わらず、どれも画質が良い!
家庭用ゲームやミラーリングもでき拡張性が高い
先述の通り、Nebula Capsule 3 Laserは、HDMI(入力)をインターフェースに備えていることによって、家庭用ゲームに接続してゲームをすることもできます。
特に相性が良いのがNintendo Switchで、フルHD+レーザー光源による発色の良さにより、テレビに劣らない画質でプレイできるのも良い点です。
ただし、Nebula Capsule 3 Laserは、標準モードの画質でニンテンドースイッチをプレイすると、コントローラーの操作に遅延が発生します。
少し重たくなるので、この場合は、「ゲームモード」に設定すると、遅延が少なくより快適にプレイができます。

それ以外にも、ChromecastやAirPlayにも対応していて、スマホから映像やコンテンツの転送をすることもできます。
このように、外部機器との連携性も高いことも大きな特徴です。
スピーカー性能はそこそこ
Nebula Capsule 3 Laserは、Dolby Digital Plusに対応しており、モバイルプロジェクターとしては十分なほどのスピーカー性能です。
8Wのスピーカードライバーを積んでおり、その音場の広さはモバイルプロジェクターとしてはかなり良かったです。

一方で、普通のホームプロジェクターと比べると、中低音がしっかり出ているものの、特に高音域があまり出ない印象で、MVを視聴した際に音の一部が消えているように感じる部分もありました。
Nebula Capsule 3 Laserは、Nebula Capsule IIよりもサイズアップしており、かつ倍以上の価格となっています。高性能なホームプロジェクターが購入できるレベルです。
それを考えると、もう少しこのスピーカー性能が向上してくれると良かったかなと思いました。
とはいえ、モバイルプロジェクターとしての音質は良い方です。Ankerはオーディオ周りの製品も強いので、流石だなとも感じました。

Nebula Capsule 3 Laserをモバイルスピーカーのようにも利用できます。
レビューまとめ
Nebula Capsule 3 Laserは、レーザー光源によるその映像美が素晴らしく、とてもモバイルプロジェクターの画質とは思えないほど素晴らしいものに感じました。
加えて、Android TVで様々なコンテンツをフルHDの高画質で視聴することができます。
個人的には、スピーカー音質が若干物足りないかなとは思いましたが、それもモバイルプロジェクターとしては十分。
価格が高いことはありますが、その値段に見合った性能・画質であるためおすすめです。
一台持っていれば、リビングでの視聴のみならず、寝室や外出先でもプロジェクター視聴を楽しめてとても便利な製品ですね。
Nebula Capsule 3 Laser レビュー
Nebula Capsule 3 Laserは、レーザ光源タイプのモバイルプロジェクター。その発色の良さは素晴らしく、フルHD画質で鮮やかな映像が楽しめた。本体スピーカーの音質はそこそこだが、モバイルプロジェクターとしては十分に感じる。Android TV 11で様々なコンテンツも視聴でき、そのサイズ感に比して性能・機能ともに大満足。予算が合えばぜひおすすめ。
メリット
デメリット