楽天モバイルから新たにオリジナルのモバイルルーター「Rakuten WiFi Pocket」が登場しましたので、レビューしていきます。
このポケットWi-Fiも、「Rakuten UN-LIMIT V」のSIMが同時契約となっており、1年間無料で利用可能、大変オトクなネット回線となっています。
その特徴は以下の通り。
- 1年間無料で楽天回線(+パートナー回線5GB/分)が利用できる
- 実質0円でモバイルルーターを入手できる
- 楽天SPUも+1倍となる
- 無料期間終了直後に解約しても違約金が発生しない
最近はahamoも出てきましたが、やっぱりRakuten UNLIMITの「1年無料」というのが何にも変えられないおトク感があります。
これだけお得感のある「Rakuten WiFi Pocket」ですが、まともに使えるかどうか・契約の落とし穴などがあれば意味がありません。
そこで、今回製品の実機を検証してみましたので、そのデメリットに注目しレビューをしていきます。

メリット
- タダに越したことはない!笑(+SPU1倍)
- 本体の操作・設定がシンプルで使いやすい
- バッテリー持ちがそこそこ良い
デメリット
- 楽天回線に繋がることに期待できない(パートナーエリアを5GB/月使えるものと捉えたほうが良い)
- ルーター自体のスペックはあまり高くない

管理人:Kou
結論としては、良いとは言いきれないけど「ルーター本体実質0円+回線1年無料+SPU1倍」で違約金なしなので、とりあえず契約というのも十分アリ…!
\実質無料でルーター+回線が手に入る/
もくじ
Rakuten WiFi Pocketのデメリット
Rakuten WiFi Pocketは、1年間無料で利用できるモバイルルーターなので、そのメリットはもちろん無料であることです。
ただ、ホントに無料で大丈夫なの?というのが一番気になるのではないかと思います。
そのため、今回は実際に利用してみて得たデメリットを最初に掲載します。
楽天エリアとパートナーエリアどちらに繋がっているか判別できない
Rakuten WiFi Pocketの一番嫌な部分は、自社回線で無制限に利用できる「楽天エリア」と、月5GBまで利用できるパートナー回線(KDDI)のどちらに繋がっているかを判別できないことにあります。
これは、スマホにRakuten UN-LIMIT VのSIMを挿して利用する場合は、Androidアプリの「my楽天モバイル」であれば、リアルタイムにどちらに繋がっているかを確認することができます。
しかし、Rakuten WiFi Pocketは、現状これをリアルタイムに判定することができません。


念の為サポートにも問い合わせましたが、回答は次のとおりでした。

楽天サポート
楽天回線かパートナー回線かの確認方法は、Android版のmy楽天モバイルアプリから可能です。ですが、Rakuten WiFi Pocketに関しまして、確認することはできかねます。my楽天モバイルよりデータ消費状況を確認しながら利用いただけますと幸いです。
つまり、データ容量を減らすことでしか確認できないんです。分離して広告しているのにそのサービスレベルはちょっと…笑
楽天回線は、次の章で述べる「楽天エリアにいるのにパートナーエリアに接続することがある」という特性から、月5GBをストックしておきたい場合にこのチェックが難しいのが最大のデメリットです。
楽天エリアは20年12月末までに73%の人口率をカバーするとされていますが、それもまだまだ大都市エリアが大半。
ほとんどパートナー回線で利用することになると思いますので、月5GBを大事にしたいところ。そのため、このチェックはできるようにしてほしいです。

まぁ1年無料で月5GBのKDDI(au)回線が利用できると考えれば、それでも十分すぎるのかもしれませんが・・・
楽天エリアにいるのにパートナーエリアになることがある
私はスマホでRakuten UNLIMIT Vを利用していますが、その経験も含め述べますと、「楽天エリア」にいるのに実際はパートナーエリアで接続されていることが多いです。
特に屋内にいる際に、そうなることが多いです。
私の自宅は楽天エリアとなっていますが、ほとんどパートナーエリアで接続されます。
実際に在宅勤務のリモートワークで、1週間Rakuten WiFi Pocketを常時利用してみましたが、その利用から推測されるギガ分が丸々パートナー回線から減っています。



この理由は楽天回線がプラチナバンドを持っていないことが原因と考えています。
屋内では建屋自体が遮蔽物となっているので、楽天回線では電波が届かず、パートナーエリアが繋がってしまうという形と想定します。
参考 「デジタル変革時代の電波政策懇談会(第2回)説明資料 楽天モバイル株式会社」―総務省
※リンク先大容量PDFのため注意
これは、基地局が整備された後に改善される可能性が高いですが、現状では「月5GBの高品質回線を無料で利用できる」くらいのイメージを持って契約すると良いです。
救いとしては、パートナーエリアが5GB/月を超過したとしても、超過後の速度は「1Mbps」と比較的速く、YouTubeの標準画質が見られるくらいの環境で利用できるのが良いですね。
バンド固定(楽天回線のみ利用できる)SIMフリールーターもあります。
本体がややチープな作り(5GHz帯未対応・5G未対応・microUSB給電)
Rakuten WiFi Pocket本体のWi-Fi規格は、IEEE802.11(b/g/n)となっており、2.4GHz帯のみ利用となります。
より高速で干渉を受けにくい5GHz帯に対応していないのがデメリットです。
スマホやPC、タブレットは大半のデバイスが5GHz帯にも対応しているので、これが使えないのは痛いですね。
また、この2.4GHz帯は、多くの家電やデバイスで採用されており、干渉を受けやすくなっています。
特に同周波数帯の電波を発する「電子レンジ」などを利用している間はつながりにくくなる可能性があります。
さらにUNLIMIT VのSIMにも関わらず、5G回線にも未対応です。
また、インターフェースもmicroUSBがインターフェースとなっており、最近USB-C給電が当たり前になってきた流れからすると、ややレガシーでケーブルをそれらと統一できないといった細かいデメリットもあります。

そのため、Wi-Fiルーター自体の性能はそこまで高いものでは有りません。
Rakuten WiFi Pocketのメリット
デメリットばっかり言うのも失礼なので、Rakuten Wi-Fi Pocketのメリットについても述べます。
初期設定や本体操作が簡単サクサク
Rakuten Wi-Fi Pocketは、めんどくさい初期設定やネット接続が必要なく、ネット利用を開始できます。
- STEP
SIMを挿入
SIM挿入口は電池パックの裏にあります。
- STEP
電池パック取り付け〜充電
付属のバッテリーパック取り付けて本体を充電。
- STEP
端末をWi-Fiへ接続
QRコード 手動設定 スマホやタブレットの場合は、カメラでQRコードを読み取るだけで接続。その他機器を繋ぐ場合は、WPSか手動設定で接続。
特に、QRコードを読み取るだけで、SSIDやパスワードの設定など確認すること無く利用できるのが良いですね。
他のWi-Fiルーターにもこの機能が搭載されているものがありますが、ほとんどスマホのアプリを介して設定することとなるので、少し手間です。
Rakuten WiFi Pocketは、本当にQRコードを読み取るだけで楽なのが良いです。
また、もちろんWPSボタンもあるので、かんたん設定やこれに対応していないと接続が難しくなるスマート家電との接続もできたり、SSID指定とパスワード入力による手動設定も可能。
本体の操作も画面遷移がサクサクなのもメリット。ページ送りボタンでスムーズに切り替えができます。

ちなみに詳細設定は、この製品をつないだ状態で「192.168.0.1」 にアクセスすれば管理画面に入ることができ、そこで設定することができます。


この管理画面でチェックしておきたいポイントは「簡易設定」にあるSSIDの変更とWi-Fiパスワードの変更。
自分の好きなものに変更できるので、手動設定が楽になります。


このように詳細な設定は、管理画面から実行できます。
モバイルルーターが実質タダで手に入り、楽天SPUも+1倍
Rakuten mobileでは、現在Rakuten UN-LIMIT Vを契約することによって、このルーターを1円で購入できるキャンペーンを実施しています。
しかも、契約した後のアンケートに回答することで1ポイントもらえるので、実質0円で本体を手に入れることができます。
しかもこれを契約することによって、楽天モバイルを利用することになるため、「楽天SPUが+1倍」が適用されます。

つまり、WiFiをそこまで必要としていない人でも楽天市場をよく利用している人は、とりあえず契約しておくことでSPU+1倍になるチケットをもらえるようなもので、そういった点でもおすすめ。
ルーターが実質タダとなるキャンペーンは、先着300万名に達し次第終了となっていますので、興味がある方は早めに申し込んでおきましょう。
性能としては上記デメリットに記載してるようなこともありますが、タダでもらえるに越したことはないです(笑)
無料期間後に解約しても違約金がかからない
これの更に良い点は、よくある2年縛りの契約などのように、解約時に発生する違約金がかからないことです。
ルーターも本体価格が9,800円ですが、現行のキャンペーンにより1円となっており、解約したからといってルーターの割賦残債を請求されるなどといったこともありません。
ということで、雑な言い方でアレですが、とりあえず契約しておくくらいの感覚でも良いかと思います。
もちろん1年後の無料期間終了後には、通信費「2,980円」が請求されることには注意です。
Rakuten WiFi Pocketの本体仕様
最後に、Rakuten WiFi Pocket本体の仕様や、利用してわかったデータについて掲載します。
スペックまとめ
本体のスペックは以下のとおりです。
項目 | スペック |
---|---|
サイズ(高さ×幅×厚さ) | 94.5×61.2×17.1 mm |
重量(電池パックを含む) | 約 100 g |
インターフェイス | USB 2.0(micro USB Type-B) |
連続待受時間 | 300 時間 |
連続使用時間 | 10 時間 |
Wi-Fi 規格 | IEEE802.11(b/g/n) |
最大同時接続数 | 10 台 |
通信方式 | LTE (FD):B1、B3、B8、B11、B18、B19、B21、B28 TD-LTE:B41 WCDMA:B1、B5、B6、B8、B19 |
充電時間 | AC アダプタ:4.5 時間 パソコン接続:5 時間 |



スピードテスト(WiMAX・Softbank系SIMとの比較)
Rakuten WiFi Pocketについてスピードテストをしてみました。
ここでは、WiMAX2(WX06)やNomad SIM(ソフトバンク)と比較しています。




検証結果
端末 | 下り | 上り | Ping |
---|---|---|---|
Rakuten WiFi Pocket | 28.2Mbps | 4.04Mbps | 33m/s |
FS040W(Nomad SIM) | 33.0Mbps | 27.7Mbps | 41m/s |
WX06(WiMAX2) | 64.2Mbps | 17.0Mbps | 45m/s |
何度か検証しましたが、上り速度が少し遅いかなという印象は受けたものの、下り速度は安定して10〜20Mbpsほど出ていて、動画視聴やSNS利用には全く不自由しませんでした。
また、リモートワーク利用でTEAMSのビデオ会議や仮想環境へのリモート接続もやっていますが、いずれも動作遅延などありません。
PC作業などでよほどの大容量のファイル転送をしたりなどでなければ、問題ないかと思います。
バッテリー持ちの実測時間
結構驚いたのがこのバッテリー持ち。公称値に近い駆動時間(9〜10時間)でけっこう長持ちします。
実際に、以下の環境で合計5日間程度テレワークを中心に利用してみました。
- 業務用PCに接続(仮想環境へのリモート接続で常時画面データ転送の通信が発生)
- ビデオ会議(Microsoft TEAMS、ZOOM)
- 休憩時間や業務終了後にYouTubeを視聴(2時間前後)
- 全て2.4GHzでの接続
これで10時間程度WX06だとこの利用で5時間強しかもたなかった所、Rakuten WiFi Pocketだと8〜10時間程度持ちました。
ロースペックであることや、同一地点での利用で通信切り替えが発生しなかったからかもしれませんが、意外にも結構長持ちしました。
レビュー総括
1年無料でしかもポケットWi-Fiが実質タダでゲットできるということで、本当に大丈夫なのか?という点を念頭にレビューしてきましたが、結論としては全然許せるレベル。
留意点として、以下を予め考慮しておくと良いかと思います。
- 基本パートナーエリアを利用するものと捉える(エリアに関わらず楽天回線を掴めたらラッキー、基本は1年無料で5ギガ/月が利用できると捉える)
- 端末のスペックとしては微妙だが、ネットは普通にできる
- 違約金はかからないが、1年後に2,980円/月がかかる
上記を念頭にあまり期待しすぎなければ、無料なのでとりあえず契約しておく、というのも十分アリな製品と感じました。

Kou
なんせ、ルータ本体を実質タダでゲットできるので…笑 先着300万名なのでお早めに!
今後さらに楽天エリアが広がっていくことに期待ですね!
\実質無料でルーター+回線が手に入る/