スマートリモコンといえば、スマホから家電を操作したり、スマートスピーカーから音声操作をするのに便利な製品。
スマートスピーカーが発売された初期の頃から、スマートホーム化に必携のデバイスで、私も多くのスマートリモコンを使ってきました。
このスマートリモコンは、今では多くの製品が発売されていますが、その老舗とも言える「ラトックシステム」から、新しいスマートリモコンが発売されたのでご紹介します!
それがラトックシステムの「smaliaスマートリモコン」。この製品の特徴は以下の通り。
- すぐ使える簡単設定&らくらくスマートスピーカー連携
- 家電コントロールを自動化するシーン機能
- 遠くまで届く赤外線
- リモコン一体型のセンサー
- 安心のサポート・技術(国内メーカー・365日対応の専用サポート)
- デバイス連携
ラトックシステムは、制御機器メーカーとして有名で、日本でスマートスピーカーが発売された初期(2017年〜)から品質の高いスマートリモコンを発売してきました。
どういう点が優れているか、本記事にて細かい部分まで含めて解説いたします。
前作のレビュー
もくじ
smaliaスマートリモコンの外観
smaliaスマートリモコンの外観と本体仕様について、整理します。

こちらが本体。

背面は、画鋲をかけられる穴がついています。これで、壁掛けが簡単に可能。

アーム部分にセンサーを内蔵しており、アーム部分を立てることができます。
アーム部分が独立しているので、スマートリモコン本体から発する熱を避けることができ、正しい温度データ等を計測できるのがメリットです。
温度・湿度だけでなく、照度センサーも備わっているのが良い点です。


スマートリモコンには珍しく、本体はUSB-Cによる給電です。
差し込みがしやすかったり、スマホなどのケーブルを流用でき、取り回しが良いです。

最後に、本体スペックをまとめます。
項目 | 仕様 |
---|---|
型番 | RS-WBRCH1 |
対応スマートスピーカー | Amazon Alexa 搭載スピーカー(Amazon Echo など) Google アシスタント搭載スピーカー(Google Nest/Home など) Siriショートカット(iOS12以降) |
搭載センサー | 温度・湿度・照度センサー |
Wi-Fi | IEEE 802.11 a/b/g/n(2.4GHz/5GHz Dual bands) |
Bluetooth | Bluetooth Low Energy |
赤外線 | 有効範囲 最大25m(見通し) |
外形寸法・重量 | 約60×60×20mm(突起部含まず)・約42g |
ラトックシステムのスマートリモコンは、昔から赤外線の照射範囲が広いのが良い点。(通常10m前後なので)
次の章で、実際に利用してみたレビューを掲載します。
smaliaスマートリモコンのレビュー
smaliaスマートリモコンを実際に利用してみましたので、レビューをしていきます。
設定がかなりしやすく初めて手を取る方におすすめ!
smaliaスマートリモコンは、他社スマートリモコンと比較しても初期設定が非常にしやすいです。
それは、主に以下の3点がその理由です。
- Wi-Fiが5GHzに対応しており、SSIDを意識しなくてすむ
- プリセットがわかりやすい(国内で利用される家電に厳選、リモコンの画像まで掲載)
- 音声アシスタント連携は、アプリの画面から直接リンクできる
少し冗長になるかもしれませんが、これがsmaliaスマートリモコンの一番良いところなので、詳しく解説します。
Wi-Fiが5GHzに対応しており、SSIDを意識しなくてすむ
まず1.について。Wi-Fiが5GHzに対応しているので、「Wi-FiルーターのSSIDをどちらに設定すれば良いか?」というわかりにくさを回避できます。
スマートリモコン(スマート家電全般)は、ほとんどの製品が「2.4GHz帯」のみに対応しており、スマホのWi-Fi設定を利用して、インターネットへの接続設定を行います。
そのため、スマホ側が仮に5GHz帯に接続されている場合、一旦2.4GHz帯に接続し直してから、スマートリモコンの設定をする必要があります。

一度2.4GHz帯のWi-Fiに繋ぎ直す必要がある。
これはこの手の作業に慣れている人でないと、結構面倒だと思います。
smaliaスマートリモコンは、Wi-Fiの5GHz帯と2.4GHz帯の両方に対応しているため、この手間を省くことができるんです。


プリセットがわかりやすい(国内で利用される家電に厳選、リモコンの画像まで掲載)
次に2. について。
ラトックシステムのスマートリモコンは、国内で多く利用されているプリセットに厳選されています。
海外企業のスマートリモコンだと、「海外でも利用されている家電とごちゃまぜ」になっていて、プリセットから家電のリモコンを登録する際に、多くのパターンから選ばなくてはならなくなります。


その点、ラトックシステムのスマートリモコンは、プリセットが豊富なだけでなく、国内でよく利用されている家電メーカー・家電型番に厳選されていて、わかりやすいものになっています。
加えて、新しいのが「家電リモコンの画像」まで用意してくれている点です。


これは他のスマートリモコンにはないきめ細やかさです。
惜しいなと思ったのは、他社製品にあるような「プリセットのマッチング」に対応していないことです。
リモコンのボタンを押すだけで、自動で最適なプリセットを選んでくれるものがあります。
smaliaスマートリモコンは、その機能がないため、型名やリモコン画像から読み解いて、プリセット設定をする必要があります。
この点を除けば、smaliaスマートリモコンはプリセットがとてもしやすい製品となっています。
音声アシスタント連携は、アプリの画面から直接リンクできる
最後に、3.について。音声アシスタント連携は、smaliaスマートリモコンアプリの画面から直接設定できます。

通常、音声アシスタント対応のスマート製品は、「一度音声アシスタント側のアプリを開いて、スキルを導入してから、」登録した製品を連携させる仕組みとなっています。
smaliaスマートリモコンは、例えばアレクサであれば「App-to-App連携」に対応しており、音声アシスタント側のアプリを開くことなく、smaliaスマートリモコンに登録した家電を連携させることができます。


これは、特にアレクサやGoogleアシスタントと違い、音声アシスタント内に家電の操作機構を持たない仕様の「Siri」でも同様で、直接ショートカットを作成できることがメリットです。


(画像右のように好きなフレーズに変更もできる)
これ以外にも随所にきめ細やかな配慮がされていますが、主だった理由は上記3点です。
他の章でも、この設定のわかりやすさについて触れていきます。
家電の遠隔操作・音声操作が便利
smaliaスマートリモコンを導入する最大のメリットは、家電の遠隔操作・音声操作ができることです。
外出先から家電が操作できたり、ハンズフリーで家電操作できるようになるため、生活が一気に変わります。
例えば、暑い日(寒い日)にエアコンを帰宅前にかけておき、着く頃には、部屋を冷まして(暖めて)おく、といったことが可能です。
また、外出前にバタバタしていて家電を消す時間がない時でも、とりあえず家を出て、後から移動中に消しておくなんてこともできるので、時短にも有効です。(ピーク時間をずらすという意味で)


ただ、現状ではアプリが少し重たいのがネック。
たまに操作中にフリーズして固まったり、ページ遷移の読み込み時間が発生したりしたので、今後のアップデートで改善されることに期待です。


一方、音声操作は、家事をしながら家電を操作したり、布団に入って寝に入る際に、手元にリモコンがないところからでも家電のオフなんてこともできちゃいます(ものぐさw)
smaliaスマートリモコンは、アレクサ標準のスマートホームスキルに対応しており、シンプルなセリフで家電の操作ができます。
できること | セリフ例 |
---|---|
家電をつける | アレクサ、〇〇をつけて |
家電を消す | アレクサ、〇〇を消して |
エアコンのモード変更 | アレクサ、エアコンの暖房をつけて |
エアコンの温度変更 | アレクサ、エアコンを24℃にして |
照明を暗くする | アレクサ、照明を暗くして |
照明を明るくする | アレクサ、照明を明るくして |
テレビのチャンネル変更 | アレクサ、チャンネルを1にして/あげて/下げて |
テレビのボリューム変更 | アレクサ、テレビのボリュームを上げて/下げて |
このように、smaliaスマートリモコンの導入だけで、ライフスタイルが一気に便利になることが、メリットです。
家電の自動操作もできる
smaliaスマートリモコンの良さは、スマホやスマートスピーカーで操作できるだけでなく、自動操作も可能なことです。
これは、「シーン機能」というものを用いて操作します。
シーン機能は「あるタイミングになったら、家電を操作する」という設定が可能です。
このうち、あるタイミング(実行条件)の設定は、以下の機能があります。
- スケジュール(【月曜日】の【18:00】に【家電】を実行)
- 温度(温度が【XX度を超え】たら、【家電】を実行)
- 湿度(湿度が【70%を超え】たら、【家電】を実行)
- CO2濃度(CO2濃度が【1000ppmを超え】たら、【家電】を実行)(※)
- 自宅(スマホのGPSを利用して自宅【100m圏内近づい】たら、実行する)
【】の部分を任意の設定にすることができます。
(※)別売りの環境センサーが必要です。


特に便利なのは、自宅に近づいたら(離れたら)、家電を実行するという機能です。
家電のタイマーやスケジュール設定だと、不測の事態で帰宅(出発)の時間がずれてしまった際に、タイミングよく家電をオン・オフできないこともあります。
このGPSトリガーは、出発・帰宅のタイミングに合わせて家電を自動操作できるのが良いです。


このシーン機能は、プリセットされている(使い方を提案してくれる)のが親切。
最初は使い道をイメージできない方でも、これですぐに便利なシーン設定を生活に取り入れることができると思います。

とてもきめ細やかです。この点も、smaliaスマートリモコンがスマートリモコン初心者の方におすすめできる理由です。
欠点としては、ラトックシステムはSwitchBotや+Styleなどと比べて、スマートホームの関連製品が少ないため、細かい仕組みづくりがしにくい点にあります。
ただそれも、音声アシスタントの以下の機能を借りれば、基本的なスマートホームライクの仕組み作りが可能で、ある程度他社製品と連携させることができます。


室内のモニタリングで見守りにも役立つ
smaliaスマートリモコンは温度・湿度・照度をリアルタイムでモニタリングすることができます。

これで、設定温度・湿度を調節して、快適な室内にすることができますね。
このデータは、先述のシーン機能を使って自動操作をすることにも活用できます。
例えば、「温度がXX度になったら、エアコンを25度でつける」「温度が23度を下回ったらエアコンを26度にする」といった形で、設定温度を切り替えることで、室内の空調を整えるのと同時に節電にも役立ちます。
smaliaスマートリモコンでは、グラフでそれらを表示することも可能。
前作RS-WFIREシリーズではグラフ表示ができなかったので、smaliaスマートリモコンになってからの進化点です。


smaliaスマートリモコンの良い点は、温度・湿度に加えて、照度センサーもついていることです。
室内の明かりでその人が生活しているか否かがわかるため、高齢者の見守り用途にも役立ちます。
温度・湿度データも確認できるので、エアコンのつけっぱなしや消し忘れ対策にも有効です。
これ一台導入するだけで、生活を便利にするだけでなく、見守りにも役立つって中々すごくないですか?
たったこの1台のデバイスで、ライフスタイルが大きく変わるので、コスパがめちゃいいです。
レビューまとめ
smaliaスマートリモコンは、特に「設定が簡単にできる」ことが特徴のスマートリモコンです。
こういうネットワーク系のデバイスって、設定などが面倒だと使わなくなるので、それに疎い人でも簡単に使えるようになります。
加えて、365日のサポートもあるので、安心して利用できると思います。
最後に、この製品をおすすめできる人とできない人をまとめます。
- 自宅をがっつりスマートホーム化したい方
- スマートリモコンを初めて使う方
- スマートホーム化を試してみたい方
- 自宅の空調管理をしたい方
- 見守りに便利な製品が欲しい方
以上です!ラトックシステムは古くからスマートホームで有名な企業でもあるので、その品質も良く、おすすめですよ!
ラトックシステム smaliaスマートリモコン(RS-WBRCH1)レビュー
smaliaスマートリモコンは、スマートリモコンとしては珍しく「USB-C給電」・Wi-Fiの「5GHz帯」にも対応しており、音声アシスタント連携やシーンのプリセットも含めて、初期設定がとてもしやすい。リモコン外部のアーム部分に温湿度照度センサーを搭載するなど、前作と比べて細かい部分で設計が変更されていた。
アプリがやや重たいのがネックだが、今後のバージョンアップに期待。国内メーカーで365日のサポートも完備。上記から、全般的に初めてスマートリモコンを手に取る方におすすめな製品。
メリット
デメリット