スマートリモコンは、赤外線リモコンで操作する家電の多い日本においては、とても便利なデバイスです。
それ一台持っているだけで、スマホから家電を遠隔操作できたり、スマートスピーカーから音声操作、果てはセンサーを使った自動制御まで可能となります。
ただこれの最大の欠点は、赤外線を飛ばすだけの装置であることから、発信した先の家電が実際に操作されたのか確認する術がないため、特にリモート操作するときには不安になるポイントです。
今回は、自分が実践してきた中で、スマートリモコンで稼働確認をするのに最適な方法を整理していきたいと思います。

Kou
マニアックな内容ですが、安全にスマートリモコンを使うための、一つの手段として見てください。
もくじ
取れうる手段
上述の通り、スマートリモコンの中で操作した先の家電の稼働状況まで確認可能なデバイスは、ほぼありません。
個人的には家電の誤動作につながる部分なので、結構クリティカルな問題だと思っているんですけどね。。。
特にテレビはトグル電源(電源ON/OFFボタンが一体化)のものが大半で、最後の状態次第で、家電の誤動作につながりやすいデバイスです。
唯一eRemote Proが電流センサーを内蔵しており、これをエアコンに装着することで、電力をスマホアプリから確認して、操作することができるようになっています。

ただ、これは現在一般発売は終わっており、法人向けのみとなっています。
そんな中、私が試した方法は以下の2点。
スマートプラグを活用する【非推奨】

スマートプラグを活用すれば、主電源を直接制御することによって家電を強制的かつ確実にオフオンできます。
つまり、スマートリモコンでの操作に関わらず、家電の電源の状態によって、家電の稼働状況を制御できるものですね。
これは、一般的なスマートプラグよりも、赤外線リモコンユニットを間に介在させ、スマートリモコンでこれをコントロールした方がやりやすいです。
スマートリモコンのルールの中で、順番に制御することができるからですね。
ただ、これには欠点があります。それは、スマートリモコンでおよそ操作する主要家電(エアコン・テレビ・シーリングライト)は、スマートプラグを使わない方が良い/使えないことです。
まずエアコンですが、主電源をつけて即時に稼働させると、故障のリスクが高くなります。

同様にテレビも主電源を切ってしまうと、予約録画ができなくなったり、内蔵時計が狂ってしまう可能性があるという問題があります。
また、シーリングライトはそもそも主電源をスマートプラグで操作できるものではありません。
よって、スマートリモコンの稼働確認(というか強制オンオフ)向けとして、スマートプラグを利用する方法はあまりおすすめできません。
ネットワークカメラを導入する【推奨】

最も手軽で、様々な家電をまるっと管理できたのは、ネットワークカメラ(スマートカメラ)を導入することです。
つまりどういうことかというと、実際に稼働しているかどうかをスマートフォンから「見る」という考え方としてはシンプルな形ですね。
ネットワークカメラは、部屋のどこかに常設しておくもので、スマートリモコン自体の監視カメラのようなイメージです。
安いものでは1個3000円くらいから導入が可能です。それ以外にもお古のスマートフォンを活用するでも良いかと思います。
どんなものがおすすめかというと、以下の通りです。
Arlo
ネットワークカメラの老舗的存在ともいえるArloシリーズはこの観点では最もおすすめです。
なぜかと言うと、スマホのGPSをトリガーに、検知モードを切り替える「ジオフェンス」モードがあることです。
これにより、帰宅時には「待機」、外出時には「警戒モード」といった形で自分が外出している時になんらかの動作・音声を検知した際にスマホに通知がいくようになっています。
これが、仮にテレビが誤動作した場合でも、その映像・音声によって外出時でも自動的に通知が届き、念のため遠隔でスマホからチェックして、オンオフすることが可能です。

ただしネックは高いこと。。。私はたまたま持っていたのでとても重宝しますが、防犯など他に明確な目的があって、初めて価値を見出せるくらいの価格かなと思います。
TP-Link KC100
TP-Linkのネットワークカメラ:KC100は値段も安価なわりに機能が豊富でおすすめです。

Arloのようなジオフェンス機能を有してはいませんが、スマートディスプレイに映像表示ができたりと、いろいろな用途に利用できます。
スマートホーム化している人は、スマートスピーカーやスマートディスプレイを持っている方も多いと思いますので、この稼働確認目的以外にもペットの確認とかにも利用できるのが良いですね。

ORBIVOネットワークカメラ
スマートリモコン「MagicCube」で有名な、ORBIVO(Covia社)には、ネットワークカメラがラインナップにあります。合わせて導入するのは一つの手ですね。
これは、「MagicCube」や「MagicDot」を使っている方であれば、同一アプリから設定できるので、例えばスマートリモコンと組み合わせて仕組みづくりができるのがメリットです。
MANOMA 室内コミュニケーションカメラ
部屋にネットワークカメラを設置するというのは、監視カメラのような感覚で物騒に思ったり、プライバシー上の不安を抱える人も多いのではないでしょうか。
そんな方には、MANOMAというスマートホームサービスの「室内コミュニケーションカメラ」がおすすめです。
これの特徴は、外出帰宅に合わせて「開閉シャッター」が自動で開閉する珍しい仕組みを持っています。

これにより、スマートリモコン操作時にはカメラから覗けるだけでなく、稼働確認をする必要がない、自宅にいる際は、自動的に開閉シャッターが下りているといったコントロールが可能で非常に便利です。
MANOMAには、スマートリモコンで売れ筋の「RS-WFIFREX4」がサービスに含まれているので、これからスマートホームを始める方はマルッとMANOMAを導入するのもおすすめです。
Echo Show 5
最後にEcho Show 5。これもカメラがついており、「呼びかけ機能」によってスマホから自宅に置いてあるEcho Show 5から室内の映像を確認することが可能です。
こちらも開閉シャッター(手動開閉)がついているという点で、プライバシー面での配慮も行き届いているのが良い点。

スマートディスプレイは、スマートリモコンとセットで持っている方も多いと思いますので、これを利用するのも手です。
電力で監視する【今後注目】
最近は行政主導でスマートメーターの導入がジワジワと進んでいます。みなさんのご自宅も、知らずのうちにスマートメーターが導入されていっています。(申込みをすれば無料で敷設できます)
そんな中で、家庭内エネルギーを可視化・運用できる製品として「Nature Remo E」という製品が出てきました。
この製品は、スマートリモコン:「Nature Remo」でおなじみ、「Nature社」が新しく発売する製品で、家庭内電力の可視化から将来的には電力の個人間売買を実現することも視野に入れた製品です。
これをスマートリモコンの稼働監視として活用するイメージです。
Nature Remo E(Lite)では、家庭内の総電力をスマホアプリからグラフで確認することができます。家庭内で大きな電力を使うものはエアコンなので、これの上がり下りで実際についているのかを確認できるというわけですね。
利用イメージは、以下の記事もご参考ください!
おわりに
さて、今回はスマートリモコンで家電の稼働確認をすることとして、取れうる手段を紹介してきました。
スマートリモコンってとても便利なデバイスなのですが、この点に目を瞑られていることが多い印象だったので。
個人的には、以下の点でネットワークカメラの導入がおすすめです。
- 家電に取り付ける必要がない。(ゴチャゴチャしない)
- あらゆる家電をまるっと監視できる(そもそも目視なので)
- 防犯・見守りのように持っておくと応用が効きやすい
他により良い方法があれば、この記事に加筆していきたいと思います。