プロジェクターは、テレビよりも大画面視聴ができ、場所をとらなくて良いのですが、ある程度距離を離して設置したりと工夫が必要です。
その中で、超短焦点プロジェクターは、非常に短い投影距離で大型の映像を投影できるのが便利。
今回は、その超短焦点プロジェクターの最新作、「ViewSonic X2000B-4K」をご紹介します。
この製品の特徴は、以下の通り。
- 4K Ultra HDの超短焦点レーザープロジェクター
- 劇場レベルの25Wデュアルスピーカー by Harman Kardon
- DOLBY/DTS対応で音質を生き生きとさせる
- Rec.709色域100%カバーで高い色再現性を実現する Cinema SuperColor™テクノロジー
- 豊富な入出力端子(HDMI×2、USB×2、オーディオジャックIN/OUT、LAN×1)
実際に利用したのですが、その色彩豊か・滑らかな映像美には大満足!
しかもスピーカー音質も良いため、映画視聴やゲームをする際に、臨場感・迫力を伴って楽しむことができ、もはや「スッキリ置けるテレビ」として難なく利用できる性能を体験できました。
そんな、ViewSonic X2000B-4Kについて、レビューを通じてその魅力を語ります。
もくじ
設置と初期設定
まずは、本体の外観と設置、初期設定を簡単にまとめます。
本体外観
開封してみると、本体・リモコン・クイックスタートガイド、スケールカード、クリーニングクロス、保証書が同梱されています。

本体上部にはレンズが搭載されており、ここから斜め上向きに映像が投射されます。
レーザーリン光技術を搭載しており、レーザ光源タイプのプロジェクターです。約 20,000 時間の長寿命と高品質な映像体験ができるとのこと。

本製品は、長さ33.2センチ、幅45.1センチメートルでやや大型です。
しかし、超短焦点プロテクター機能があるため、壁にほとんど接触させた状態で設置できるという利点があります。通常のプロジェクターとは異なり、壁から離れる必要がないため、その設置は容易。
下から上に投射するという構造上、テレビ台や三脚も必要とせず、床に置くだけで満足に映像視聴できるのも地味に使い勝手の良いポイントです。
ただ、本体の横幅が45.1cm、縦の長さが33.2cmあり、これに加えて最低5cmは壁から離す必要があったため、「幅:45.1cm× 縦:38.2cm」の設置スペースが必要となります。


背面には、多くのポートが搭載されており、2個のUSBポートと2個のHDMIポートがあります。
さらに、HDMIポートのうち1つがARC仕様なので、サウンドバーなどのオーディオ機器へ、HDMIケーブルのみで出力することも可能です。(オーディオミニジャックもあるので、接続も柔軟)

スピーカーは、かのharman/kardon製の高品質スピーカーを搭載。DTSやDolby Audioもサポートしており、この詳細は後述します。

本体下部には、高さ調節ダイヤルがついており、微妙な角度調節も可能となっています。


滑らかなラウンド型のデザインとこのスピーカーに高級感があって、映像を投影しなくても高級感のあるスタイリッシュなデザインです。
リモコンも同梱されており、音量調節や映像調整、各種設定が可能です。

このリモコンは、赤外線となっており、スマートリモコンが使えるのもメリットです。
ただ、Bluetoothリモコンと比べると、受光部分がやや狭く、本体の上から操作しても反応がしにくかったです。
そのため、本体と並行か下部からリモコン操作をする必要があります。スマートリモコンを導入して操作しやすくするのも良いと思います。
最後に、本体スペックをまとめておきます。
項目 | ViewSonic X2000B-4K |
---|---|
解像度 | 3840 x 2160 (4K UHD) |
明るさ | 2,000 ANSI ルーメン |
内蔵スピーカー | 50W (Harman Kardon 10Wツイーター + 15W ウーファー x2, Dolby/DTS 対応) |
投写距離 | 超短焦点:100インチ時 約0.23 m |
重さ | 6.8 kg |
外形寸法 (WXHXD) | 45.1 x 10.0 x 33.2 cm |
台形補正機能 | 手動四隅調整;60点校正ポイント |
ストレージ | 32GB (26GB利用可能) |
特徴 | 4K HDR 超短焦点 スマートレーザーホームプロジェクター(黒) |
付属品 | 電源コード x 1 ; リモコン x 1 ; クイックスタートガイド x 1 ; スケールカード x 1 ; 保証書 x 1 |
本体カラーが2種類あって、ブラックかホワイト(X2000L-4K)が選べます。


このプロジェクターは、映像を投影しない場合は置きっぱなしになるので、カラバリがあることによって、インテリアに合わせやすくて良いですね。
初期設定
初期設定は、簡単です。自宅のWi-Fiにつなぎ、リモコンのペアリングをすると完了です。


一応、アプリが内蔵されていますが、海外のサービスが中心となっており、基本的には外付けのドングルやセットトップボックスの利用を推奨します。


なお、ViewSonic X2000B-4KにはAndroid TVが搭載されていませんが、代わりに本体価格が一般的な超短焦点プロジェクターよりも1〜2万円程度安く、Amazonで15,000円OFFのクーポン(2023年2月現在)も付いています。
差額でFire TV Stick 4KやChromecast with Google TV 4Kを購入しても、お釣りがでるほど。
実際、それらのSTBやドングルを個別に購入した方が、アプリやOSのバージョンも最新のものに更新されやすく、また細かい操作や設定で優位な面があります。


リモコンが2つになるなどのデメリットはあるものの、総合的なコスパを考えると、むしろ後付けの方がソフトウエア的な選択肢が出て良いとも思える部分です。
ViewSonic X2000B-4K レビュー
ViewSonic X2000B-4Kを、実際に利用してみましたので、レビューをしていきます。
わずか23cm離すだけで100インチの投影が可能!
超短焦点プロジェクターは、壁にほぼ密着して設置しても大画面投影が可能なのがメリットです。
わずか23センチの距離で100インチの大画面投影ができます。5センチ離すだけでも64インチとなり、これだけでも十分なサイズです。



背面のケーブル接続を含めた、実質の壁からの最短距離であった「5cm」でも投影してみました。


仕様上の、壁と本体の距離とインチ数の関係は、以下の表の通りです。
壁との距離 | 画面サイズ |
---|---|
8.2cm | 65インチ |
13.7cm | 80インチ |
23.4cm | 100インチ |
41.7cm | 120インチ |
また、本体には高品質スピーカーが搭載されており、設置すると少し分厚いサウンドバーのようになります。
モニターも不要で、画面を投影していない場合はただの箱のような印象です。
本体のデザインがかっこよく、ブラックとホワイトの2種類の本体カラーがあるため、インテリアにもなじみやすいです。
また、テレビのモニターは清掃が大変だったり、壁面との関係で邪魔になることもありますが、プロジェクターはそのような欠点もなく、テレビ台も必要としないため、最悪床置きでもOK。
このようなことから、定位置に置いておくだけでいいし、距離を数十センチ離すだけで、画面のサイズを柔軟に変更することができたりすることで、テレビよりも扱いやすいです。
四角の調整、台形補正だけでなく、60点校正ポイントによるワープ調整も可能であり、曲面に投影する場合でも細かく調整ができるのがメリットです。



このように、近距離の壁に大画面投影が可能なだけでなく、細かい画面調節ができるのも、X2000B-4Kの良さです。
4K HDR画質の画質が素晴らしい
この製品の一番の驚きポイントは、4K HDRの画質が鮮明で見やすいこと。
風景動画を映してみたところ、森林の緑は階調豊かに表示されており、紅葉の赤みもきめ細やかに映し出されました。


映像の残像感も少なく、以下の動画ではオーロラが滑らかに映っていることが確認できます。
この高品質な画質は、Cinema SuperColor™テクノロジーによる高い色再現性によって実現されています。
Rec.709の色域を100%カバーしており、デザイナー向けPCモニター並みの性能となっています。
その実績として、世界最大規模のプロジェクター専門メディアである「PROJECTOR CENTRAL」にて、「レーザープロジェクター第3位」「2022年Best of the Year Awards」の二つの賞を受賞しているそうです。


Kou
その実績の通り、高画質で色彩豊かな映像でした。(確かに色再現性に関してはXGIMI AURAよりも上に感じました)
もちろん、Amazon Prime VideoやNetflixのUltra HD画質でもしっかりと視聴することが可能です。
試しにChromecast with Google TV 4Kに接続して利用してみましたが、映画館で見ているかのような臨場感のあふれる視聴体験ができました。


映画を視聴する際にも立体感を感じられ、映像がヌルヌルと動いて滑らかです。
このことから、YouTubeの動画やNetFlixやAmazonプライムビデオの映画、TVerやAbema TVなどのライブ放送でも、綺麗な映像を視聴できます。






また、明るさは、2,000ANSIルーメンと、プロジェクターの中ではトップクラスの明るさを誇り、日中でも視聴のできるレベルです。


その画質は最高で、日中でも視聴はできますし、テレビの代わりになるといっても過言ではない性能でした。
家庭用ゲーム機に接続したゲームプレイも問題なし
ViewSonic X2000B-4Kは、家庭用ゲーム機に接続してゲームも難なくプレイできます。
試しにNintendo SwitchとPS5を接続してプレイしてみました。
デフォルト設定の状態だと、コントローラーで入力してから映像に投影されるまでに、若干の遅延がありましたが、プロジェクター側の設定でゲームモードにすることで、遅延を最小限に抑えることができ、普通のテレビと変わらない入力をすることができます。

また、PS5でも試してみました。PS5は4Kで表示することができるので、その映像の綺麗さは圧巻でした。


特に、スポーツ系のゲームが素晴らしく、『みんなのGOLF』や『MLB THE SHOW』のゴルフ場や球場の景色が鮮やかに映し出されて、臨場感が素晴らしい。



この点、先述の通り、HDMIポートが2つ付いているのがありがたいです。
片方をゲーム機に接続し、もう一方をオーディオ機器に接続することもできます。また、2つのゲームを接続したままにしておくことももちろん可能です。
ホームプロジェクターは、高価格帯のものでも外部接続端子が少ないものが多いため、この点はありがたいポイントです。
Harman Kardon製のスピーカーのキレとサラウンド感がすごい
ViewSonicには、高品質なスピーカーであるHarman/Kardonが搭載されており、低音から高音までキレのあるサウンドが楽しめます。
MUSIC VIDEOを再生してみると、ベース音からドラムのキックがズンズンと響き渡り、ボーカルから金管、楽器の音、EDMの上昇音など、迫力のあるサウンドが楽しめました。
このサウンドは、映画やゲームでも同様で、ドルビー/DTS対応で臨場感あふれる映像体験ができます。

ViewSonicは、まるで高級なサウンドバーがプロジェクターにくっついているかのような印象を与えます。
室内に響き渡るそのサラウンド空間は素晴らしいです。

しかも、Bluetooth接続で音源の入力・出力にも対応しており、スマホの音楽を転送することで、本機をサウンドバー的に利用することも可能。


スペック的には、25Wデュアルスピーカー、10Wツイータードライバー、15Wウーファードライバーのセットが組み込まれており、普通にスピーカーとして利用する分にも十分すぎるほどの性能。
これが綺麗な映像だけでなく、迫力のある音質を実現しており、没入感を伴って映像視聴ができました。
本体設定も充実
ViewSonic X2000B-4Kは、本体設定も充実しています。
先述の通り、補正機能に優れており、歪みや曲面での投影でも簡単に調整することができます。




また、オーディオイコライザーや映像モードなども調整することができ、映画やゲームなど、好みに合わせた調整が可能です。
外部出力の場合には、デジタル出力フォーマットを変更したり、音声出力もできます。設定項目もほぼテレビと同様のものが揃っているため、様々な利用シーンや外部機器に接続する場合でも、モードや設定を細かく調整することができます。


この辺は、様々な利用シーンや好みに合わせて調節できる設定を一通り備えていて、問題なしといった印象でした。
レビューまとめ
ViewSonic X2000B-4Kは、特に色彩豊かな4K HDR画質が素晴らしく、セットトップボックスや家庭用ゲーム機に接続した際に、色鮮やかかつ滑らかな映像美を楽しめました。
スピーカーの性能もあって、サラウンド感・キレのあるサウンドを楽しむことができ、その映像美と相まって臨場感のある映画視聴・ゲームプレイもできました。
その画質は、もはやテレビそのものと言えるほどで、超短焦点プロジェクターならでは、壁とプロジェクターの距離をとらなくても良いため、消灯時には物理的なスペースを必要とせず、インテリア的にもスッキリします。
これだけの性能で、超短焦点プロジェクターなのに、30万円を切る価格設定もコスパが良いなと感じました。
単純に高画質・高音質で楽しみたい方のみならず、特に新居に住む方へ、テレビの代わりに導入する家電として良さそうだなと思いました。
ViewSonic X2000B-4K レビュー
ViewSonic X2000B-4Kプロジェクターは、壁に密着して設置でき、壁からわずか23cmの距離で100インチの大画面投影が可能。外観も高級感があり、設置してもインテリア的に部屋が狭く見えない。4K HDRの高画質で、色彩豊かな映像も楽しめるだけでなく、Harman Kardon製のスピーカーが搭載されており、映画やMVを視聴する際にもサラウンド感があった。本体設定も充実しており、歪みや曲面での投影でも簡単に調整可能で、文句なしの性能。
メリット
デメリット