Suica・Alexa・Qrioに対応し、大幅に進化して新発売!
ソニーのスマートウォッチ:「wena」は、スマート機能を、フェイス面でなく、バンド部分に搭載した製品です。
私も初代で始めて見たときにはその製品の仕掛けに感銘を受け、2017年の先行販売で購入したのを覚えています。

そんなwenaは、その後wena wrist proなどの発売で着実に進化していましたが、2020年11月にその後継となる「wena 3」がすごい!ということで購入。
早速、ファーストインプレッションとしてレビューしていきます!
- Suicaに対応
- Amazon Alexaに対応
- Qrio Lockに対応
- 静電タッチセンサー、マイク、照度センサー、心拍センサーを新搭載
- 充電がUSB-C+専用コネクタに変更
従来の欠点だったSuicaがついに搭載!他にも心拍センサーの搭載や、AlexaやQrio LockなどIoT向け進化を果たしています。ウェアラブルデバイスとして未来感もある!

メリット
- wenaがSuicaに対応したというのが何より大きい
- スマートウォッチには珍しくアレクサを搭載
- Qrio Lock連携が便利すぎる
- バッテリー持ちが良い
- スマートウォッチとしての必要最低限を備えている
デメリット
- 都度、アレクサの再設定が必要
- 睡眠ログが取れない不具合がある
- デスクワーク時にディスプレイ面が当たり違和感がある

管理人:Kou
ついにSuicaにも対応し、これで完成形!?

もくじ
wena 3 セットアップ
wena 3は、バンド部分にスマート機能が搭載されており、普通のアナログ時計に装着できることが大きな特徴です。
バンド幅は、22mmから24mmのものが対応です。
ただし、バネ棒での装着が中々難しく、かなり慣れが必要と思います。
今回はレビュー用に一般的なSEIKOのクロノグラフを用意し、装着してみます。(バンド幅:22mm)

次にwena 3に付属されているバネ棒を取り付けます。


バネ棒の取り外し・取り付けが結構難しいので、日に日にヘッドを交換するといった用途ではあまり向いていないかもしれません。
またwena 3に付属のバネ棒外しは、先端部分の幅が少し広めなので、普通のアナログ時計を外しにくいかと思います。
このような点から、頻繁に入れ替えしたい方は、専用のバネ棒外しの購入を推奨します。

ちなみに、wena 3の「レザー」と「ラバー」のみ、スマートバンド的な使い方も可能です。

本当はメタルが一番良いですが、このようなスマートバンド的な使い方もしたいことと、プライベートでも気軽に使いたかったので、その中間的な要素であるレザーを購入しました。レザーであれば、スーツにも似合いますからね。
あとは、アプリで設定していくだけです。






ここからは任意ですが、wena 3のウリ機能であるAmazon Alexaとの連携をさせます。
最初にアレクサアプリ側の設定をしておいてください。



もう一つ最初に設定しておきたいのは、これまたwena 3のウリ機能でSuica。


wenaは、基本的にiOSの「おサイフケータイ」アプリからでしか決済機能の初期設定ができないのが大きな欠点の一つですが、このSuicaについては「Google Pay」から設定・チャージするため、Android、iOS双方で設定が可能です。

Kou
初代wenaユーザーとしては、Androidでも決済の初期設定できるというのは結構な進化ポイントっす(涙)
wena 3のレビュー
さてここからは、wena 3を実際に使ってみた感想です。
付け心地は良いがPC作業時には注意
一般的なスマートウォッチは、ヘッド部分がスマート化されており、その外観も今では市民権を得てきた印象です。
ただ、やはりスーツ着用時などにはアナログ時計の方が似合うと思いますし、フォーマルなシーンではリッチな時計を装着したいところです。
最近では、アナログに寄せてきたスマートウォッチも増えてきましたが、やはりフォーマルなシーンで使うにはまだ違和感があります。
そんな中、wena 3では、普通のアナログ時計のヘッドでも装着できることがメリットです。

ディスプレイ部分には、有機ELが搭載されており、5日間持ちます。
- 万歩計の確認を平均5回
- アレクサを10回起動・操作
- Suicaで5回決済
- Qrio Lockを4回操作(家の出入り)
- 電話の着信通知(1日3回〜10回程度)
だいたいこんな感じで利用してますが、平日5日間持ちます。
wena 3は、スマートウォッチとして機能がやりすぎでないのが良いですね。それが電池持ちにも寄与していることと思います。
実際スマートウォッチのようなちっこいデバイスで、そんなたくさんのことをするかと言うとそうでもない。
この点は、Apple Watchへの不満点。機能がてんこ盛りすぎるのと、バッテリー持ちが悪い点。
wenaはそういったシンプルにスマートウォッチとして必要最小限のことができるのが良い点です。
ただし、wenaの欠点は本体をバンド部分に持ってきたという点から、デスク作業をするときにディスプレイがあたって邪魔になること。
ディスプレイ部分に傷がつくというほどではないですが、ディスプレイの湾曲が普通の時計のバンドと違って不自然なので、最初はかなり違和感を感じるかと思います。

ただこの点は、2週間ほど利用して慣れましたので、そこまで不自由になるほどではありません。
Suicaに対応してきたのは何より大きい!
wena 3最大の価値は、wenaとしてSuicaに対応してきたところです。
これまでのwenaシリーズでは、EdyやiDなどのおサイフケータイに対応していたのですが、一番需要が高いとされるSuicaには非対応でした。

Kou
FeliCaの開発はソニー。Apple Watchには対応しているのに、同ソニー製のwenaには対応していないもどかしさがありました。。。
自分は、このSuica対応の有無により、wenaを使うことをやめてしまいましたが、今作からSuicaに対応したことにより、これで電車やバスに乗ることもできます。


最近はあまり見られませんが、交通系ICにしか対応していない店舗(駅構内にあるNEWDAYSなど)でもこれで利用することができますね。

実際に生活していく中では、交通系決済の利用頻度が相当に多いので、やはりSuicaに対応したという事実だけでもwena 3を購入する価値がありました。
ただし、注意点は以下の2点。
- Suica定期券を購入できない
- オートチャージを利用することはできない
私は、テレワークに移行した関係で定期を解約したので、1.はそこまで気になりません。が、オートチャージを利用できないのは少し不便ですね。
後述するアレクサとの連携設定を都度しなければならないことを考えると、頻繁にアプリを開くことになると思うので、スマホの目立つ位置に置いておきましょう。

ちなみに、それ以外は以下の決済にも対応しています。
- Suica
- 楽天edy
- iD
- QuickPay
- ANAスキップサービス
- ヨドバシゴールドポイント
- dポイントカード
Suica以外は、初期設定時にiOSの「おサイフリンク」アプリを利用しなければならない点に注意です。(Android端末の場合、初期設定後のチャージ等はできる)
アレクサはしっかり動かせるが、都度再設定の手間も
wena 3は、Amazonの音声アシスタント:「アレクサ」も搭載している珍しいスマートウォッチです。
スマートウォッチとして他にアレクサを搭載しているのは、「Fitbit Versa」シリーズくらいですね。
個人的にあとはタイマーとリマインダーをアップデートで追加してくれると完璧ですが、スマートウォッチの音声操作でできることとしては、これで十分かなと思います。
アレクサでのタイマーやリマインダーは今後のアップデートにて対応予定とされています。

本体ボタンを長押ししてからアレクサが利用できるようになるまでは2〜3秒程度かかりますが、利用したいときに長押しボタンを押して、手首をディスプレイ部分に向けるとちょうど良いタイミングで「listening」モードになるので使い勝手は悪くありません。
ただ、このアレクサは、スマホ側を再起動(またはアレクサアプリがバックグラウンドから削除)されるたびに、再度連携設定をしなければならないのが非常に手間です。




これは、きちんと復帰できるようにファームウェアのアップデートをしてもらいたいところです。
これがあるため、私は朝起きて身につける際に、ヘルスケアチェックと同時にアレクサ起動を確かめて、「ready」となっているかチェックするようにしています。
Qrio Lock連携×アレクサ対応でスマートホーム的な活用も
wena 3は、スマートロックの「Qrio Lock」との連携にも対応しています。
これは、もちろんQrio Lockを購入しなければなりませんが、wenaを買ったならぜひ導入をおすすめしたい製品です。
これによって、家の鍵の開け締めがwena 3から可能となります。



上の画像のように、本体の物理ボタンをダブルクリックで「解錠」操作ができたりします。
これは誤動作が気になる方もいると思いますが、Qrio Lockとの間は、Bluetoothのみで通信されているようで、そのおかげで動作レスポンスは速いものの、遠隔地からの操作(インターネット経由)はできない仕様となっています。
これは、スマートロックとしては欠点のように見えますが、鍵の開け締めは基本ドアの前でするのみの自分にとっては、誤動作を防げるという点においてはメリットと感じています。
スマートウォッチに搭載されているものにしては、動作もとってもスムーズで安心。

Kou
スマートロックには手ぶらで解錠という自動操作もあるのですが、不安定。wenaであれば実質手ぶらで解錠できるようなものなので、かなり使いやすいです!
私は更に、SwitchBotというスマートホーム製品を使い、それをwenaのアレクサ(定型アクション)経由で操作することで、マンションのオートロックも解錠するなんてこともしています。
これと、wena&Qrio連携を組み合わせることにより、マンションのオートロックから自宅のドアまで鍵いらずで帰宅できるのが何よりストレスフリーで、この点がwenaを買って一番よかったポイントでした。
wena 3は、周辺機器を揃えておく(スマートホーム化)をしておくことにより、キャッシュレスだけでなくキーレスも実現できるんですよ!
Qrio Lockはwena 3とセットで購入するとなると高額なので、Rentioのような家電のレンタルサービスで試してみると良いです。便利だったら購入しましょう。
参考Qrio Lockのレビュー
ヘルスケア(活動ログ)機能も充実
wenaは、元々活動ログ(ヘルスケア)もウリの機能の一つです。
wena 3では、「wena wrist active」で搭載されている心拍数チェックを利用できるのが大きいです。





特にビジネスシーンで使うことが多くなる想定なので、仕事でパット見アナログ時計の中にそれを忍ばせておけるのは結構嬉しい点。緊張のある時とかけっこう気になっちゃいますw
ただし、「active」にあったGPSは内蔵していないので、注意しましょう。
ヘルスケア機能でできることを以下にまとめます。
- Heart Rate:ソニー独自のアルゴリズムで心拍数*を計測。
- Steps:歩数、消費カロリー、移動距離を確認。
- Sleep:時間ごとに睡眠の深さを4段階表示。
- VO2 Max:持久力の指標である最大酸素摂取量(VO2 Max)を推定。
- Stress & Recovery Body Energy:心拍のゆらぎをキャッチし、ストレスレベルを推定できます
これらを合わせて一つのデータとしてチェックできるのが、wenaの良い部分。
本作では、睡眠ログを計測することもできますが、私のwena 3ではこれをチェックできない不具合があります。
他の方でも同様のようで、これは今後アップデートにて修正される見込みです。
私は睡眠計測に関しては、別の製品を利用しているので寝る際にはいつも外しておりあまり影響はないのですが、これも今後のアップデートで改善してほしいところです。
おわりに:今後のアップデートに期待大!
取り急ぎのファーストインプレッションを述べてきましたが、まず機能としてできることについては大満足の製品でした。
ただ、今回のレビューで述べたように、現在ではアレクサの連携設定や睡眠計測など、ソフトウエア面での欠点が目立ちます。
また、Suicaの定期券購入・オートチャージやアレクサでタイマー・リマインダー機能が追加されれば多くの人に喜ばれるかと感じます。
この点は今後のアップデートで修正できる範囲かとも思っていますので、引き続き利用していき、変化があればこのレビューに追記していきます!