【レビュー】第2世代Amazon Echo Plusは第1世代とどう変わった?実機比較と今後への期待

10月30日に新発売となった第2世代Amazon Echo Plusを購入しましたのでレビューします。

私としては、Echo Subと組み合わせ、Alexaによるオーディオシステムを強化する目的で購入しました。よって、このEcho Plusは2台購入しています。

また音質面だけでなく、第1世代と比較して本体面や機能面でいくつか進化を遂げています。

私は第1世代のEcho Plusも持っているので、実機比較を中心に取り急ぎ利用してみた感想を掲載していきたいと思います。

この記事は、2018年11月に執筆しています。現在本製品は販売終了しています。最新のラインナップは、以下の記事をご参考ください。

Echo Plusとは?

Echo Plusとは、Amazon Alexaを頭脳としている、Echoシリーズモデルの一つです。スピーカー型としては最上位のものとして位置付けられ、良いスピーカーやスマートホームハブを内蔵しているのが特徴です。

Amazon Echoシリーズでできることの詳細は、以下の記事をご確認ください。

今回購入したのは、その更新版の第2世代です。主な第1世代→第2世代の変化点は以下の通り。

  • 外観の変更
  • スピーカーのスペックアップ
  • 温度計内蔵
  • ローカル・ボイスコントロール機能の追加(日本未対応)

これらを第2世代と第1世代の実機比較交え見ていきたいと思います。

ことはじめ

まず、開封〜設定面をサクッと見ていきましょう。特筆すべき点だけ述べていきます。


▲同梱品はこんな感じ。本体、スタートガイド、説明書、ACアダプターのみの非常にシンプルな構成です。


▲Alexaアプリを見ると、すでにデバイスが登録されています。通電すると、自動的にメッセージが出てきてEcho Plusに接続されます。初めて購入した方は、説明書の通り、Wi-Fi接続が必要になってきますが、すでに何らかのEchoデバイスを利用している場合、Wi-Fi設定まで含めて自動的にセットアップが完了するのが非常に良い点です。(※)

※Echoシリーズは、一度セットアップしたEchoデバイスのWi-Fi設定をAmazonアカウント側に保存できる仕組みになっている。よって、過去に登録したものと同一のWi-Fi設定であれば、こんな感じで即登録完了することができる。

購入からセットアップ完了までが非常にスムーズでいいですね。この辺は、元々通販サービスがメインのAmazonならではの手軽さです。Echoはほとんどの場合、Amazonで購入するものなので。

こういった手軽さが、私がどんどんAmazon Echoシリーズに手を出してしまう理由の一つでもあります。(笑)

レビュー

さて、初期設定を終わらせたところで、利用した感想を述べていきます。

本体について

第2世代Echo Plusの変化点は、背丈が小さくなり、丸みを帯びている点です。

諸元は以下の通りです。

  • 第2世代:148 x 99 x 99 mm、780g
  • 第1世代: 235 x 84 x 84 mm、954g


▲第1世代Echo Plusはかなり縦長だったが、画像の通り背丈がかなり低くなっている。


▲第2世代の方が若干、円周(幅)は大きい。

幅はそこまで変わらず、高さがなくなったのは存在感は控えめに、設置スペースも色々工夫できるようになっていいですね。


▲表面にはファブリック素材を採用。角が取れて丸みを帯びており、柔らかい印象。こちらの方がゴテゴテ感がなく、インテリアには馴染みやすそうだ。

さらにボタン配置などにも変更があります。


▲第1世代は表面のリングによって、ボリューム調節をする。これはこれでよかったが、たまに本体が滑ったりして片方の手で支えたりする必要があり、若干安定感に欠ける印象があった。一方で第2世代は他のEchoシリーズと同様に、ボタンでボリュームを調節する。

これはEchoシリーズを複数台持っている私としては、他のEchoシリーズと統一感のある調節が可能となっており、またボタンでポチポチやる方が楽なので嬉しい点です。


▲背面側はAUX(外部出力)端子のキャップがなくなっている。ジャックを差す際の一手間がない。

全般的に第1世代はゴツい感じがあったのですが、第2世代は柔らかい印象を受けます。


▲どちらかというと第2世代Echoに似ているというか、これに合わせてきた感じ。

音質強化について

第2世代Echo Plusでは音質も強化されています。

  • 3.0インチウーファー(第1世代は2.5インチ)
  • 0.8インチツイーター(第1世代も同様)

EchoシリーズはGoogle Homeと比較して、低音域がやや弱い印象がありましたが、それを改善してきたのでしょうか。

スペック上は上記の通りですが、第2世代はウーファーとツイーターの構造が変更しています。


▲左が第1世代、右が第2世代。ウーファーとツイータの間に反響板が挟みこまれている。(引用:Echo Plus

これにより、スペック上の音質は強化されています。実際に聞いてみた感じは、正直そこまで大きな違いはありませんが、直感で思ったのは、音の”こもり”がなくなっているといった点。

感覚的にはウーファーのサイズアップよりも上記の構造変更の方が大きいのかなという感じで、全体的に音の響きが増し、バランスが取れた結果、むしろ中高音が改善された印象の方が強かったです。

さらに第2世代の大きな特徴は、同Echo Plusをもう一台購入することにより、ステレオ再生が可能になっている点。

これに加えて別売サブウーファーであるEcho Subを購入すれば、Echoシリーズのエコシステムの中で2.1chステレオスピーカーとして利用できるのが嬉しい点です。

Amazon販売ページに記載はありませんが、第1世代Echo PlusでもEcho Subに接続できるようです。(1.1ch再生可能)実際にテストしたところ、正常に音楽が流れました。旧型Echo Plus2台でステレオペア(2.1ch再生)ができるか否かは未検証。※この仕様は2018/11/17時点のものです。

スマートスピーカーは基本的にモノラル再生で、360度スピーカーならではの音の広がりと、イージーリスニング的な感覚は良いものの、音の表現力があまりよくなかったので、よりEcho(Alexa)純正でここまで改善されたのは嬉しい点。

実際に第2世代Echo Plus単体(1.0ch再生)と第2世代×2+Echo Subによる2.1chステレオ再生を比較した動画は以下の通りです。

これは体感ではっきりと違いがわかりました。まずもってEcho Subによって低音域が強化され、ズッシリした音圧を体感できます。ベースがしっかり聴けて、ロックやジャズに向いていそうな感じ。あとはクラブミュージックとかにも良くちょっとした箱に来たような感じでズンズンとした低音を聞くことができます。

動画ではあまり表現できていない気がしますが、中〜高音の表現力もかなり良くなっています。スマートスピーカーはやはりモノラルだからか、全般的にこのへんがこもっている感じがあるので。

とまぁこんな感じで、まんま1.0ch→2.1chステレオスピーカーになったメリットという感じで、だいたい想像通りだったのですが、元来の360度全方向スピーカーとしての特性が生かされているのか、そのサラウンド感はかなりのものです。

ミニコンポにあるような指向性の問題をあまり感じず、どこからでも心地よく音楽を聴けました。

この2.1ch再生の話は追ってEcho Subのレビュー記事として詳細を記載しますが、ホームシアター並みとまではいかないものの、元々Alexaに対応している上にセット割引も効いて3〜4万そこら、しかもワイヤレス簡単設定で一つずつ拡張できるこのオーディオシステムはかなりコスパがいい感じです。

スマートスピーカー としては海外で発売されているGoogle Home MAXやApple Home Podでも2台揃えればこのステレオ再生が可能なのですが、単体がだいぶ高いですからね。Sonos Oneも同様。

あと、私はマンション住みで隣人にも気をつかわなければならないので、このくらいの音響がむしろ丁度良いんです。笑

ちなみに多少スピーカーサイズは落ちるものの、第2世代Amazon Echo×2でもこの2.1ch再生ができるので、この音質面だけでの購入であれば、こちらがコスパがよく合わせておすすめします。

機能面について

続いて、機能面で進化したポイントを掲載します。

温度測定が可能。定型アクションにも組み込める

Echo Plusでは、本体に温度計が内蔵されており、室温計測ができるようになっています。


▲やたら殺風景だが、アプリからも見ることができる

この機能を用いて、Alexaに「部屋の温度は?」と話しかけると、室内の温度を教えてくれたりします。

アレクサ、部屋の温度は?

現在の室温は22度です。

アレクサ

アレクサ

この温度測定機能で現状できる大きなことは、さらに定型アクションに組み込むことが可能なことです。


▲日時(いつ動作させるか)と温度の設定が可能。

これにより簡単な例で行くと、「温度が◯◯度になったら、スマートリモコンでエアコンをつける」といった家電制御の自動化ができるようになります。

これは、スマートリモコンでもこういったセンサーを用いて家電を自動制御するということが可能なものはいくつかありますが、Echo Plus本体がセンサーを持つことの大きな意義は、スマートホームデバイスがセンサーを内蔵していなくとも、Echo(Alexa)プラットフォームに対応さえしていれば、そのスマートホームデバイスをセンサートリガーに対応させられるといったことにあります。

上記かなりわかりにくいと思いますが、簡単な例でいうと、Alexa対応のスマートプラグにはこのようなセンサーを内蔵しているものは私の知る限りないですが、Echo Plusがセンサーを有していれば、Alexaアプリの持つ「定型アクション」という便利な仕組みを利用して、この発動条件に対応させることができます。

IoTな仕組みづくりをする上では、このセンサーは非常に重要度が高いです。そして、今後もスマートホームデバイスは増えていくので、それらで分散管理(別売購入)されるのでなく、Echo(Alexa)に集中管理されることは大きな価値があります。

とまぁこんな感じで、Echo(Alexa)はスマートホームの根幹となり得るデバイスなので、よりさまざまな使い道ができるよう期待したいところですね。

ローカル・ボイスコントロール機能について(日本未対応)

こちらもEcho Plusの発表の際に紹介されたもの。スマートホーム系の機能追加で、Echo Plusの独自性が光る機能ですが、最初にいうとこの機能は日本未対応です。(Amazonサポート確認済み)多くのメディアで掲載されている情報は海外向けに発表されているものを引用しているだけなので、ご注意を。

とはいえ、今後日本向けにも提供されることに期待して、この機能に対する所感をざっと述べておきます。

現状発売されているスマートホームデバイスは、当然のごとくその全てがWi-Fi経由で操作されます。よって、スマートホーム製品を多く導入して音声操作や遠隔操作や自動操作をしている人で、もしこのネットワークが落ちてしまったら、生活に大打撃を及ぼすのは言うまでもありません。(主に私のことなのですが、これ一旦その便利さを享受してしまうと、いざ使えなくなった時まじで辛いですよ…笑)

それらがWi-Fiにつながっていなくとも、操作可能としてくれる機能がEcho Plusのローカル・ボイスコントロールというものです。

これは、Echo Plusに内蔵されているハブを経由して操作されます。このハブは、Zigbee(Bluetoothの低消費電力・低速度版の規格とお捉えください)という通信規格でコントロールします。

つまり、Echo Plusのローカル・ボイスコントロールはZigbee通信に対応しているスマートホームデバイスに限定されることには注意が必要です。

これを有しているものの代表的なものは、スマート照明Philips HueやIKEAのTRÅDFRIなどです。

Philips Hue (ヒュー) ホワイトグラデーション シングルランプ スマート LEDライト【Amazon Echo、Google Home、Apple HomeKit、LINE対応】
フィリップスライティング(Philips Lighting)

現状は照明系がほとんどであまり使い道がありませんが、一部のスマートホーム系サービスではこのZigbee規格に対応したスマートホームパッケージが展開されているので、こういったところものを導入するなら活用できそうです。

いずれにせよ、現在のスマートホームの通信規格はほぼ全てがWi-FiとBluetoothのみなので、今後Echo PlusがZigbee以外のローカルボイスコントロールに対応するか、またはZigbee対応のスマートホームデバイスが増えてくれることに期待ですね。

とまぁ、現状使えないものにウダウダ語ってしまいましたが、これができれば、Echo Plusを中心としたより安定的なスマートホームを構築できるのではないかと期待しています。ぜひ日本向けにも解放してほしいです。

終わりに

さて今回はファーストインプレッション的なレビューをしましたが、第1世代から乗り換えるべきかと言われるとそこまで大きな変化がないため、答えはNoです。

ただ、これからEcho Plusを購入したいと考えている人向けには、現状の諸元や機能、そして今後への期待も含めると、第2世代Echo Plusを購入する価値は大いにあると見て良いでしょう。

今後、より機能強化され、スマートホームの中核にふさわしいデバイスとなってくれればと思います。

この記事は、2018年11月に執筆しています。現在本製品は販売終了しています。最新のラインナップは、以下の記事をご参考ください。

Kou

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